花びら姫とねこ魔女

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  • 小学館
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本棚登録 : 104
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (80ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784097265238

感想・レビュー・書評

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  • 美しいお姫様が出来心で妖精のごちそうを食べて、醜い老婆に変えられてしまう・・・。元に戻るためには、「特別なねこ」が必要で・・・

    ちょっと「美女と野獣」に似ているかもしれないけど、面白かったです。誰かにとって特別なものでも、他の人から見れば普通に見える。一人一人の価値はバラバラだけどそこが面白いんですもの。

    この本を読んだ子にも自分にとっての特別が見つけてほしい、と思わせる作品でした

  • こみねゆらさんの絵に惹かれて読んでみました。
    絵本としては少し長めです。
    お話自体はおとぎ話の古典的なエピソードを集めたもので目新しくはありませんが大変美しい物語です。
    醜さと美しさ、絶望と希望、残酷さと優しさの相反するものが存在しています。
    お姫様にあたえられた試練は自分にとって特別なものを探すこと。それがいかに難しいか、思い知らされたとき、お姫様だけでなく自分自身もきっと何かがかわります。それは心なのかもしれません。

  • 自分がありきたりでなく特別なのは、周りの人のおかげだということ。特別なのははりぼてでそれを失った時、どんなお姫様でも心を自ら閉ざしてしまう可能性があるということ。
    とくべつなねこを探すお話のなかで、とくべつとはどういうことかお姫さまと一緒に考える。
    お姫さまにとっては変わったところもなく地味でとくべつでなくても、家族にとってとくべつに光って立派で大切に見える。お姫さまがお話の中でたどり着いたそのとくべつということの意味は、お互いに大切に思っているということ。自分を見つめ直してみる良いきっかけを与えてくれます。

著者プロフィール

広島出身。被爆2世。
デビュー作『かはたれ』(福音館書店)で児童文芸新人賞、日本児童文学者協会新人賞、産経児童出版文化賞受賞。その後『彼岸花はきつねのかんざし』(学習研究社)で日本児童文芸家協会賞受賞。『風の靴』(講談社)で産経児童出版文化賞大賞受賞。『光のうつしえ』(講談社)で小学館児童出版文化賞、福田清人賞受賞。『あひるの手紙』(佼成出版社)で日本児童文学者協会賞受賞。ほかの著書に『引き出しの中の家』(ポプラ社)、『月白青船山』(岩波書店)、『八月の光 失われた声に耳をすませて』(小学館)などがある。
近年では、『光のうつしえ』が英訳刊行され、アメリカでベストブックス2021に選定されるなど、海外での評価も高まっている。

「2023年 『かげふみ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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