ホルモン力が人生を変える (小学館101新書 23)

著者 :
  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784098250233

作品紹介・あらすじ

ホルモン力のある男たちの人生はなんとも魅力的だ。しかし昨今、日本人男性の男性ホルモン「テストステロン」の値が低下している。しかも、この傾向は40~50歳代の働き盛りの男たちに顕著に現れている。男性ホルモンの低下は、性的な問題ばかりでなく、男性更年期の症状を招き、心筋梗塞や脳梗塞、生活習慣病のリスクを高める。また、不安、イライラ、うつ、集中力、記憶力の低下など心の健康にも影響を及ぼす。活気のある人生を送るための“エネルギー”である男性ホルモン。その効能と、ホルモン力を上げるノウハウを、帝京大学病院の堀江重郎教授が伝授する。

感想・レビュー・書評

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  • 男性更年期障害など、ホルモン力に関するカラダへの影響についてわかる一冊。少し専門用語が多く理解しズラい部分もあるが、内容は興味深い。

  • ――――――――――――――――――――――――――――――
    運動によって改善されるのはインシュリン抵抗性です。

    つまり、摂取したカロリーを有効に使う可能性を運動によって上げるということを目指しているのです。

    運動すると血糖値が下がりますが、もうひとつ非常に大事なのは交感神経系の興奮が抑えられるということです。95
    ――――――――――――――――――――――――――――――
    勃起機能は哺乳動物にとっては生殖にきわめて重要な機能ですが、それにはリラックスして副交感神経が活性化していることが必要です。184

    危機対応時はまず闘争か逃走か、という個体の存続が第一で種の保存と自分のDNAの伝承は二の次になります。184
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    性行為の最中、つまり勃起しているときは副交感神経が支配しています。

    副交感神経が興奮しているとき、すなわちご飯を食べたりお風呂に入ったり、眠りについたりと人生をゆったり楽しんでいるときにあたりますが、男性のすごいところは、射精する瞬間に交感神経優位になることです。187

    逆に交感神経優位にならないと射精しないのです。188
    ――――――――――――――――――――――――――――――

  • ホルモンについて非常にわかりやすく、また興味深く記述してあった。40代以降の中高年はぜひ読むべき一冊

  • やる気が起きない、寝つきが悪い、疲労感が強い、仕事のミスが多くなった、メタボ、うつなど、中高年男性にありがちな症状は、実はぜんぶ男性ホルモンの低下が原因だと著者はいう。
    女性の一生はホルモンによって支配されている・・・・という意見もあるが男性の一生もホルモンに支配されているかもしれない。

    ホルモンをコントロールして元気に生きよう!!

  •  男性ホルモン(テストステロン)の主な作用は,①骨や筋肉を大きくする,②性欲や精子の形成,③内臓脂肪がつくのを抑える,④造血作用や動脈硬化の抑制,などがある.最近は,⑤精神活動や老化を司る細胞小器官であるミトコンドリアの健康を保つ,が分かった.テストステロンの減少は,性機能だけでなく,認知機能のダウン,抑うつ状態,内臓脂肪の増加,骨粗しょう症,などを引き起こす.本書は,それぞれの最新の研究動向や,男性ホルモンを高める食事や生活スタイルを提案している.
     『男も更年期で老化する(和田秀樹)』と合わせて読むと良い.

    ---
     テストステロンをジヒロテストステロン(DHT)に変換する5α還元酵素が強い人は,DHTが毛包に作用して脱毛する.5α還元酵素を抑える薬剤が男性ホルモンに由来する禿に効果がある.この酵素を抑える成分はウコン,かぼちゃの種,大豆イソフラボンに含まれる.

     男性更年期の症状は体の状態と精神面の出る.精神面の発見のポイントは「最近笑っていない」「新聞が読めない」「よく眠れない」.Aiging Male Symptom Score(AMS)で判定が出来る.

     メタボリック症候群の解消には運動が効果的である.運動によりインシュリン抵抗性が改善され,摂取したカロリーを有効に使う可能性が高まる.

     テストステロンの減少により肉体的や精神的な影響が出た場合はテストステロン補充療法が効果的である.日本メンズヘルス医学会が「加齢男性性線機能低下症候群診療の手引き」をまとめている.テストステロンの補充だけでなく,症状が軽い場合は補中益気湯(最初),牛車腎気丸(次)を使う場合もある.

     男性ホルモンを高める食材は,①アボガド,②ニンニク,③ウコン(クルクミン)
     男性ホルモン値を上げる10ヶ条:①交感神経の緊張を和らげる(自分の居場所を持つ),②副交感神経を活性化する(楽しいことをする.ヨガ,ストレッチ,マッサージ),③食事を楽しむ(偏りなく,旬の食材,抗酸化作用の高い食材),④忙しいときこそ短時間エクセサイズ,⑤良い睡眠,⑥仲間を大切に,⑦無理しておしゃれしよう,⑧凝り性になろう,⑨大声で笑おう,⑩目標を持とう,冒険しよう,ワクワクしよう.

     ③の抗酸化作用の高い食材は,ブルーベリー,大豆,ウコン,カテキン,ゴマ.肉と一緒に食べると良い.

     参考文献:『アンチエイジング医学』『医療従事者のための機能性食品ガイド(講談社)』

  • 11/11/27-108

  • ホルモンバランスの重要性が気になって
    読んでみた一冊。
    もちろんこれだけで人生が変わるわけではないけど、
    男性ホルモンの影響は男女ともに大きいもの、
    という事実を知っているだけでも日々の生活に変化があると思います。

  • 男性ホルモンについて語られている。男性ホルモンが高い人は魅力があり、男女問わず人気がある。おしゃれで対人関係にも興味がある。他人と違うことをしたがる。冒険心、縄張り争いも男性ホルモンのなせる業。例えばサングラス、鎖、大きな時計など。職業で言えば政治家、芸術家、音楽家、戦国武将。逆に男性ホルモンが低い人に多いのは牧師や教師、医師など。これらはルール、倫理に基づいた判断が求められる職業で、自分を表現することが重要ではないからか。男性ホルモンは男性らしいからだをつくるだけでなく、内臓脂肪がつくのを防いだり、造血作用や動脈硬化を防いだり、性欲や精子の生成にも働く。ホルモン値が高い人は低い人より長寿だというデータもある。本書の後半はEDの克服の仕方が中心。ホルモン値低下の最大の原因はストレスらしい。他には運動、食事、睡眠時無呼吸にならないこと、なども大切らしい。

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著者プロフィール

1960年東京都生まれ。順天堂大学大学院医学研究科泌尿器外科教授。医学博士。日米で医師免許を取得し、救急医学、泌尿器科学、腎臓学、分子生物学の研鑽を積む。精度の高い泌尿器手術を行う一方、学際的なアプローチを男性の健康医学に導入、日本初のメンズヘルス外来を開設。(一社)日本メンズヘルス医学会理事長。著書に『LOH症候群』(角川新書)、『ホルモン力が人生を変える』(小学館新書)、『男性の病気の手術と治療』(かまくら春秋社)などがある。

「2023年 『元気の素 更年期の壁を越えるために』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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