つるのおんがえし (日本名作おはなし絵本)

著者 :
  • 小学館
4.11
  • (4)
  • (2)
  • (3)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 87
感想 : 6
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784097268932

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 雪の降り始めのころ、罠に掛かった鶴を助けてやると、雪のすっかり積もったころに娘がやって来る。
    3日掛けて織った布は殿様に買われ、もっと織って来いと言われる。
    今度は7日掛かるが決して覗かないように、と納戸へ籠る。
    糸もないのに、素晴らしい織物を織るとはどうなっているのだろう、と疑問に思い覗いてしまう。

    現実的な好奇心。
    納戸、と明記してあるのも珍しい。

    今風の可愛らしい絵ではなく、昔ながらという画風。

  • 傷ついた1羽の鶴を助けた若者のもとに、一人の若いむすめが訪ねて来た。雪の降る中、道に迷ったというので泊めてやるが、むすめはそのまま、わかものの嫁となった。貧しいながらも幸せな毎日。ある日、むすめは、納戸ではたを折るから、決して覗かないようにと言う。3日かけてできた織物はすばらしいものだった。殿様に千両で買われて、しかも、もっと織ってほしいと言われる。はたを織ると痩せてゆくむすめだが、わかもののために、7日かけて納戸にこもった。わかものは、決してのぞいてはいけない、と言われたにもかかわらず、つい納戸をのぞいてしまう。そこには、鶴がはたを織る姿が。むすめは、いつか助けてやった鶴であったが、本当の姿を見られたために、もうわかものとは一緒にいられないのだ。雪の中で、泣きながら去りゆく鶴をみつめるわかものだった。


    オーソドックスなつるのおんがし。
    木下順二のものほど、人間の心理描写はしていないが、読み聞かせにはこれらいがいいのでは。

著者プロフィール

礒みゆき(いそ みゆき):栃木県生まれ。ダンサー、造形作家を経て、絵本・童話作家となる。絵本に『みてても、いい?』『わたしのひよこ』(以上ポプラ社)『ぼくのくつしたおまけつき』(ひさかたチャイルド)、紙芝居に『ねんねねんね』(教育画劇)[高橋五山賞審査委員会推薦賞]『かぜヒッキーをやっつけろ!』『「おかしも」は かじの おやくそく』(以上童心社)など多数。

「2022年 『ハロウィンに こんばんは!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

礒みゆきの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×