おこだでませんように

  • 小学館
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本棚登録 : 1503
レビュー : 282
  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784097263296

作品紹介・あらすじ

ぼくはいつもおこられる。いえでもがっこうでも…。きのうもおこられたし、きょうもおこられている。きっとあしたもおこられるやろ…。ぼくはどないしたらおこられへんのやろ。ぼくはどないしたらほめてもらえるのやろ。ぼくは…「わるいこ」なんやろか…。ぼくは、しょうがっこうににゅうがくしてからおしえてもらったひらがなで、たなばたさまにおねがいをかいた。ひらがなひとつずつ、こころをこめて…。

感想・レビュー・書評

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  • おこだでませんように
    2008.07発行。字の大きさは…大。
    文/くすのき しげのり(楠 茂宣)
    絵/石井聖岳(きよたか)

    ページを開けると、きかんきの強い男の子を力強い筆遣いで、描かれています。
    この男の子が、魅力的で、とてもいい顔をしています。

    小学生の男の子が、良かれと思ったことも、母親や、小学校の先生に怒られます。
    なぜ怒られるのか……。
    少し人と違うからか……。
    少し人との距離の取り方が違うからか……。

    周囲の理解が得られずに
    怒られる男の子が、学校で七夕の日に、短冊にお願いを書いて
    「おこだでませんように」
    それを見た先生が、涙を流して男の子の気持を理解してくれます。
    これから男の子は、笑顔で……。

    【読後】
    何かきっかけが有ると、良い方向へ向かって行くことが有ります。
    男の子が苦しみ、もがきながら、心の想いを短冊に願いを掛けます。
    その願いを先生がキャッチし、母親に連絡し、学校と家で男の子を褒めてあげる、読んでいて涙が出て来ました。
    この男の子の将来が、幸福でありますように。
    あとがきに、小学校の教師時代のくすのきさんが、この短冊を見たとき「私は涙が出そうになりました」と書かれています。
    2020.10.27読了

  • 「この子が大人になったときに困らないように」

    そういう気持ちで、子どもに注意をする。
    少しでも助けになればと思っている。

    だけどふと、本当にこれは子どものためになっているのか、
    ただ追いつめているだけなんじゃないかと思う時がある。

    怒ると叱るは違うという。
    ほんの少しの言い方で子どもの反応が劇的に違ったりする。
    それを頭ではわかっているけれど、
    ついカッとなって、声が荒々しくなったりする。

    子どもが読んでくれたのだけれど、
    あの子の気持ちを代弁しているみたいで泣けてきた。
    自分で読んだときは全然大丈夫だったのに。
    自分への戒めになった。 

  • 読み聞かせのために図書室から借りてきて読んだのだが、これを子供たちの前で泣かずに読めるかどうか心配である。

    一生懸命やっているのになぜかいつも怒られてしまう「ぼく」。
    怒られている内容は、実はたいしたことではないのだ。妹と遊んでいるうちに泣かしてしまったり、宿題をやる時間がなくなったり。
    友達に意地悪を言われてやり返したのがやりすぎだったり。
    ふつうの男の子がふつうにやるようなことが、全部大人の都合に合わないことばかりで、それで怒られてばっかりなのだ。

    親として読むと本当に心が痛い。いつもこんなふうに一方的に怒ってしまっている自分がいるから。
    「ぼく」の精一杯の願い「おこだでませんように」を私も忘れずにいようと思った。

  • 小学校の「放課後教室」の読み聞かせに使おうと借りた作品。

    「ぼくは いつも おこられる。
     いえでも がっこうでも おこられる」でお話は始まります。
    小学一年生の、男の子が主人公。
    この子は、悪いことをして周りを困らせようなんて思ってもいないのです。
    ただ、ちょっとやり過ぎだったり、タイミングが悪かったりして、結果として大人から怒られるのです。
    自分でも、「どうしたら怒られない子になれるんだろう」と悩んでいました。
    さて、七夕の日が来て、この子は精一杯の願い事を短冊に書きました。
    それが「おこだでませんように」だったのです。

    先生に願いが届き、お母さんにも通じる事が出来た。
    「たなばたさま ありがとう。ほんまにありがとう。
     きょう ぼくは ものすごくしあわせです。
     おれいに ぼく もっと ええこになります。」
    このラストの4行では、ただただ涙です。なんと素直な、良い子じゃありませんか。

    ちょっと乱暴で分かりにくい男の子の気持ちが、この本を読むと女の子にも分かることでしょう。
    言葉に頼る女の子に比べ、男の子は行動に頼るもの。
    そのぶん、大人の理解が必要なのですね。
    本当は「良い子」でいたいし、褒められたいし、愛されたい。
    いや、これは男の子に限らず子供全般に言えるのかもしれません。
    表には見えにくい切実な子供の願いを、ちゃんと受け止めて来たかどうか、大人も泣かされます。
    挿絵の表情も生き生きとして、力があります。

    それにしては、☆3つというのがひっかかるように思いますが、これには訳があります。
    この本は、あくまでも大人側から書かれた作品。
    子供側の気持ちで読むと、理解のない大人にいじめられているように見えるのです。
    読み聞かせで使ったら、感情移入出来なくて嫌な思いが残るかもしれませんね。
    だから、ここで感想をのせて終わりとします。

  • 私には兄弟がいないし、まだ子どももいないので、この子の気持ちは実際のところ理解していない。

    でも、一年生や二年生あたりに読みきかせをしていて、ポロポロと涙がこぼれてしまう子を見かけることがある。

    小さな子どもの中で、本人も気づかないうちに膨張している我慢や葛藤を、この本と子どもの涙から教えられた気がする。

  • こどもを追いつめすぎ。ありえない。

  • これは大人(親、先生)が読んで気付くための本で、子供に読む本じゃないと思う。読書感想文の指定図書だったけど、これを読んで子供がどんな感想を書いたらいいのか、甚だ疑問。
    「七夕」が出てくるので、7月にちょうどいいと思って買っちゃったけど、たぶんもう二度と読まない。

  • 小学1年生も気に入っていたし、大人にもしみいるものがある。
    というか、子どもと接する大人のための本だ。

  •  経験談だが、1歳になるかどうかのわが子に風邪薬を飲ませようとした時のこと。「お口、あーん」と言った私に、これ以上ないくらいの大きな口をあけて、私をまっすぐに見つめてきた娘の顔を思い出す。ふと、これが毒であっても、この子はこうして口をあけるのだろうな、と思った。子どもは、親(大人)の言うことを全力で受け止めて、微塵の疑いも持たず、全力で信頼を寄せてくるのだ。この子にいい加減なことはできない!と、愛しさと親の責任を強く感じた瞬間だった。
     この本の主人公の男の子は、とても素直な子で、親や先生の言うことをそれこそ全力で受け止めている。親や先生に喜んでもらいたい、ほめてもらいたいのだ。しかし、結果だけを見れば、言いつけ通りではないことばかり。この子の、大人への素直な信頼やメッセージを、周囲の大人たちは結果に気を取られて、きちんと受け取れていない。この子の上手くいかなさ感と、この子自身の気落ちしている感が切ない。
     この子の思いに気付いた時の大人たちの涙は、反省でもあろうが、この子の素直さやあるがままの存在を守っていこうという決意のようなものにも思え、私の読後感は厚みのあるものとなった。
     人は単純ではない。丁寧に接していきたいものだとつくづく思う。

  • 大人も子どもも関係なく怒られたいなんて思っていません。

    怒らないと相手に気持ちを伝えることができないのか。

    きっと、そんなことはないですよね。

    だって彼の気持ちは先生とお母さんに伝わったんですもん。

    これは大人に読んでもらいたい一冊です。

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著者プロフィール

児童文学作家。1961年生まれ。徳島県鳴門市在住。鳴門教育大学大学院修了。小学校教諭、鳴門市立図書館副館長などをへて、児童文学を中心とする創作活動と講演活動を行う。絵本の主な作品に『おこだでませんように』(小学館)、『Life(ライフ)』(瑞雲舎)、『ええところ』(学研)、『ともだちやもんな、ぼくら』(えほんの杜)、『あなたの一日が世界を変える』(PHP研究所)、「いちねんせいの一年間」シリーズなど多数。2019年、新しい文学のスタイルにチャレンジした短編集『海の見える丘 あなたの未来へ贈る5つのものがたり』)(星の環会)を上梓。

「2020年 『星のなる木』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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