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本 ・本 (192ページ) / ISBN・EAN: 9784098250974
作品紹介・あらすじ
学校では教えない、淫らで切ない古典文学
古典の教科書に掲載されている文学作品には、もっとすごい話があった!!
『源氏物語』『栄花物語』『日本霊異記』『古事記』『万葉集』…名前だけで頭の痛くなるような古典文学作品たち。
掛詞や時代の流行など、あらゆる要素を考慮すると、古典文学はがらりとその顔つきを変えていく。倫理観0、ハレンチ系週刊誌も真っ青な「快楽」、「恋愛」、「性愛」がてんこもり。
ある人は恋するあまり大便をなめ、ある人は養女や息子の妻にも手を出そうとする。全力で恋してHなことばかり考えていた平安&古代人。彼らの秘められた、おかしくも身につまされるエピソード集を一冊に。
【編集担当からのおすすめ情報】
これだけいきいきと古典文学をひもといた作品は稀少。あの言葉はそういう意味だったのか・・・、この作品にこんな話があったの!? など、「学生時代に読めば、古典が好きになれたのに!」と悔しくなるに違いない一冊。
感想・レビュー・書評
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おもしろかった❗
知ってることも多かったので☆4つだが、文章のテンポがいい。解説と、著者のツッコミが的確で、気持ちいい❗詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2019/03/26読了
今とはその価値が大きく違った「性」
古典文学 主に「源氏物語」からの解説が主となるが
家や地位のための共寝だとか、恋もダイレクトではなく
詩と闇の中での手探り状態。
貴族ですらこうなのだから、一般市民はどうなのか!と思ってみたり。
もともと日本神話の初めも、二柱の神のまぐわいによるものだし、恋の大きさ、価値、存在意義は時代とともに変わっても、日本文学や思想において根強いものであるだろう。 -
なかなかに興味深く、読みやすい。他の著書も読んでみたい。
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古典文学の内容は好きなのだけど、読み解いたりするのは苦手。
そんな私にも読みやすくて物凄く面白かった。
源氏物語が例で多め。色んなものが詰まってるもんね。
この方が色んな古典を解釈してくださったら、もっと好きになるなあ。
性は政であり生であった。現代の私達にもぐっと親しみやすくなった気がする。
日本人が変態なのはもう祖先からだから仕方ないよね・・・。 -
楽しく読みました(^_^)
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古典文学は高校生以降ほとんど読まないのだが,書評だと面白そうだったので,買ってみた。
いやー昔は凄かったんだね,という感想。 -
気軽に読み流せて、日本古典文学に興味が湧いてくる。
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タイトルは古典文学ですが、内容はほぼ『源氏物語』です。原文の引用もさらっと現代語訳が添えられていて、原文を味わいつつも、戸惑うことなく本文を読んでいけます。こういった新書のためか、学術的な精緻さ深さはもの足りませんが、古典の方がよっぽど過激で面白いということは体感できると思います。
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その人がいなくなって初めて、あるいは死んで初めて恋しく歌うときに使う言葉「なくてぞ」。「なくてぞ」は、「ある時はありのすさび(み)に憎かりきなくてぞ人は恋しかりける」という古歌の一部だそう。著者の大塚ひかりが言うように、死んでからのその人の評価をがらりと変える「てのひらがえし」より、ずっとエレガントだ。
古代の古典には「日本人離れした」愛情表現が意外に多いと言う指摘が面白かった。「我が背子」は「あの人」と訳せば足りるには足りるが、「我が」も欲張って訳すと「私のあの人」となって、ちょっと現代語っぽくない。「古事記」でもイザナキとイザナミが「美しき我が那瀬の命(みこと)」、「美しき我が那邇妹(なにも)の命」と呼び合っているが、マイダーリン、マイハニーと訳せばいいのだろうか、と問いをなげかけている。
同書によれば、娘へのラブレターに代返したり、結婚する娘のために、新郎を悩殺する香水作りに精を出す父親がいたりと、古代の貴族は結構過激だった。極めつけは「宇治拾遺物語」の中の、好きな女を諦めるためにその人の糞尿を盗んで見ようとする男。この試みには、カストリ雑誌ばりの展開が続く。
著者プロフィール
大塚ひかりの作品





