「規制」を変えれば電気も足りる 日本をダメにする役所の「バカなルール」総覧 (小学館101新書)
- 小学館 (2011年8月1日発売)
本棚登録 : 151人
感想 : 32件
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (192ページ) / ISBN・EAN: 9784098251124
作品紹介・あらすじ
お役所の作った「変なルール」が国を壊す!
役所・官僚による「規制」が、国民の利益を損ない、企業の成長やビジネスチャンスを妨げていることを、わかりやすく明らかにしていく。
・なぜ日本の電気料金はアメリカの2倍なのか?
・なぜ「余った電力」を一般市民は買えないのか?
・なぜ散髪屋の定休日は地域ごとに一緒なのか?
・なぜ日本のビールをアメリカで買ったほうが安いのか?
・なぜ薬のCMは最後に必ず「ピンポン」と鳴るのか?
・なぜ学校の階段には必ず「踊り場」があるのか?
・なぜ日本の公道で「セグウェイ」が走っていないのか?
・なぜラブホテルに「使われない食堂」ができるのか?
答えは「規制」があるから。様々な業界での、役人たちの手練手管を詳細解説。
これまでの官僚・霞が関批判は「天下り」や「ムダ遣い」「国家I種キャリアの傲慢」に関するものがほとんどだった。しかし、そうした現象が起きる原因、役所の権限の源、となるのは「規制」である。「規制」は非常にわかりづらい悪文で書かれているので、役人の“レトリック”がわからないと、読み解けない。元経産省キャリア官僚の著者が、日本の津々浦々にまで浸透し、この国をダメにする規制の数々に、切り込む。
【編集担当からのおすすめ情報】
本書を読むとわかることは2つ。
1.この国ではお役所の「規制」によって、本当に細かく、いろんなことが決められている。
2.それら「規制」のせいでたくさんの困ったことが起きている。
身の回りの事例から説き起こし、わかりやすく問題点を解説。たくさんの“豆知識”を仕入れながら、「規制」を知り、お役人に騙されない思考を身につけるための、絶好の入門書。
AIがまとめたこの本の要点
この本を表す言葉
みんなの感想まとめ
本書は、官僚による「規制」がどのように国民の生活やビジネスに影響を及ぼしているかを明らかにする一冊です。具体的な事例を挙げながら、日常生活の中に潜む不合理なルールや、ビジネスの成長を妨げる障害を解説し...
感想・レビュー・書評
-
日本における役人の非効率な規制の実例
石炭ストーブの時代に学校の最低天井高3mが規定され最近まで使われていた→階段には必ず踊り場が必要
校長は教師に人事権を持たず、ダメな教師を淘汰する仕組みがない
理容師や美容師は団体に所属させられ、休日も実質的に強制される
ビールの税制はビールが高級洋酒だった頃の名残で今も高い
酒に水以外のものを混ぜると別の酒を作ると「酒造」とみなされるが、梅酒に関しては1962年に高級官僚の梅酒製造が問題化し法律の方が改正された
運転免許の5年更新は警察の天下り団体の既得権益と密接に関連
高速道路の速度規制は設計速度とは関係なく1968年の通達に基づいている
関西のタクシーの規制は新興のMKタクシーに不利になる独自のルールがある
旅館業法でのホテルの基準にはGHQ時代に決められた洋朝食の規定がある
医薬品のコンビニ、ネット販売に関する厚労省の規制
利息制限法の上限金利20%は江戸時代からの規制の名残
農協の既得権益と新規参入障壁の構造
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「規制」のせいで困ったことがたくさん起きている。
しかも、その規制は官僚が作っていて、天下りOBのためや既得権益を持つ人たちのための規制が数多くある現状は改善しなければならないだろう、といった内容
本来であれば、国会が率先して規制緩和を行い、そのうえ検証まできちんと行わせる(事業仕分けのように言って終わりではなく)、それこそが本当の政治主導なのだろう。 -
撤廃する必要のある規制って、いろいろあるんだなあ。
-
官僚が決める法律の矛盾、不合理さを実例を上げながらわかりやすく解説。
身近な話題から、よく話題に昇る時事問題まで広く扱い、語り下しで読みやすかった。
免許の更新は交通安全協会の組織維持のため、混合診療、農地改革も既得権益のため。
規制緩和や弱者保護が、本来の目的を達成するどころか弊害を多く生む本末転倒。
法令より通達のほうが実質の強制力を持つ、などは興味深く読めた。
また選挙運動はウグイス嬢がひたすら連呼するだけで具体的な政策を述べにくい、というのも規制が絡んでて致し方ないというのは初耳だった。
広く浅くではあったが、こういう分野の初読にはうってつけの内容だった。 -
おバカな規制に対して、読みながら
クスッと笑ってしまいました。 -
おバカな規制の話。
知っているおバカな規制も結構あったけど、小学校の建築物のおバカな規制や、ホテルの朝食にはトーストと卵がないとダメなんて知らなかった。
おバカすぎる規制。。。
そもそも、作られた時代がかなり前。
それを今だに伝統を守るかのごとく守っているのだから、おかしい。
時代背景が変わったら、法律(この場合は、省令かも。)も変わらなきゃおかしい。
そこを気づきながらも、利権のために、守り続けるのはおかしいと思う。
興味深い本でした。 -
題名はややこしいが、エネルギー問題ではなく、お役所の時代遅れの規制をユーモアを交え辛辣に解説してくれている。とはいえ、目から鱗というほどでもない。
-
流石、東京大学法学部を出た優秀な元官僚さんだ。
「人をみて法を説け」。
万人に解りやすく法制度、政治メカニズムを解説してくれている。
法治国家は近代国家としての大原則だ。
これだけ、おバカさんルールでがんじがらめの規制国家では、日本の将来は悲観的なものとなることが理解できる。
官僚が、ノータリン政治家を手玉にとるメカニズムも法制度上そうなってしまっていることが、重々理解できました。
矜持ある真に優秀な官僚が霞が関を去るのはもったいないですが、現今の状況ではいたしかたないことも理解できました。 -
あの手この手で既得権益が守られているのがよく理解できた。日本国民必読書ですね。
-
この本を読むまで小学校の建築構造について、ここまで規制があるとは知らなかった。
「規制を作る・天下り先を増やすのが官僚の仕事」から、
「(時代にあわせて)減らすのも仕事」にならないと、この国は本当におかしくなる。 -
-
「おバカ規制」について書かれた、雑学本的な一冊。電気料金体系について事細かに説明する種類の本ではない。題名をもうちょっと工夫すれば売れ線の本になっていたのでは、と思う。
-
法律やそれに基づいて出される省令、規則があるという事実は、5年程前に法律を少し勉強する機会があり、初めて知ったのを覚えてます。法律では殆ど枠組みしか決めていなくて、実際の運用上に必要な決まりは、すべて官僚や役人によって作られているのが現実のようです。
ここでは元官僚であった本書の著者である原氏が、現状にはそぐわない「おかしな決まり」が多く残っていることを紹介しています。今年の夏の節電騒動も、きまりを柔軟に運用すればなんとかなったようですね。
役人さん達は、自分たちの省益よりも国民の生活が向上することを第一に考えて必要な法律や規則改正をしてほしいと思いました。
以下は気になったポイントです。
・私立学校審議会のメンバーは20人のうち15人は都内の私立学校の校長や理事長、同業者の代表が集まって、新規参入の是非を論じる(p23)
・公立学校の場合、校長先生は、学校の先生たちを監督する立場にあるが、人事権はない(市長から切り離された教育委員会)ので校長先生の言うことを聞かない先生がでてくる(p31)
・学校選択制が2009年時点で、小学校:12%、中学校:14%に留まるのは、学校間の競争を嫌がる教員たちの反対が強いから(p35)
・理容組合や美容組合は、環衛法に基づいて、適正化規程や「地域ごとの共通定休日」が決められ、休日は1998年に都道府県で廃止されるまで続いた(p39)
・上戸(好酒家)は裕福な家庭(上戸:高額納税者)から由来し、下戸は納税額が少ない=酒を用意できないから転じて、酒を飲めない人という意味になった(p47)
・1994年酒税法改正で、最低製造量は2000から60KLへ削減され、地ビールに適用された軽減税率は2011年度から20から15%へ低減した(p53)
・アルコール製造時に「自ら消費するため」かどうかが、適法かどうかを見分けるポイント(p56)
・食品衛生法は「衛生上の危害の発生防止」なので、こんにゃくゼリーには適用不可、JAS法は表示に関する規制であり適用不可、このため消費者庁の存在理由証明となり全力で取り組まれた(p60)
・原料、製法に大差はないが、長径1.7mm以上は「うどん」、1.3mm以下は「そうめん」、その中間は「冷麦」または「細うどん」である(p62)
・電気の新規事業者(PPS)が解禁10年後で市場3%程度しかないのは、発送電一貫体制にある、PPSは常に電力会社の送電網を使う必要がある(p71)
・歩行者(電動車いす等)は6キロ以下という条件があり、セグウェイは適用外、軽車両(電気自動車等)は、ペダルを用いた入力、原動機の出力比が1:2以下である必要があり、同じく適用外、車両はブレーキを備える必要がありダメ(p92)
・更新時講習の時に配られる「交通の教則」は、年間1400万部のベストセラー(収入:32億円)、ワンピースの新巻(初版)の380万部よりも多い、10年更新になれば収入半減(p100)
・都内でホテルとして許可を取るには食堂が必要、旅館なら不要、ビジネスホテルがラブホテルでない証明として食堂が設けられる、2011年1月より、休憩料金表示、自動精算機等がある場合は規制対象とした(p117)
・「1条の2」という条文がある理由は、条文を追加した場合、後ろの条文番号をすべて変える必要が生じるから(p120)
・今回の仕分けでは、本来「大事な規則を省令や通達で決めてきたことがおかしい」という大原則を打ち立てるべきであった(p135)
・選挙用の2連ポスターは、「この二人を弁士にして演説会をする」という告知が建前(p143)
・様々な規制がある選挙活動は、結局、選挙カーでの名前の連呼、街頭演説、演説場所間の練り歩き、電話作戦に絞られていく(p147)
・利息制限法の元本額は、1954年(大卒初任給:1万円程度)から区分は変わっていない(p162)
・酪農家は、農協への全量委託が幻想とされ、全量を農協に委託するか独自にするかしか選べない(p173)
2011年12月24日作成 -
不可解な法律や規制にどんなものがあって、どうしてそうなったか、なぜ変わらないのかを具体的に解説。そうだろうな〜と思いながら読んだけど、やっぱり殆どの理由は利権だった。政治家が官僚に頼りっきりなのも原因なんだろうな。
-
それにしても役人の考える規制やら法律はバカげたのが多すぎて、もう笑いを通り越してあきれてしまう。
学校の階段には踊り場が必要→明治時代の名残。
美容師と理容師は一緒に働いてはいけない。
薬の宣伝の後は、CMでピンポンと言う。
ホテルには洋食が必要→GHQの名残。
派遣社員は電話に出てはいけない。5号業務。
もうバカの極み。暇なんだろうな、役人って。
法律は国会で決める。
政令は政府が決める閣議決定。省令は特定の省庁が決める。 -
勉強にはなるが、読んでて腹が立ってくるので精神衛生上よくない。
-
タイトルと内容が違う、というよくあるパターン。
「日本の社会を縛っている規制にはおかしなものが多い」
「その規制は既得権益を守る為に存在する」
内容はこの2点に集約される。
けど、少々重箱の隅をつつきすぎている感じが否めないし、既得権益が絶対悪である、という前提はどうなのかなぁと思う。
結論ありきで語られるので論理的に無理があるし、最後の方には論理すら語られなくなるし。
ただ、おかしいと思ったら声を出していきましょう、というのは確かに大切だと思った。 -
■おばか規則
1.美容師と理容師は「一緒に働いていはならない」
2.放射能の食品基準はずっと「暫定」だった。
3.日本の時刻は、経度の割には遅く設定されている。
4.広告基準から、CMタレントが栄養ドリンクを飲むのは「ピンチ脱出後」でないといけない。
5.役人は、条文を書く時、大事なルールが絡むポイントで「・・・省令でさだめることにより」という決めフレーズを埋め込み、自分たちで勝手に決められるようにしている。 -
「こんな無駄な規制が日本にはありますよ」という紹介本。
安全性の検証を実施すれば、
規制が妥当のものも当然含まれているでしょうが、
撤廃・改正が妥当と感じるものも多かったです。
昔の法律を必要に応じて作りかえるということを
役所の人たちはしてないんだな・・・
とにかくとにかく天下り団体は腹立たしい。 -
まずまず、これだけ読んでて腹の立つ本も珍しい。
おバカ規制、と可愛い名前がついてますが、なんでそんなバカな規制があるのかといえば、ちゃんと訳がある・・・汚い汚い理由が。
そもそも法律は議員が決めるもの、と小学校で教わった気がするけれども、実態は全くそうじゃないらしい。
もちろん、おバカじゃない規制やGJなお役人仕事もあるんでしょうけれども。。。
著者プロフィール
原英史の作品
