- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784098252916
作品紹介・あらすじ
トランプ後の「世界の読み方」がわかる!
2017年1月20日に米国第45代大統領に就任したドナルド・トランプ氏は何から何まで異例づくしだ。
選挙戦から「メキシコとの国境に壁を作る」「不法移民を追い出す」等、過激な言動が話題を呼んだが、どうやら正式に大統領に就任しても基本理念は変えるつもりはないらしい。サイバー攻撃をしていた国をロシアと断定したものの、報復措置をとるよりも米露の親密な関係作りに腐心していることからも、米露が今後、世界の中心になることは間違いないだろう。
その一方で、経済問題についていえば、内外の各企業に”脅し”ともとれる発言を連発。多くの企業が拠点を米国内に戻すことを表明した。南シナ海で軍事基地を作るなどやりたい放題の中国を敵視し、緊迫したムードが早くも漂っている。
トランプ政権で、アメリカ、ロシア、中国はどうなるのか。そして日本はどうなるか――。この1冊で、「トランプ後の世界の読み方」のすべてがわかる。
【編集担当からのおすすめ情報】
著者の馬渕睦夫氏は元駐ウクライナ大使を務め、外務省退官後は防衛大学校の教授を務めるなど、こちらが想像もしない知見を教えてくれます。何となくヒラリー氏のほうがまだまし、という風潮が蔓延していた選挙戦の最中から「ヒラリーが大統領になったら第三次世界大戦が起きる」と説得力あるエビデンスで看破していました。インテリジェンスの最前線にいた著者の驚くべき分析力には舌を巻くばかりです。
感想・レビュー・書評
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読まずに返却
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昨年(2017)初めに出版されて、夏頃に読み終わった本です。レビューを書く機会を失っていて、読み終わってから時間がかなり経過してしまいましたが、せっかく読んだ本でもありますので、当時気になった点をアップしておきたいと思います。
以下は気になったポイントです。
・エスタブリッシュメント層の代弁者、代理人として国民をコントロールしてきたのがメディアであったが、今回の大統領選挙ではそのシステムが瓦解した、選挙戦の最大の敗者はヒラリーではなくメディアであった(p13)
・トランプの掲げる政策は、グローバリズム(プアホワイトは1973-98にかけて賃金が26%減少)から反グローバリズムであり、アメリカを支配してきた支配階級に反旗を翻すもの(p20、32)
・職業軍人が国防長官になるのは65年ぶり、当時トルーマン大統領が法律改正してまで元帥を国防長官にしている、軍人国防長官は、軍隊の充実には熱心だが、戦争には慎重である(p23、25)
・アメリカでは1973年に徴兵制が停止されたが、現在では軍に志願して入隊、奨学金をもらって退役後に大学に入るのがコースになっている(p35)
・サンダースがヒラリーを猛追できたのは、軍事力増強に反対し、公立大学の無償化を公約に掲げたから(p36)
・ヒラリーは選挙資金を460億円あつめた、トランプは富豪であったが自己資金64億円投入して合計170憶円(p38)
・政府は国債を発行して中央銀行に買ってもらうなどして(中央銀行に借金をする)予算資金を得るが、このとき中央銀行は借金の額に応じて通貨を発行する、何の努力もせずに儲けることができる(p63)
・日露戦争時、シフ・ロスチャイルドら金融資本家は敵対するロシアから資金を引き揚げ、内外のユダヤ人から資金を集めて日本の戦時国債を買って、日露戦争の戦費支援をした(p70)
・トランプは一般大衆の気持ちに向き合い、そこから自国の国内問題を最優先しようと言っているのに過ぎない(p81)
・アメリカは独立国家となったが、シティの国際金融資本はアメリカを金融で支配することをもくろみ、中央銀行を設立した、少なくとも、リンカーン・ケネディ・ジャクソン・レーガンは国際金融資本との対決姿勢を示していた(p92、96)
・南北戦争で南部はロスチャイルドから借金をした戦費調達した、北部は財務省に通貨を発行させて戦費調達をした(p97)
・ケネディも財務省証券という名の政府紙幣を発行(42憶ドル分)した、FRBの通貨発行権を脅かしたので暗殺、弾きついたジョンソン大統領は回収している(p99、100)
・ケネディ、ジョンソン大統領時代に、ネオコンは民主党と決別して共和党に鞍替えした(p105)
・ヒトラードイツにはユダヤ人は30万人しかいなかったので、ヒトラーに虐殺されたのはドイツ外のユダヤ人が殆ど(p107)
・朝鮮戦争は、ソ連が安全保障理事会に欠席した(スターリンによりグロムイコ外相が欠席するよう要請された)ので、国連編成軍が可能となった(p114)
・ベトナム戦争も八百長である、ジョンソン大統領は敵国ソ連に300億ドルの融資をしている、第一次世界大戦・第二次大戦・朝鮮・ベトナム戦争を始めたのは民主党政権である(p116、117)
・ISが宗教戦争を始めて得をしたのはイスラエル、これと連携しているのはアメリカのネオコン、第二次世界大戦中に、中国大陸で日本軍と国民党軍を戦わせて、共産党に政権を樹立させたの同じ(p137、140)
・ロシアはISを空爆しはじめた、現在世界の警察官の役割をしているのはアメリカではなくロシアである(p143)
・ジャックアタリは、2025年には中国共産党の76年間にわかる権力に終止符が打たれるだろう、としている(p159)
2018年9月30日作成 -
世界主義レベルから観た大統領選の動向を分りやすく描いた。
終盤近くになって、何でまた共和党で候補が立候補したのかを私的には理解出来ませんでした。
当時は「まあいいのか・・こういうのもアリか?売名行為とか目的で」そうじゃなかったんですね。
トランプ候補への嫌がらせだったんですね。
その意味が初めて理解出来ました。クリントン女史の
メール問題の意味もようやく理解できました。
当時の自分は「いいんじゃね?メンドくさくなって家族宛のメールうってるんだろ?公務室なう。とかで」程度に思っていました。恥ずかしいす。そういうことなのねと。
<追記>
この辺りから、せっせと氏の著作物を追いかけるようになりました…。遅いですが。 -
2017/06/19:読了
国際金融資本、ネオコン、という本 -
『世界を操るグローバリズムの洗脳を解く』、 『世界を操る支配者の正体 』を読んで馬渕睦夫史観本は3冊目で
『アメリカ大統領を操る黒幕: トランプ失脚の条件 』を読んでみた。
洗脳が正体に、今度は黒幕だ。
内容がかぶりすぎだなぁ。
★国際金融資本=ロスチャイルドを筆頭とするユダヤ系金融資本=グローバリズム=現代の共産主義
通貨の発行権を握る戦略=FRBの株に多くをロスチャイルド系金融機関が握る。
★最終的なカギはペンス副大統領、エスタブリッシュメントの条件に従うかどうか?
★ヒラリーの私用メール問題
リビアのカダフィ政権転覆(暗殺)指令
ヒラリー=国際金融資本の意を受けたネオコンの代弁者
ネオコン=ネオ・コンサーバティズム=新保守主義
★トランプが勝った=アメリカの支配層との間で何らかの手打ちがあったということ。トランプが何についてどこまで譲歩をしたか? FRBには手を付けない?
★アメリカの大統領候補になるにはイスラエル支持を明確にしなければならない。
★アメリカの大統領は、政府が独自に紙幣を発行しようとしたり、民間資本の中央銀行を廃止させたり、規制したりすると、暗殺の危機にさらされる。
★国連,IMF、世界銀行、世界貿易機関などはグローバル市場達成のための各国の主権を制限しようとする国際機関
★朝鮮戦争は米ソの八百長ー国際金融資本の謀略
1950、ディーン・アチソン国務長官『アメリカのアジア防衛線には南朝鮮を含めない。』演説。(侵攻を誘う)
→北朝鮮の韓国侵攻
国連安保理の常任理事国のソ連が拒否権発動すれば国連軍編成できなかったが欠席ースターリンが欠席を促した。
★ベトナム戦争八百長
1966、ジョンソン大統領は米ソ貿易促進を理由に300億ドル、敵国ソ連に融資している。ソ連は戦略物資を北ベトナムへ送った。→八百長の戦争。
ネオコンはなぜアメリカ自身を戦争に巻き込み、長期化、泥沼化させるのか→世界をワン・ワールドにするにはアメリカが強い国であってはならない。
★アメリカのネオコンの敵はプーチンのロシア
世界を無国籍化するためには、ロシアのような大国で、彼のような愛国者が力を持つのは都合が悪い。
★ISを支援するアメリカ?
ISがシリアを蹂躙、誰が得したかーイスラエル
イスラエルと連携しているのはアメリカのネオコン。
馬渕睦夫氏 講演 アメリカ新大統領下で世界はどうなる
https://youtu.be/EgH2OWzWy2g -
本書は、タイトルからしてトランプ政権を批判し、その崩壊を予言した書かと思って手に取ったのだが、あにはからんや、著者はトランプ政権を悪しきグローバリスト(国際主義者)と訣別した、全うなナショナリシト政権として高く評価している。
そういえば、著者の「アメリカの社会主義者が日米戦争を仕組んだ」では、先の戦争に日本が参戦した理由を、米国のキングメーカーたる社会主義者=国際主義者=大資本家=ユダヤ勢力の陰謀としていた。本作でも、アメリカのネオコン=国際主義者=ユダヤ資本の「ディアスポラ思想(離散思想)」のイデオロギーを実現しようとする勢力が、湾岸戦争、アフガニスタン侵攻、イラク戦争、「アラブの春」後のアラブ諸国の混乱、シリアの混乱とISの台頭、ウクライナ問題などを影で操り、「世界を無法地帯にしてワン・ワールドにしようとしている」との陰謀説を唱えている。
ユダヤ資本やグローバル企業の隠然たる政治力は全くその通りなのだろうが、彼ら国際主義者が世界を無法地帯にしようとして世界各地で紛争を煽っている、というのはどこまで本当なのだろうか。余りにも穿った見方のような気がするんだけど…。
トランプ政権と共にプーチン政権を評価し、日本はこれらの政権と共同して中国の覇権主義に対抗すべし、と提言している。 -
著者の馬渕氏は元外務省キャリアでウクライナ大使などを歴任された方で、以前に『国難の正体』という著書も読んだことがありました。
「陰謀論」も度がすぎて何もかもそれで説明がつくかのような話となると眉唾となりますが、ここで氏が書かれているような「力」が米国大統領選、米国政治に働いていることはかなりの部分真実ではあるのでしょう。
話は対ロシアや中韓にも及び、マスメディアによる報道だけ見ていても見えない政治の裏の力を垣間見ることが出来、一読の価値はあろうかと思います。