中高年正社員が危ない 「解雇ルール見送り」に騙されるな (小学館101新書)

  • 小学館 (2013年6月3日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (194ページ) / ISBN・EAN: 9784098251674

作品紹介・あらすじ

雇用危機に直面している社員の実態リポート

産業競争力会議(議長・安倍首相)の民間議員を務める竹中平蔵慶應大学教授は「日本の正社員は世界で最も守られている」として、雇用規制緩和の旗を振っている。つまり、会社が社員のクビをもっと簡単に切れるようにすべし、というわけだ。しかし、この発言はミスリードである。OECDの調査でも30ヶ国中23番目という緩さなのだ。
すでに日本を代表する企業でもつくられている「追い出し部屋」や、PIP(業務改善計画)という名のもとに行われている解雇など、中高年を中心とした正社員の雇用は揺れている。そして、これをチャンスと捉える人材会社はリストラビジネスで成長を続けている。竹中氏はいわずと知れた大手人材会社の会長でもある。
政府は「解雇の金銭解決制度」は6月にとりまとめられる報告には入れない方針を打ち出したが、これは7月の参議院選挙を前に刺激的な話題を取り上げたくないという思惑からだ。つまり、安倍政権が選挙で大勝すれば復活するのは確実だ。 高止まりしている自殺者の数も雇用の不安定化と見関係ではない。もちろん、現在の雇用モデルのままでいいわけがない。では、どうすればいいのか?答えは本書の中にある。

【編集担当からのおすすめ情報】
著者の鈴木氏は不当解雇など理不尽な目に遭っている人々からの相談にのり、彼らを守るために日々、奮闘しています。だからこそ、信じられないような事例を目の当たりにしてきました。だからこそ書ける生々しい実態に驚かされるばかりです。本書に記されたことは大げさでもなんでもありません。実際に起きている現実です。そして、これは他人事ではありません。いつ、あなたの身に降りかかるかもしれないのです。いざというときに自分の身を守る方法も必読です。

感想・レビュー・書評

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  • 雇用が不安定な現在社会において、その状況を綴った一冊。

    法的なことも書いてるけれど少なめなので、これを呼んで中高年正社員(含む自分)はすぐに身を守れるわけではない。
    それでも、現状を知っておくことは必要だし、万一のときに最低限駆け込み寺を知っておくことは有効だと感じた。

  • 前半は生々しいドキュメンタリー的な内容で読ませるところがあるのだが、後半は調査研究的なありきたりな内容になってしまったのが残念。会社は自分の都合のいいように法律無視して好き勝手な事してくるから、自分で労働法を勉強しておくとか、組合に入るとか、ちょっとでもオカシイと思ったら弁護士に相談するとかした方がいい。

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著者プロフィール

1896年広島県生まれ。1922年京都帝国大学を卒業し、住友銀行入社。常務取締役を経て、47年頭取就任。
55年には大阪テレビ放送㈱の取締役社長となり、大阪で最初のテレビ放送をおこなう。59年朝日放送㈱代表取締役会長。
退任後、68年㈱ホテルプラザ代表取締役社長、83年代表取締役会長に就任。長年にわたり一貫して文化の振興に尽くし、関西交響楽協会をはじめとし多くの文化団体の理事長、会長等要職をつとめ、活動を続けている。

「1984年 『なにわ塾第14巻 無我愛の生』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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