本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784096822654
作品紹介・あらすじ
日本を代表する洋画家の初の物語作品集。
パリでマティスに師事し、藤田嗣治には「ちゃん」づけで呼ばれる仲だった猪熊さんは、イームズ夫妻やイサム・ノグチなど、多くの人から愛されました。
自由な絵を描く、自由な人でした。
道端で拾ったゴミも、お菓子の包み紙も、猪熊さんの手にかかれば美しいオブジェになりました。常に二人三脚だった妻の文子さんをモデルに、たくさんの絵を描きました。描く対象はいつでも「自分の愛するもの」で、90歳で亡くなるまでロックを聴きながら、明るく明るく生きました。
三越の包装紙を見たことはありますか? あの「華ひらく」は、いのくまさんと「アンパンマン」の作者、やなせたかし氏のコラボレーションによるものです。
本書は、物語とともに時代を追って紹介する数々の楽しい作品や、世界中で集めたビンや小物などのセンスあふれるコレクション、ガラクタを集めてつくった不思議なオブジェたちに大好きだったモチーフの猫や鳥のスケッチブックなど、見ているだけで明るい気持ちになる作品と、心温まる物語が詰まった一冊です。
さらに、84年に刊行し、長らく復刊が求められていた『画家のおもちゃ箱』も特別再収録しています!
【編集担当からのおすすめ情報】
いい生き方ってきっとこういうこと。アート好きはもちろんですが、物を大切にしたり、心地よい暮らしがしたい人の本棚に、そっと置いておいてほしい一冊です。
感想・レビュー・書評
-
素敵な本に出合いました、素敵な人、猪熊弦一郎さんに出会いました。
美術書ではないですが、彼の幼少期から青年期、30代、40代のパリ、その後の戦争、戦後、50代から70代にかけてのニューヨーク、晩年のハワイと日本。その時々の絵を紹介しながら、絵と心情の移りかわりを分かり易く解き明かす。
でも、秀逸は、一見ガラクタとも思えるこまごまとした身の回りのものへの愛着とこだわり。何もかもが、ウキウキ、ワクワクさせる、生きている。そんなモノをこの目で直接見てみたい・・・。
今年中に、丸亀の「猪熊弦一郎現代美術館(MIMOCA)」にお伺いしたいもんです。それと、本場の讃岐うどんも味わいたいですな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
画家・猪熊弦一郎の評伝的な一冊だ。評伝、というと何か堅苦しい感じがするけれど、そんな難しいものではなく、「いのくまさん」を好きな著者が、「いのくまさん」の人生について優しく愛をこめて語っている、といった雰囲気のもの。
タイトルの通りやさしい線で描かれた作品もたくさん掲載されており、ページをめくっているだけで楽しい。
巻末には、『画家のおもちゃ箱』(猪熊さんが書いた文章と彼の愛すべきコレクションの写真を集めた素敵な本)の抜粋も掲載されていて、まるごと一冊、「いのくまさん」が味わえる。 -
いいものは おもしろい
いいものは おもしろくなくては
いいものは おきがるなもの
いいものは すぐそばにある
いいものは ここちよい
いいものは いいきぶん
いいものは いい、生き方
よんでいる あいだ
こころが よろこんでいます -
猪熊弦一郎(1902-93)。けっして巧くはないのだが。でもセンスは抜群。
前半では、時系列で作品が並べられている。幼少期に始まり、東京美術学校時代、パリ、戦中・戦後の日本、ニューヨーク、ハワイ、そして日本。添えられている伝記的記述は簡潔で的確。いいエピソードを選んでいる。
後半は「画家のおもちゃ箱」。大切にしている品々のカラー写真。骨董品ではなく、日々使っている品々。それらについての猪熊自身の短いエッセイが味わい深い。(もとは雑誌「ミセス」連載。)
1938年、妻文子と渡仏、パリにアトリエを構えた。翌年、ドイツ軍がパリに侵攻。藤田嗣治夫妻とフランス中央部の山奥、ドルドーニュの村、レゼジーに逃れ、そこに1カ月逗留した。本書には、その時に2人が描いたレゼジーの駅舎の絵が並べて掲載されている。(この風景はいまも変わらない。ちなみに、レゼジーはクロマニョン人の遺跡が発見された村だ。) -
MIMOCAに行って猪熊弦一郎さんを知りました。伝記的な本で、彼のあらゆるところに美や面白さを見出す眼差しや好奇心にあふらた人柄が見えてきます。
-
母が読んでいた雑誌「ミセス」の「現代玉手箱」という連載で、#猪熊弦一郎 さんを知りました。だから、絵よりも先に、いのくまさんの審美眼や美意識を知ったのでした。美術館やギャラリーにだけ、美しいものがあるわけではないよ。ちゃんと、そういう眼を持っていれば、美しいものは、あちこちで見つけられるよ、ほら。という連載でした。
いのくまさんの歩んできた道を振り返り、連載の抜粋を読むという、たからもののような一冊。 -
素敵な本です。
もっていたい本です。
猪熊さん(猪熊弦一郎 氏)の眼差しが手に取るように感じられる本...
そこに綴られている ことば も素敵です。 -
初めてMIMOCAを訪れた時不思議な美術館だなと思いました。猪熊氏の持つ雰囲気がそうさせていたのかとこの本を読んで思いました。またMIMOCA に行ってみたいです。
-
初めて猪熊さんを知ったのは、香川県のMIMOKAの紹介記事でした。美術館の紹介記事に添えられた、猪熊さんが描いた愛らしい猫の絵に猫好きな私は引き込まれてしまいました。
そして念願の猪熊さんの展覧会を渋谷で観る事が出来、
迷わずこの本を購入。
本を読み進めていると、猪熊さんの人や猫、物に対する深い愛情と優しい気持ちを感じ涙が溢れて来ました。
猪熊さんご自身で
自分は何でも受け入れる人‥と、仰っています。
与えられた場所で、抗う事なく
全てを受け入れたからこそ
自身の作品が芸術家として目指す境地へと
昇華して行ったのでしょうか。
そして愛情深い人柄から、多くの芸術家、建築家、
著名人の方々に愛された様子が、
収録されている
〝画家のおもちゃ箱”からも伺い知る事が出来ます。
画家というと、自分を表現するために苦悩し
自分を追い込んで行く‥というイメージがありましたが
猪熊さんからはそういう暗い印象は受けません。
もちろんご自身の目指す絵が描けず
悩み苦しみますが、
持ち前の前向きな考え方から
絵のスタイルを変化させて行きます。
この本を読む事で猪熊さんの人、物、芸術への愛情
生き方、考え方など様々な事を学べる
とても素敵な1冊です。
-
猪熊さんはパリでマティスに、「きみの絵はうますぎる」って言われ、自分の絵を描かなければと悩む。なのに、マティスが好きすぎてそっくりの絵になっちゃっていたんだなあ。アンビバレント。
はっとした言葉はこれ。やっぱり芸術と医療が目指すところは同じなのだ。稲葉俊郎さんが書いておられた通り。猪熊さんも同じことをおっしゃっている! と興奮してしまった。
(P157)
優れた芸術作品を自由に好きなだけ見ることで、不思議と生き返ったような心持ちになれる。美しいものを見ると、心が元気になる。そして、知らず知らずのうちに自分自身の不安や悩みさえさっぱりと洗い流してしまえる。美術館には、そんな街の教会のような力があると猪熊さんは信じました。
猪熊さんが残した、「美術館は心の病院」という言葉。MIMOCAをひとことで表す重要なコンセプトとして、今も館長室に飾られ続けています。
これも良い言葉。こちらは柳宗悦さんのおっしゃる民藝の考え方と同じ。
(P165)
外面だけが美しいもの、反対に内面だけが美しいものを猪熊さんは信じませんでした。形が美しいものは中身も美しく、外面と内面は正比例している。速く走る競走馬は見た目が美しい。スピードの出る汽車やよく飛ぶ飛行機は美しい形をしている。優秀な水泳選手の身体は均整が取れている……。外面と内面が響き合うことによってさらに輝きを増す美しさを、何よりも猪熊さんは愛しました。 -
MIMOCA 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
http://www.mimoca.org/ja/
小学館のPR
日本を代表する洋画家の初の物語作品集。
パリでマティスに師事し、藤田嗣治には「ちゃん」づけで呼ばれる仲だった猪熊さんは、イームズ夫妻やイサム・ノグチなど、多くの人から愛されました。
自由な絵を描く、自由な人でした。
道端で拾ったゴミも、お菓子の包み紙も、猪熊さんの手にかかれば美しいオブジェになりました。常に二人三脚だった妻の文子さんをモデルに、たくさんの絵を描きました。描く対象はいつでも「自分の愛するもの」で、90歳で亡くなるまでロックを聴きながら、明るく明るく生きました。
三越の包装紙を見たことはありますか? あの「華ひらく」は、いのくまさんと「アンパンマン」の作者、やなせたかし氏のコラボレーションによるものです。
本書は、物語とともに時代を追って紹介する数々の楽しい作品や、世界中で集めたビンや小物などのセンスあふれるコレクション、ガラクタを集めてつくった不思議なオブジェたちに大好きだったモチーフの猫や鳥のスケッチブックなど、見ているだけで明るい気持ちになる作品と、心温まる物語が詰まった一冊です。
さらに、84年に刊行し、長らく復刊が求められていた『画家のおもちゃ箱』も特別再収録しています!
https://www.shogakukan.co.jp/books/09682265
本棚登録 :
感想 :
