仕事にしばられない生き方 (小学館新書)

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レビュー : 35
  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784098253241

作品紹介・あらすじ

人生で最も大切な「仕事」と「お金」の話

人気漫画家ヤマザキマリが本音で語る「仕事」と「お金」の話。

現在は漫画家の著者ですが、経験した仕事は、チリ紙交換のアルバイトに始まって、絵描き、露天商、大学教師、料理講師、テレビリポーター、美術イベントのキュレーター、普通の勤め人など、数知れず。

当然、良いことばかりでなく、さまざまなトラブルや苦労を経験してきました。

海外で借金返済に追われ、家を追い出されたり、ダブルワークならぬ「10足のわらじ」を経験したり、仕事で活躍すれば、上司から妬まれたり。

トラブルなどがあるたびに、著者は働くことについて考え、働き方を変えてきました。

「好きな仕事か、向いている仕事か」

「お金にならない仕事をいつまで続けるべきか」

「嫌な上司がいたらどうすべきか」

「望んだ仕事なら、限界まで働くべきなのか」

そんなことについて考えるヒントが豊富な体験的仕事論です。

母から学んだお金の話や、自らが経験した借金の怖さなどについても言及。

「仕事」と「お金」についての本音が満載です!

【編集担当からのおすすめ情報】
今回、ヤマザキマリさんは、自身が経験した様々なトラブルについても、本音で述べてくれています。

借金の怖さや、帰国後に活躍していた組織を離れることになった理由、『テルマエ・ロマエ』大ヒット後のトラブル……。

トラブルの際にどのようなことを考え、どう決断してきたのか。

仕事について、お金についてどう考えているのか。

本書では、人生を振り返りつつ、そういったことを述べていきます。

仕事やお金、人生哲学について考える人に読んでいただきたい一冊です。

感想・レビュー・書評

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  • 圧倒されて上手く言えないのだけれど、人間は自分のために生きていいのだと、改めて感じた。そして、自分ときちんと向き合って、過大評価でも過小評価でもない自分の芯を持って生きていきたいと。
    それから、思い込みで他人を非難してはばからないひとは、そこに自身の人となりが駄々洩れしてることに気づいていないのだろうな…とも思った。ある程度の経験と視野を自覚していれば、自分と異なる人生や価値観があることに思いを馳せずにはいられないだろうと思ったから。
    広く落ち着きある目で世界を見られるようになりたい。

  • 一言で表すなら、波瀾万丈の人生だ。共通点なんてなさそうなくらい、わたしとまるっきり違う人生。母の代わりに14歳で一ヶ月ヨーロッパ旅行。17歳でイタリアに飛び、美術学校に通いつつバイトに明け暮れたこと。ジリ貧でアパートを追い出され、駅で一夜を明かしたこともあるそうだ。20代後半、パートナーが商売で失敗した負債を背負い、鬱になり病院の精神科に入院。妊娠していたが、帰国してシングルマザーになることを決意。しばらく日本で働くも、再婚しシリアやポルトガル、シカゴを転々とする。その間『テルマエ・ロマエ』が大ヒットしたが、彼女は裏で苦しんでいたこと。多国籍の友人たちがいるからこそ分かる世界から見た日本の出版業界の異常さも含め、物事を俯瞰して見ることが大事だという。既存の価値観を疑い、新しい価値観を切り拓くことの大切さも、お金を価値の基準にしたらダメなことも。あまり思い出したくない経験も書かれていたことをあとがきで知ったが、そういうふうに自身の弱さもさらけ出せる強さが好き。お金がないから好きな海外旅行を控えていたのだけれど、貯金と時間のどちらが大事か答えが出た。マリさんのように「貨幣価値があまり意味をなさない国」に行きたいという思いがむくむく湧いてきた。

    p63
    なんであれ、自分の中に考える基準になるものがあると、人生は少しだけ、しのぎやすくなる。漠然と悩んじゃうから不安ばかりが募っていくわけで、振り出しに戻った時の最初の一歩の踏み出し方さえわかっているば、生きることはもっと怖くなくなるんじゃないか。自分にとっての物差しにできるかどうかは、頭の中で考えていたってダメで、やっぱり、身をもって経験した実感があることが大事なんだと思います。

    p67
    14歳のあの時の私が、心の中のもうひとりの自分を意識することで、目の前の困難を乗り越えていくことができたのは、自分自身を俯瞰することができるようになったからだと思います。
    何があろうと、どこかで私のことをじっと見ている、もうひとりの私がいる。自分は自分を見放さない。
    そう思うと、強くなれたし、なんだってできる気がしました。不安な気持ちに飲み込まれそうな時も、自分自身の核にある本質は変わりはしないのだからと、どんなことでも乗り越えていける勇気を持つことができたのです。

    p69
    だいたい、はなっから「自分はこういう人間です」なんてわかるわけがないんです。わかっているつもりでいるなら、それは、たぶん「これまでの自分」に過ぎない。自分なんてものは、そうやっていろんな経験をするたびに、どんどん上書きされて、更新されていくものじゃないでしょうか。
    だとしたら「私って、こうだから」と、やる前から自分の枠や限界を決めてしまう必要もない。その時、その時に、自分がやれることをやってみればいい。

    p83
    物欲に支配されている時、人は、たぶんその物が欲しいというより、自分の心の中にある空白を埋めてくれるものが欲しいんじゃないか。それが何かわからないから、ちょうどぴったりくるものを探して、あれもこれもと買い続けてしまう。

    p85
    もっと俯瞰して、考えよう。人生にはこういう時代もある。そしてそれはきっと無駄にはならない。

    p90
    お金のあるなしで、人間や物事の値打ちを決められてたまるものか。

    p91
    「いいかい、マリ。ちゃんと考えるんだ。そして考えたことを、自分の言葉で人に伝えること。そうすると、ひとりで頭の中で考えているのとは、まったく違うことが起きることに気づくはずだ。人は対話をすることで、考えたことをさらにその先に展開していくことができる。大事なのは、どっちが正解か、勝ち負けを決めることじゃない。互いの考えを持ち寄ることで、もっと深く考えることができることなんだ」

    p96
    私が思う真の贅沢は、ひと言で言うとしたら、人間関係にこそある。
    人と人が出会い、互いを尊重し、それぞれが育んできた知性や教養を持ち寄った時に、生まれるもの。与えられた命と知性を使って、この世界をより深く掘り下げ、知っていく喜び。これ以上の贅沢があるでしょうか。

    p122
    生きることは、自分が本当に大切だと思うことを大切だと言い続けるための闘いなのだと思います。

    p160
    肝心なのは、いつでも、自分がどこでどうしていたら、生き生きとやれるのかを考えることのはずです。
    本当は嫌だと思っているのに、自分の本心をささいなことだとねじふせてしまうのが、いちばんよくないことだと思うのです。

    p164
    どうせ暮らすなら、なるべく貨幣価値が意味をなさないところがいいなと考えていました。

    p174
    手塚治虫は、トキワ荘で切磋琢磨していた頃の赤塚不二夫に、こう言ったといいます。
    「いい漫画を描きたいなら、漫画から学ぶな。一流の映画や小説、音楽と接しなさい」

    p178
    物事を考える時、私は、できるだけ俯瞰して考えるようにしています。
    それについて自分が、何を感じ、どう思ったのかという主観的な感情をひとまず横に置いて、できるだけ俯瞰して、客観的にとらえ直してみると、その出来事の持っている本質的な問題点が見えてくるからです。

    p279
    人生なんて本当にあっという間ですから、やるべきことを優先して、どんどんやっていかないと、やりたいと思った時には、時間切れになってしまいます。

    p310
    欲望というのは、人それぞれ、いろんなかたちをしているけれど、その底に何があるのかと掘り下げていくと、人間は、みな、孤独で「さみしい」ということに行き着くんじゃないか。

  • ヤマザキマリさんの波乱万丈な人生からお金との付き合い方について書かれていました。
    お金に振り回されるーよくよく考えると自分も振り回されてるなぁと思いましたし、きってもきれないお金だからこそ、うまく付き合っていかないと、と思います。
    それ以外にも、自分に芯を持つ、という話がしっくりきました。

  • やはりこの人の生き方は好き。困難な波がやってきても、それに乗ってより遠くへ行くことが出来ている。波を読むのが上手いのだ。それは天性のものなのか、若いときから一人旅、イタリア留学など様々な経験を積んで得られたものか分からないが。

  • 正直、テルマエロマエの原作を読んだことがないし、映画もテレビで見たけどハマれなかったので、それほどヤマザキマリさんに興味が湧かなかったのだが、友人の薦めで読んでみたら、びっくりした。こんなにすごい人だと思わなかった。なんせ今まで生きてきた人生が濃い(普通の日本人が、イタリアで借金取りに追われることはないと思う)。経験から語るお金との向き合い方には、説得力がある。自分の芯をしっかり持ってる方で、考え方がとても尊敬できた。この方の漫画作品も読んでみたいと思った。
    この本には名言が詰まってる。読み進めながら、感動しながらメモをとっていたくらいだ。資本主義社会の中で、お金やら人間の生産性やら、効率化ばかりが重要視されている昨今の状況を、ヤマザキさんは冷静に見つめ、もっと大切なものがあるのではと説く。歴史は繰り返すとも。この本を読んで、いかに自分を俯瞰すること、知性と教養を持ち、他の人の価値観を認めることが大切かを学んだ。そして、人間の根底はみな孤独で寂しいものなのだ、ということも。人生に迷った人は読むべきと思う。

  • 仕事をするときに、言われたことしかやらないのはもったいない。余計なことをしたばっかりに、失敗したり責任を取らされるのが嫌だと思うからだけど、どうせやるのなら、やりたいようにやってみればいい。
    そのほうが、うまくいってもいかなくても、自分の経験値が上がるから。
    この考え方、いいなぁ。

    どこへ行っても食べていける人になりたい。
    その思いで、自分の世界を狭めず、どんなことにも挑戦していく筆者の姿に、勇気をもらった。

  • レビュー省略

  • 就活前に読めてよかった。
    へたな就活本とかよりよっぽど説得力がある

  •  ヤマザキマリの著書を水風呂に浸かりながら読み了える気分は格別。
     高校を中退してフィレンチェに絵画留学、と聞くと、えらく優雅に見えるけど、苦学に苦労を重ねたのだなぁ……。
     並の女性なら餓死か自死ではないだろうか。

     帰国してからは札幌テレビに顔を出していたという。おぉ、STV。私が札幌に残っていれば、もっと早く彼女の存在を知っていたはず。

  • 面白かった。

    テルマエロマエしかよんだことないけど、こんなバックボーンを持った人が著者とは知らなかった。

    いわゆる普通の人生をはみださないように生きてきた身としては、著者の波乱に満ちた人生に驚きを持って読んでしまった。

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著者プロフィール

【著者紹介】 ヤマザキ マリ(やまざき まり)
漫画家。1967年、東京生まれ。17歳でイタリアに渡り、フィレンツェにて油絵を学ぶ。その後、エジプト、シリア、ポルトガル、アメリカを経て現在イタリア在住。『テルマエ・ロマエ』(KADOKAWAエンターブレイン)で漫画大賞2010、および第14回手塚治虫文化賞短編賞を受賞。900万部のベストセラーに。他に『モーレツ!イタリア家族』、『ルミとマヤとその周辺』、『スティーブ・ジョブズ』(いずれも講談社)、『プリニウス』、『パスタぎらい』(新潮社)、『ヴィオラ母さん』(文藝春秋)、『望遠ニッポン見聞録』(幻冬舎)など。

「2019年 『地球生まれで旅育ち ヤマザキマリ流人生論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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