サンタクロースになるひ

  • 小学館 (2015年11月4日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (32ページ) / ISBN・EAN: 9784097265894

作品紹介・あらすじ

サンタクロースになりたい男の子のお話

めいくんの夢は、サンタクロースになること。
その日のために、毎日、そりをひいたり、こっそり歩いたり、りっぱなサンタクロースになるための練習に励んでいます。
さて、クリスマスイブの夜。
めいくんは、サンタさんにお願いして、プレゼントを届けるお仕事を手伝わせてもらうことに……。
おとずれたのは、3人きょうだいのおうち。
めいくんは、ちゃんとプレゼントを届けることができたでしょうか。

クリスマスイブの夜のわくわく、どきどきがたくさん味わえるあったかいお話です。


【編集担当からのおすすめ情報】
サンタさんのお仕事をしたい!といちずにがんばる男の子めいくんと、サンタさんの助手となってプレゼントを届けに訪れたおうちでの、ある素敵な出会いの物語。
めいくんが仕事をやりとげるまでには、ちょっとしたピンチも起こります!

クリスマスが待ち遠しくなる絵本です。

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

サンタクロースになりたい男の子の夢と成長を描いた心温まる物語です。めいくんは、サンタさんとの特別な出会いを求めて日々訓練を重ね、クリスマスイブの夜にその願いを叶えます。サンタさんの助手として、三人きょ...

感想・レビュー・書評

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  •  クリスマス絵本特集、その6。

     種村有希子さんの絵本は初めてだが、そのネイビーカラーの表紙と、目にも鮮やかな、見返しの赤色とのコントラストもお洒落な本書(2015年)は、本編に於いても、とても特徴的な描き方をすることによって、アート的にもデザイン的にも感じさせる、そのセンスの良さと、柔らかい手作り感のある温かさが同居しているといった、バランス感覚が、とても優れているのが、まずは、これまでのクリスマス絵本には無かった新鮮さを感じられた。

     そして、それは、まるでペンキで塗ったような(勿論、実際にペンキでは塗っていないが)、全くムラの無い、同じ濃度を保った背景に於いて、登場人物や小物は色鉛筆で描いている、その使い分けが、どこかポップさとミステリアスさの入り混じった、夢の世界を思わせる不思議さの中に、ほのかに灯った、現実味漂う温かさを、更に際立たせているようでもあるのが印象深く、しかも、それぞれの絵に於いて色の種類を限定している点には、一枚絵として見たバランス感覚の良さや美しさに加えて、クリスマス特有の賑やかさも、しっかりと表現しているのが、子ども心に寄り添ったワクワク感も滲ませていて素晴らしく、特に、はるちゃんのガーリーな部屋や、クリスマスカラーである、赤い壁の家と緑の壁の家を隣り合わせに配しながらも、ドアに掛かったリースだけは色を入れ替えているといった、それらの、丁寧なきめ細かさには、大人が見ても楽しめるアート性が充分にあると思う。

     ただ、そんなアート性とは対照的に、子どもがやりたいことに対して、直向きに挑戦する物語には、その微笑ましくも健気な様子に素直な感動を与えてくれた、とても温かいものとなり、その絵を見ても、物語を見ても、それぞれに楽しめる本書の素晴らしさである。


     「めい」くんが、密かに抱いていた願い、それは、サンタさんになりたいことであり、それを叶える為、彼は毎日毎日、その準備や練習に大忙しで、特に、おもちゃの手押し車に乗りながら、トナカイのぬいぐるみに紐を引っ掛けた、そりの練習は、見ていて可愛らしい。

     そして、イブの夜、扉がそっと開く音にベッドから飛び出した、めいくんは、早速サンタさんにお願いをし、サンタさんはしばらく悩んでいたものの、「じゃあ、こんどだけ とくべつだよ」と言い、最近は、素直に寝ている子どもばかりでもなさそうだから、サンタさんも大変だなと思いつつ、やっぱり優しいよね。

     さあ、ついに訪れた、めいくんのサンタデビューであり、サンタさんは、その赤い家に住む、そらくんと、はるちゃんと、ももちゃんの三人兄妹にプレゼントを届けてくれと頼み、はりきって、めいくんは中に入っていく。

     しかし、当然家の中は真っ暗で、その種村さんの窓や階段のフレームだけを描いた絵には、めいくんの不安感を表しているようでもある中、色鉛筆で描かれた懐中電灯の光が照らした、サンタさんの為に置いた案内役のぬいぐるみの現実感が、めいくんをホッとさせて、何とか、そらくんの部屋に辿り着く。

     そうしたら、またしても困難が・・・部屋の中が散らかり放題なんだけど(笑) サンタさんが来るの分かってんだからさと思いつつも、さすがに練習を積み重ねた、めいくんは、そろりそろりと上手く避けながら、ベッドに向かっていった。いいぞ。

     ところが、最後の一歩のところで、突然、
    『ブピー!』と、ページをめくって、いきなりここだけ文字のフォントが大きく異なっているのに、思わず笑ってしまい、そう、あのおもちゃです・・・その音に思わず起きてしまった、そらくんだったが、上手に隠れたことで何とか難を逃れた。危なかったねぇ~。

     そして、ようやくプレゼントを置いたときの、めいくんの嬉しくてどきどきしたという表現や、ベッドの下で見つけた落とし物も、一緒にプレゼントの上に置くあたりに、めいくんの人の良さが表れていて、何だか読んでいる私も嬉しくなる。

     次は、はるちゃんの部屋で、今度は散らかっていないので、慎重に歩を進める、めいくんだったが、突然、明かりが点いて「サンタさん、こんばんは!」と、ベッドから飛び出した、はるちゃんには、めいくんもびっくりして、というか、逆にやられた感じで、微笑ましいものもあっていいなと思ったけどね。だって、そっくりそのまま、めいくんがサンタさんにしたようなものだよ。

    「あれ、サンタさん ちいさい! ほんもの?」

    「ほ、ほ、ほんものだもん!」

    という、やり取りも可愛らしい中、どうやら、はるちゃんは、サンタさんとパーティをしたかったようで、そのささやかながら静かに楽しむ、特別なひとときは、周りのぬいぐるみたちの表情も様々に変わるような素敵なものであったのだが、実はこの後、ちょっと大変なことが起こってしまう。


     それは、ももちゃんのプレゼントで無事完結となる直前に起こったことで、私にとっては、物語のハイライトだと感じられた、とても印象的なシーンであり、ネタばれになるので書き方に苦労しますが、やはり子どもの泣く姿は、私には辛くて。しかも、その理由が想像出来るだけに尚更、グッとくるものがあって・・・悲しさもあるけど悔しいんだよね。その子がどんな思いをするのかを想像してしまうからさ。

     でも、そんな純粋な涙に、しかたないなあと思いながらも、快く応えてくれたその気持ちには、また心に響くものがあって、しかも、その展開の上手いところは、ちょうどプレゼントの力を借りて、それを叶えたように見せた点にあり、それが彼女自身も彼自身も救ったことになった上に、そこから更に、手を加えたことには、人を喜ばせるために大切なのは、物以上に心なんだということを、改めて実感させられて、クリスマスの素晴らしさは、サンタさんだけが作り上げるものではなくて、皆で作り上げるものなんだということを教えてくれた、その二人の心からの笑顔を私は忘れられずにいる。

     何故ならば、その先にあったのは、紛れもない、クリスマスに於ける幸せ、そのものだったのだから。

  • めいくんはクリスマスにやりたいことがありました
    それはサンタさんになって、サンタさんといっしょにプレゼントをとどけること
    めいくんはサンタさんになろうと毎日
    サンタの訓練をしています


    サンタのおじいさんは一年掛けて体力作りをしたり、地図を見たり、プレゼントを決めたり、しているのでしょうね〜

  • サンタクロースになりたくて、夜中にサンタさんを待ち伏せして頼み込む、男の子めいくん。三人きょうだいの家に「実習」に行かせてくれるサンタさん、さすがです! めいくん、サンタクロースの仕事の大変さ、素晴らしさ、そして「臨機応変」の大切さが身に染みたことでしょう。それもサンタさんからのスペシャルなプレゼントですね。

  • サンタに憧れるめいくんが、サンタに挑戦。プレゼントをこっそり渡す、その困難にぶつかります。そのだえりさんの、みならいサンタとも似た感じのお話。ほんわかした絵が可愛らしいです。

  • やさしい絵柄が可愛らしい。
    ポップな色使いも、今の絵本って感じ。
    わかりやすくて、楽しい。

  • なんて可愛いちっちゃなサンタクロース♪

  • サンタクロースになりたくて待っていた男の子とお話。しかし子供達は「こんなにゆっくりしていて世界中の子どもたちに配り切れるの?」とか色々疑問が湧いてきた模様(笑)きっとサンタクロースはそれぞれの国の担当者とかがいるんじゃないかなー?なんて誤魔化しました。

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著者プロフィール

種村有希子(たねむらゆきこ)
1983年、北海道釧路市生まれ。多摩美術大学美術学部絵画学科卒業。2011年、第4回グラフィック「1_WALL」ファイナリスト入選。2012年『きいのいえで』で第34回講談社絵本新人賞受賞。作品に『サンタクロースになるひ』、『だれのおとしもの?』、『かくれんぼ』、『ようちえんのおひめさま』、『きょう、おともだちができたの』、『あのこのたからもの』、挿絵に『まじょのむすめ ワンナ・ビ―』ほか。

「2020年 『まなちゃんはおおかみ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

種村有希子の作品

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