- Amazon.co.jp ・本 (80ページ)
- / ISBN・EAN: 9784097265238
作品紹介・あらすじ
気まぐれなお姫さまの“とくべつ”な物語
昔々、あるところにとても美しくて気まぐれなお姫さまがいました。何でも特別でなくては嫌というわがままさです。ある日、妖精たちの怒りをかい、呪いをかけられてしまいました。その呪いを解く鍵が“とくべつ”な猫にあると聞き、“とくべつ”な猫をさがして回ることにしました。そして、そこら中から猫をさらってきたので城の中は猫だらけ。お姫さまの城には、百足やらトカゲの召使いがいて、猫の世話をしています。お姫さまにとって“とくべつ”な猫は、見つかるのでしょうか?
【編集担当からのおすすめ情報】
『オン・ザ・ライン』で昨年、課題図書になった朽木祥さんの新作です。「書く作品、書く作品、読者を裏切らず、心の奥まで響く」と評され、朽木さんの作品を心待ちにしている読者が数多くいます。ファンタジー、広島、YA……と、その作風は、固定のイメージを持たないのが、魅力といえるでしょう。本作品は、初めての物語絵本です。朽木ファンタジーの世界を、こみねゆらさんが可憐な絵で表現しました。物語は、ファンタジーではありますが、「自分にとって特別なこと」とは何なのかという普遍的テーマが主題となっています。
ねこがたくさん出てくる物語として、ツイッタ―で愛猫の写真を募集したところ、たくさんの応募がありました。送った人には、それと分かるようにすべて描き込まれています。乞うご期待!!
感想・レビュー・書評
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朽木祥さんの今までの本とは、まったく雰囲気が違っていて、ちょっとびっくり。
こみねゆらさんの絵が、ぴったりだなぁ。 -
3日間で読み聞かせ
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とても美しくて気まぐれな花びら姫。
自分が着るもの食べるもの、美しい自分に見合った『特別』なものでなければならない。
ある日妖精の為に作られたパンケーキを食べてしまい妖精の怒りをかい醜い老婆に変えられてしまう。
呪いを解くには特別なネコを探さなければならない・・・
イラストに惹かれて借りてみました。
ストーリーはよくある童話でしたが文章が多く読み応えありました。
イラストが本当にキレイで満足の一冊でした^^ -
妖精たちを怒らせた花びら姫は、みにくい老婆の姿に変えられてしまう。元の姿にもどるためには、「特別なねこ」を探さなければならない。
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こみねゆらさんが描くツンとすました女の子が好き。
髪飾りには小粒の真珠、首飾りには大粒の真珠、ドレスのウェストはきゅっと絞って、肘から広がる姫袖はかろやかに、スカート裾のドレープはふんわりと、織り込まれた花の模様は青いリボンでラッピング。これがお姫さまでなかったら何をお姫さまと呼んだらいいのでしょう。花びら姫の纏うドレスには必ずどこかに花があしらわれていてどれも素敵。
“とくべつ”を見つけた彼女の足元には“ありきたり”な花が咲く。でも“とくべつ”輝いて見える。自分のすぐそばにあるささやかな幸せをみつけたくなる。
《2014.01.10》