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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784096823422
作品紹介・あらすじ
世界初の大規模回顧展の全貌
日本を代表するアートディレクターであり、グラフィックデザインを皮切りに、プロダクトや衣装デザイナーとしても活躍した石岡瑛子の世界で初めてとなる大規模回顧展が2020年11月から東京都現代美術館にて開催されています(~2021年2月14日)。本書は、その展覧会の公式図録で、石岡瑛子の世界を網羅した決定版となる一冊です。
資生堂時代に手掛けたサマーキャンペーンのポスターが話題となり、その後、PARCOや角川書店の仕事等を経て、80年代にニューヨークに拠点を移し、レニ・リーフェンシュタール、ポール・シュレイダー、フランシス・フォード・コッポラ、マイルス・デイヴィス、ビョークなど世界に冠たるクリエイターとコラボレーションを行った。さらにジャンルを広げ、オリンピックやオペラ、サーカスの衣装デザインも手掛け、その結実としてアカデミー賞とグラミー賞を受賞。多岐に亘るジャンルの仕事に挑戦し、いずれも高い強度で成し遂げた石岡瑛子の仕事を総覧する。
【編集担当からのおすすめ情報】
コラボレーションが一番の楽しみであり、それを日本に広めたいと語っていた石岡瑛子が終生こだわり続けたのは、表現することと同時に、「私」であった。私とは何か。その答えと格闘の軌跡が、作品に残されています。いまの時代、そしてこれからの時代を生きるクリエイター、クリエイターを目指す人にも大いなる刺激を与える内容であり、同時に多くの人に展覧会の熱と興奮が伝わる一冊です。
みんなの感想まとめ
多様な表現を追求し続けた石岡瑛子の仕事を網羅した一冊は、彼女の独自の「私」を探求する姿勢が色濃く反映されています。個性を客体化できない彼女のデザインは、今もなお革新性と普遍性を兼ね備え、見る者に深い感...
感想・レビュー・書評
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『TIMELESS 石岡瑛子とその時代』とペアで読んだ。
石岡の作品は、なんとなく作られたものではない。コンセプトがあり、訴求したい層があり、結果として観たものが行動を起こす。ムーブメントを狙ってのものばかりだ。
彼女の肩書について云々されたことが、生前あったらしいが、絵で描いたほうが伝わるものは絵で描き、写真のほうがより伝わるならフォトセッションし、造形するほうが伝わるなら、布でも、構造物でも、一番いい表現の方法を探って、現出させる。それが生きがいだったひと。それが石岡瑛子ではないか。
彼女の人生を知ってから、解説などより、無言でひたすらに結晶した作品を観てみた。広告にしろブックデザインにしろ、衣装にしろ、イベントの演出にしろ。何も知らない人がぱっと目にしていいはずだ。おそらく。おそらく言いたいことはただひとつ。
『飾るとダサい。』
え?じゃあなんでファッションビルの広告やったの?飾るもの売ってるじゃん。化粧品は?
そうではないのだ。私達は完璧なルックスや、本当になりたい自分を一発で叶える何かを、たっぷり持ってはいない。残念ながら、『こうありたい自分』になるのに、装ったり、考えたり、知ったり。しないと届かない。だから、望んだ私になるために、プラスアルファを探す。
問題は、それが、なんのため、誰を向いてのものかということだ。石岡は『自分の内奥を探れ。』『自分の生き方は、自分で決めろ。寄りかかるな。』と叫んでいるのだ。
往け。と。
可愛く見せることもない。美しく見せるのでもない。
飾りを取って、肉体の奥に隠している『私はこうありたい』という本音。自分が愛せる自分を具現するために、装え。読め。感動しろ、と揺さぶってきたのだ。
生きるのも死ぬのも、誰も代わってくれない。なのに私達は、いつも何処かからの視線ばかり気にしている。本当に一番熱くて、鋭くて、手厳しくて、愛があるのは。自分からの視線なのに。その欺瞞を剥ぎ取るために。
『裸を見るな。裸になれ。」
と投げかけてくる。怖いはずだ。私達は、自分の視線を誤魔化せない。だから怖いんだ。自分が『往ける』と思える自分なら、他の人にだって毅然と映るはず。かわいいは、優しいは。真実か?人ウケ狙ってないか?そう、矢が飛んでくる。
素足に熱をもって、踏みしめて立とう。飾るとダサいなら。なりたいようになってみればいい。それでも零れてくる可愛さや、優しさがあるとしたら。それこそが本物。したたる汗や、涙のように。滲んで、誰かを振り向かせる。違うだろうか。
あんなにも熱量を使い切ったら、そりゃあ、空に還るのも早くなってしまうかな…もっとやりたいこと、あったんだろうな。優れた人ほど燃える。惜しいな。 -
借りたもの。
同名展覧会『石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか』( https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/eiko-ishioka/ )の図録。
図版の写真がとても綺麗。
どの作品も「女」を際立たせる。
初期のパルコのグラフィックデザインに、当時としても斬新な、女性性を彷彿させる曲線美。かの有名なキャッチコピー「裸を見るな、裸になれ」裸婦像も女史が携わったものだと知って感動する。
映画『ドラキュラ』『ザ・セル』にもその衣装が出てくる、筋肉を彷彿させる線・繊維を束ねようなデザイン…まるで筋肉、肉体を身に纏っているような……
日本ではお蔵入りになってしまったという映画『Mishima』( https://booklog.jp/item/1/B079VD5SGK )を初めて知った。その寺山修司的、幻想的でこだわりのある舞台装置に圧倒される。
血、汗、涙といった身体を巡る水分よりも、これら作品は石岡瑛子女史の肉のようにも思う。 -
集団の中で、私が私でいられるためには、どうすればいいのか。主体である「私」を客体化できない、それほど強烈な「私」をいかに持ち続けるのか。
藪前知子さんの論考の中にある「石岡の個性とは、トレードマークのように客体化できるものではなく、方法としてしか言い当てられないものだ。」に、心揺さぶられる。
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近頃は美術館に行き辛い。周りがきになってしまうから行き辛い。書籍化ありがたいです。
血が、涙が、石岡瑛子女史が、視覚言語となって、私に届きました。 -
コロナで行けなかったので図録だけでも楽しめた。
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今見ても革新的で普遍的なデザイン。
展覧会を見に行けませんでしたが、こうして図録で目にすることで少しでも展覧会の雰囲気を味わえたのが良かったです。
展覧会でも話題になった石岡さん直筆の校正指示のメモも少しではありますが掲載されています。願わくば展示分を拝読したかったので、もう少し多く掲載していただきたかったですね。 -
【書誌情報】
定価本体3182円+税
発売日2021/1/28
判型/頁B5変/336頁
ISBN:9784096823422
◆世界初の大規模回顧展の全貌
日本を代表するアートディレクターであり、グラフィックデザインを皮切りに、プロダクトや衣装デザイナーとしても活躍した石岡瑛子の世界で初めてとなる大規模回顧展が2020年11月から東京都現代美術館にて開催されています(~2021年2月14日)。本書は、その展覧会の公式図録で、石岡瑛子の世界を網羅した決定版となる一冊です。
資生堂時代に手掛けたサマーキャンペーンのポスターが話題となり、その後、PARCOや角川書店の仕事等を経て、80年代にニューヨークに拠点を移し、レニ・リーフェンシュタール、ポール・シュレイダー、フランシス・フォード・コッポラ、マイルス・デイヴィス、ビョークなど世界に冠たるクリエイターとコラボレーションを行った。さらにジャンルを広げ、オリンピックやオペラ、サーカスの衣装デザインも手掛け、その結実としてアカデミー賞とグラミー賞を受賞。多岐に亘るジャンルの仕事に挑戦し、いずれも高い強度で成し遂げた石岡瑛子の仕事を総覧する。
〈 編集者からのおすすめ情報 〉
コラボレーションが一番の楽しみであり、それを日本に広めたいと語っていた石岡瑛子が終生こだわり続けたのは、表現することと同時に、「私」であった。私とは何か。その答えと格闘の軌跡が、作品に残されています。いまの時代、そしてこれからの時代を生きるクリエイター、クリエイターを目指す人にも大いなる刺激を与える内容であり、同時に多くの人に展覧会の熱と興奮が伝わる一冊です。
https://www.shogakukan.co.jp/books/09682342
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