- Amazon.co.jp ・本 (40ページ)
- / ISBN・EAN: 9784097270485
作品紹介・あらすじ
一本の木が支えるたくさんの生き物たち…。かけがえのない生命の大切さを美しいイラストと語りかける文章で描く、ブナの森の四季物語です。
感想・レビュー・書評
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白神山地の宝といわれるブナの原生林。
1993年12月に、日本で初めて"世界自然遺産"に
登録された。 中でもブナの巨木"マザーツリー"は
推定樹齢が400年。
2018年(H.30)台風21号の暴風の影響で幹が折れて、30mあった樹高は現在9mほどになったと聞く。
この科学絵本は1995年に発行されており、今回初めて手に取った。
かつてのブナの姿を想像しながら読み進めた。
3月、雪が残るブナの森からこの物語は始まる。
4月、雪解けの沢を泳ぐ大イワナ。その姿を繊細なタッチで描写してあり、とても素敵な絵だと思う。
ブナの木の根元に咲き始めた植物が可愛らしくて、よく見ると小さな数字が添えてある。植物の名前を知りたい、絵画としても楽しみたい・・そんな読み手の願いに配慮がされていて嬉しい。
ページをめくれば、ブナの森の生態系が自然に頭に入ってくる。
芽吹きの時は、動物や昆虫にとってもめぐみの季節。森全体が生き生きと輝いているように見える。
子育ての6月、日本でもっとも大きなキツツキのクマゲラが、ブナの木で待つヒナのためエサを持ち帰る姿が興味深い。
夏から秋へ、沢山の生きものたちが森に守られ共に生きていることに気付かされる。
初雪が舞うと、ブナの森に長い冬がやってくる。 真っ白な雪の下でブナの木と生きものたちは次の春を待つのだろう。
「生き物が暮らしていける豊かな森のしくみを知って、大切に守っていく」
素晴らしい絵と文が、自然の循環を教えてくれる良書だと思った。
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科学絵本ながら、とても豊かな物語を読んだようなきになる。
細密描写の絵柄なのに、どこか表情があって、とても美しい。
ブナの原生林の豊かさが、生き生きとした生命力が伝わってくる。一年を追うだけで、十分にドラマチックなのだなあ。 -
日本海側の白神山地。名前は聞いたことがあるような…?こんなとこがまだ残っていたんだ。
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地理の座学で出てきた「白神山地」という言葉だけでは寂しいので、絵本を借りてきました。
瞬間を切り取った動きのある絵で、音が聞こえてきそうな絵本です。
現地に連れて行って感じさせたいなと思いました。
喜んでいたのは、鳥が魚を取りに水中に潜るページ。
「カワセミだ!」と叫びましたが色が・・・?と思ってよく見ると「ヤマセミ」でした。
ヤマセミという鳥がいるんですね。