白洲家の流儀 (小学館101新書 30)

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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784098250301

作品紹介・あらすじ

バブル崩壊後の「失われた10年」を経て、白洲次郎、正子夫妻の生き方に共感する人々が増えている。戦後、己のプリンシプルを貫きGHQと折衝した次郎、独自の視点から、忘れられたこの国の美を綴った正子。なぜ、平成の世に生きる私たちは、この夫妻に魅せられるのか?文芸評論家・小林秀雄の初孫でもある白洲信哉氏が、3人の祖父母から継承した「白洲家の流儀」を珠玉のエピソードを交えて書き下ろした-。

感想・レビュー・書評

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  • 筋を通すこと、プリンシプルを持つことは、僕にとっても大変重要なことである。だから、白洲次郎、正子夫妻は僕にとってのロールもデルなのだ。小林秀雄もロールモデルだし。

    本書は、ファンとしては読んでおきたいと衝動買い。肉親からのあれやこれやのエピソードは、ファンとしてはとても楽しい。

  • あの白洲次郎、白洲正子、小林秀雄を祖父母に持つという。これだけで一冊になるとは、なんとも羨ましい限りではある。

  • 白州次郎・正子、小林秀雄の孫である著者が、3人との思い出やエピソード、彼らと触れ合う中で学んだこと、受け継いだことなどを綴ったエッセー。

    著者にとって3人は良き祖父母であって、プライベートな顔を見せていたのはわかるが、小林秀雄や白州正子は仕事上の顔も見せていたのに対し、白州次郎はほとんど見せず、著者が彼の功績を知ったのは大人になってからというのがおもしろい。

    タイトルにある「白洲家の流儀」は、明示的に受け継がれてものではなく、日々の生活の中で自然と受け継がれたものであることがわかる。それは確実に著者にも受け継がれているようで、それが著者の魅力として伝わってきて、単に著名人である祖父母との思い出話で終わっていないところがよかった。

  • 正直、何を評価してよいのかわからない。

  • 読み始めてからの反省としては白洲次郎の功績をもう少しよく知っておくべきだったということ。身内の目でしか書けないことも多いけど客観的に同人だったのかを知ってからのほうがフラットな視点で読めたのではないかと。そう反省しなければならないほど内容的には薄いというか単なる金持ちの家族自慢にしか読めない感じがしてしまうのが残念。

  • 白洲次郎はマスコミが大嫌いだったらしい。
    さすがだ。それでラスプーチンと揶揄されていたのか。
    白洲次郎は考え方の基準がぶれないでしっかりしていた。

  • やはり、なかなか出来ることではないです。
    やはり、生活とは、闘いです。

  • ネタばれになるが、個人的に第一章の「『知る』という『苦労』」の内容がとても印象に残った。以下に要約と感想を書こうと思う。

     白洲家では子供に対しても物事に対して一から説明することはなかった。知識やウンチクなどはそれほどのものではない。何よりも自分で感じることが大事だ、ということを学んだ気がする。自分で感じなければ、いくら知識が増えても意味はない。表面的な言葉の意味だけ分かっていても、結局、何の役にも立たない。
     だから、知ったかぶりにはどうしようもない違和感をもつのである。どうして感じることをやめ他人の言葉を話してしまうのか、不思議でならないのだ。ただ知っているだけでは意味がないし、そこから先に進まなければ何の役にも立たない。それを自分の人生にどう活かしていくかが問題なのであって、単に教科書に書かれているようなことを覚えていても、本質に迫ることはできない。
    白洲信哉(pp.35-37)

    こんなことが書かれていましたが、卒論執筆中の学生の立場からするととても胃が痛くなる(苦笑)
    得た情報を自分の言葉で説明することの難しさは計りしれないなと感じた。

  • [ 内容 ]
    バブル崩壊後の「失われた10年」を経て、白洲次郎、正子夫妻の生き方に共感する人々が増えている。
    戦後、己のプリンシプルを貫きGHQと折衝した次郎、独自の視点から、忘れられたこの国の美を綴った正子。
    なぜ、平成の世に生きる私たちは、この夫妻に魅せられるのか?
    文芸評論家・小林秀雄の初孫でもある白洲信哉氏が、3人の祖父母から継承した「白洲家の流儀」を珠玉のエピソードを交えて書き下ろした-。

    [ 目次 ]
    第1章 祖父母と僕(親子三代の生活 「ほっぺにプーして」 ほか)
    第2章 白洲家のしきたり(プレイ・ファストの精神 せっかちな指導教官 ほか)
    第3章 白洲家のこだわり(「オイリーボーイ」たる所以 次郎との再会 ほか)
    第4章 白洲家の教え(「政治家秘書」採用試験 新党結成 ほか)

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 2010/04/12:著者の祖父母の白洲次郎&正子夫妻だけでなくもう一方の祖父小林秀雄の逸話や名言もあり、とても面白く読みました。
    本は何回も読むものだという考えや好きなものより嫌いなこと(の基準)をはっきり言うなどは耳が痛かったですし、自分の目で見て感じること、「もてなし」についてなどは考えさせられました。

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著者プロフィール

白洲 信哉:1965年東京都生まれ。細川護熙元首相の公設秘書を経て、執筆活動に入る。その一方、広く日本文化の普及につとめ、書籍や雑誌の編集、展覧会などの文化イベントの制作に携わる。父方の祖父母は、白洲次郎・正子。母方の祖父は文芸評論家の小林秀雄。主な編著書に『骨董あそび』(文藝春秋)、『白洲次郎の青春』(幻冬舎)、『天才 青山次郎の眼力』(新潮社)、『白洲家としきたり』(小学館)他。最新刊は『旅する美』(目の眼)。

「2018年 『旅する舌ごころ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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