- Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
- / ISBN・EAN: 9784098251698
作品紹介・あらすじ
「金正恩政権崩壊」のシナリオを独自検証
金正恩暗殺、軍事クーデター、民衆蜂起と難民流出、「連邦制」による南北統一、中国人民解放軍の進出、米韓軍による北進・占領……。もし金正恩政権が崩壊するとしたら、どのようなシナリオがありうるのか?
父・金正日の死後、権力継承と政治手腕に注目が集まっていた北朝鮮の“三代目”金正恩第一書記。長距離弾道ミサイル打ち上げ実験や3回目の核実験にも「成功した」と伝えられ、世襲独裁者の権力掌握は着実に進展しつつあるように見える。だが、内部情報を詳細に分析していくと、軍との確執や熾烈な権力抗争を孕んだ「崩壊間際」の政権事情が見えてくる。
実は金正日の死後、北朝鮮国内では金日成・金正日の巨大な父子像が次々と建設され、金正恩に繋がる世襲の象徴となっている。しかし、裏を返せば、それらの銅像はかつてのレーニン像やフセイン像のような政権転覆の象徴ともなりうる。実際、金正恩暗殺・クーデター未遂事件はすでに起きているとの情報もある――。
いずれ“その時”はやってくる。きっかけは軍の反乱か、住民暴動か? 米韓軍出撃、中朝関係急変の可能性は? 北朝鮮分析の第一人者が書き下ろした初の緊急シミュレーション。
【編集担当からのおすすめ情報】
政権発足直後は、側近や後見人による人事が目立った”三代目”ですが、ある時期を境として、独断による”金正恩人事”が幅を利かせるようになりました。ますます強化される独裁政治は果たして何をもたらすのでしょうか。
新聞・テレビではほとんど報じられない北朝鮮の最新の内部情報が満載されています。まさしく著者渾身の一冊です。
感想・レビュー・書評
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金正日の銅像¥がスーツからジャンパーに変わった。これは金正日の妻が生前にジャンパーを革命のシンボルにしようと言ったかららしい。
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著者は「金正日大図鑑―日本をいまだ脅かす"無法国家・北朝鮮"を徹底解剖」など一種の北朝鮮「図鑑」を執筆するほど北朝鮮の内情を追いかけている「マニア」。
圧倒的な情報量からの分析は、非常に面白い。特に金正恩時代の北朝鮮のあやうさに焦点を当てた同書は、ここ数年の金正恩の周囲の「権力闘争」や北朝鮮でたびたび起こっているという「民衆蜂起」についても記述している。
いい意味で「論文的」ではない思い切った分析や、文体が軽く、面白く読むことができる点も高評価である。