ナヌークの贈りもの

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 267
感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (36ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784097270607

作品紹介・あらすじ

シロクマの写真絵本。北極発メッセージ絵本。むかしむかし人間は、シロクマと同じことばをしゃべっていた。氷海の王・ナヌークが教えてくれた自然の掟-。夢のなかでシロクマに出会った、少年の物語。

感想・レビュー・書評

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  • おじいさんがよく話してくれた。
    シロクマは氷の世界の王者だと。
    人々は昔から、その王者のことを
    ナヌークと呼ぶことを。
    いつか若者になったら、いのちをかけてナヌークと
    たたかわなければならない日が来ることも。

    吹雪のなかをシロクマの親子を発見し、無心に追いかける著者。
    北極の雪の中を、氷の上を悠然と歩くシロクマの姿が頼もしく、愛らしく。
    シロクマの子供同士が、立ち向かうさまは、なんともいえずほほえましく。
    子供を守るために、遭遇したシロクマに牙をむき喧嘩する様は猛々しく。
    写真を見ているだけで、心が温かくなってきます。
    いろんな表情を見せるシロクマを厳冬期の氷上で。
    よくこんな写真をアップで撮れたものだと…。

    アラスカをクマをこよなく愛した冒険家、写真家、詩人の星野道夫さんが残した写真集です。
    1996年8月8日ロシアのカムチャツカ半島南部のクリル湖畔にてヒグマに襲われ亡くなる。
    43歳でした。ご冥福をお祈りします。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    星野道夫さんの写真絵本
    〇クマよ (たくさんのふしぎ傑作集)……1999.10発行
    https://booklog.jp/users/kw19/archives/1/4834016382#comment
    〇森へ (たくさんのふしぎ傑作集)……1996.09発行
    https://booklog.jp/users/kw19/archives/1/4834012271#comment
    〇ナヌークの贈りもの……1995.12発行
    〇アラスカたんけん記 (たくさんのふしぎ傑作集)……1990.02発行
    https://booklog.jp/users/kw19/archives/1/4834010112#comment
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    ナヌークの贈りもの
    1995.12発行。字の大きさは…大。2022.07.15読了。★★★★☆
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

  • シロクマの写真で構成された、エスキモーの神話をモチーフにした絵本。
    「ナヌーク」はエスキモーたちのことばで「氷海の王者・シロクマ」のこと。かつて氷の世界で共に生きる存在だったエスキモーとナヌークの間には、大切なことばがあった。それは狩るものと狩られるものを優しく結びつけ、生と死の境さえなくしてしまう不思議なもの。あらゆる生命は、そのことばでつながっていると信じてられていた。そしてその世界は安らぎに満ちていた。
    自然とは、人間とは、命とはなんなのかを語りかけてくるナヌーク。この地球で生きることについて考えさせられる。壮大で圧倒される。とにかく読むべし。

  • 「今、自分が人間なのって、たまたまそうなだけで
    もしかしたら違う生き物だったかもしれない」って、
    出産してからそう考えるようになりました。

    だから、
    「いつの日か、わたしたちは、氷の世界で出会うだろう。そのとき、おまえがいのちを落としても、わたしがいのちを落としても、どちらでもよいのだ」という文にとても共感しました。

    ホワイトとブルーの世界で切り取られた、
    星野さんのナヌーク写真が夏真っ盛りの北海道で
    目に涼やかで良かったです。

    ちいさなえほんや”ひだまり”さんセレクト、10才までに読みたい”こころが豊かになる110冊”より。

  • 「いつの日か、わたしたちは、氷の世界で出会うだろう。そのとき、おまえがいのちを落としても、わたしがいのちを落としても、どちらでもよいのだ」

    父がよく読み聞かせてくれた。今思えば、ああした教養のある親がいてくれたからこそ、こうした本を味わうことが出来る素地が俺の中に仕上がったのだろう。

  • 【いちぶん】
    「少年よ、消えていくいのちのために祈るのだ。
     おまえのおじいさんが、祈っていたように。
     おまえのその祈りこそが、
     わたしたちに聞こえる人間のことばなのだ」

  • 2歳5ヶ月児と、写真をみて楽しんでます。文章わかるのは何歳からかなぁ。

  • 自分用に買う。夫も星野さんが好きだった。
    大人が楽しめる絵本。

  • 人間と自然、野生との関わり方を考えさせられるいい一冊。子供にも読ませたい写真絵本。

  • 命、生き物はつながって行くものなのかしら…

  • やさしい写真の数々。

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著者プロフィール

写真家・探検家

「2021年 『星野道夫 約束の川』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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