- Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
- / ISBN・EAN: 9784097268895
作品紹介・あらすじ
山姥に襲われた小僧さんがお札を投げると。
山姥が出るという山に栗拾いに行った小僧さんは、和尚さんの心配通り、おそろしい山姥に捕まってしまいます。
和尚さんのくれた三枚のお札を使って、逃げる小僧さん。お札を投げて、大きな砂山を出現させたり、大きな川で邪魔をしたりしますが、山姥はそれでも追いかけてきます。かろうじて小僧さんはお寺に逃げ帰ることができました。
山姥をむかえた和尚さんは、知恵を使って、山姥を退治します。さて、それはどんな方法だったのでしょうか?
あまりなじみのないお話に思われますが、実は日本全土で語られてきている昔話です。
感想・レビュー・書評
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読み終えても、夜トイレに行ける!ほんのり怖いソフトな「さんまいのおふだ」
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昔話「さんまいのおふだ」と言えば、超・有名なお話ですが、どの絵本を選ぶかで、怖さもストーリー展開も夜トイレに行けるかも変わってきます。
千葉幹夫さん&早川純子さんによる、こちらの「さんまいのおふだ」は、表紙絵の鬼婆こそ、ちょっと怖い感じです。
でも、どのページにも黄色やオレンジといった明るめの色がどこかしらに入っているので、怖い絵のなかにも、どこか怖さを和らげる箇所があります。
「さんまいのおふだ」を読んでみたいけれど、怖いお話はニガテ…という方でも、ほんのり怖いかったな、くらいの感じで、気軽に読める1冊です。
小2の娘に読み聞かせをしたのですが、娘には以前、福音館書店の「さんまいのおふだ」を読み聞かせたことがあります。
そのお話をぼんやり覚えていたようで、小僧さんが鬼婆から逃げるくだりのところで、「アレ?一枚目のおふだは、こんな使い方だったっけ??」などなど、怖いというより「??」という感じの方が強かったようです。
こうして、いろんな「さんまいのおふだ」と読み比べてみることで、おなじタイトルの昔話でも、自分のいちばん好きな話運びや絵の本を選べるところも、昔話のとてもおもしろいところですね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
4歳からおすすめ。
どんなところから、当時の人たちは着想を得たのだろうか。お札というアイテム、和尚さんのキャラクター、そしてストーリー展開がとても魅力的な昔話だと思います。
本作は優しい語り口で読みやすく、漫☆画太郎さん風?の表紙絵が印象的。 -
栗を拾いに山へ行きたい小僧さん
和尚様に何度も言って、やっと行かせてもらうことに
山で栗を拾っていると、優しそうなおばあさんに出会った
栗をご馳走してもらい、泊めてもらったのだが、なんとおばあさんはやまんばのだった!
小僧さんは和尚様からもらった3枚のお札を使って、やっとのことで寺までもどってきた
でも後ろからやまんばが追いかけてくる
和尚様どうしよう
読み聞かせ時間は10分位です -
5月、二年生に。教科書に載っていたので。
イラストがとてもはっきりした色合いで後ろまで見えやすそう。小僧さんの焦りと鬼ばばの勢い、それに対して和尚さんの堂々とゆったりした雰囲気の差を出すために緩急つけて読んでいると、読んでる側が楽しくなった。
子どもたちはというと、最初ザワッとしていたけど話が進み、小僧さんの焦りが高ぶっていくのに合わせて、静かに聞き入ってくれていた。 -
有名な昔話なのであらすじ割愛。
このバージョンは初めて読みました。イラストも文も結構ポップな印象。
お札にそれぞれ絵と字が書いてあるのが、およっといった感じ。
千葉幹夫さんのあとがきが面白かったです。
なにかの方法で化け物などから逃げる話を「呪的逃走」と呼ぶのだとか。
小僧の逃走を助ける便所の神は「厠神」だそうです。トイレの神様ですね。
厠神は子どもの成長を助け、災難を除いてくれる神なのだそうです。
面白いなぁ。
最後、和尚さんがやまんばをもちにはさんで食べちゃうじゃないですか。
そこから始まる『呪術廻戦』アナザーストーリーと思いました。
和尚さん強い。 -
最初こわいと言っていたが、何度もリピートするようになった本。
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3枚のお札の絵本は色々あるけれど、何故かこの迫力ある表紙の絵本が読みたい!とリクエストされました。
やまんば大好きな6歳長女のお気に入りです。 -
読みやすくて入り込みやすい絵でした
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鬼婆のなかに業が深い自分の姿を見た。自分が生み育てたもので、幸せを得ようという業が。この話からは子の自立を阻む溺愛の戒めを感じた。昔話の知恵は馬鹿に出来ない。
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トイレのかみさまとおしょうさんがおもしろい。やまんばが出てくるけど、そんなにはこわくなかった。
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化け物くらべはよくある話しね
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夫が子ども時代好きだったなぁと言って、図書館で借りてきた。
4歳2歳の娘達は怖がるかなと思ったが、いやいや食いついていました。
こぞうさんの子どもらしさ、おしょうさんのおとならしさが魅力的な本ですね。
作者の千葉さんの文章がとても読みやすく、楽しい妖怪話にしてくれています。