韓国を蝕む儒教の怨念: 反日は永久に終わらない (小学館新書 お 12-2)

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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784098253517

作品紹介・あらすじ

李朝時代からの歴史が解れば韓国が見える。

元徴用工に対する日本企業への賠償判決や従軍慰安婦問題合意の一方的破棄、自衛隊機へのレーダー照射……。なぜ、韓国は次々と日本を目の敵にするのか。文在寅政権が左翼だから……、そうではなく、そこには「自国が絶対に正しく、日本は絶対悪である」という古くからの教えがあり、韓国は憲法や法律、国と国の約束よりも国民感情がすべてに優先する国なのだ。
さらに、ベトナム戦争時に韓国軍兵士がベトナム人女性を多数レイプした非道行為も、当初知らん顔をしていて、表沙汰になると「韓国兵士の残虐さは日本のせい」と開き直る。韓国が経済危機の際に日本が手を差し伸べても、感謝するどころか因縁をつけてくる始末。
本書は韓国出身で自身も反日教育を受けた著者が、ニュートラルな視線で様々な反日行動の原因となっている韓国の歴史を解き明かし、変えられないやっかいな隣国=韓国との付き合い方も指南する。


【編集担当からのおすすめ情報】
著者の呉善花さんは韓国出身で、少女時代から「反日教育」を受けてきて、それが事実だと思い込んでいたと言います。しかし、訪日して、韓国で習ったことが大きな間違いであったことを知ったそうです。そして、多くの日本人から「なぜ、日本人と韓国人はわかりあえないのか」と質問されて、調べていくうちに韓国の李朝時代に原因があったと気づき、本書を執筆しました。今や、韓国政府からも入国拒否されながらも事実を知らしめようとする呉さんの熱意には頭が下がります。

感想・レビュー・書評

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  • 「新日鐵住金への賠償判決・差し押さえ財産処分」「自衛隊機へのレーダー照射」「自衛隊機低空威嚇飛行証拠の捏造」「韓国国会議長の天皇陛下への謝罪要求」と到底理解出来ない韓国の常軌を逸した行動の数々が、なぜ平然と行われてきたのかが韓国の歴史、韓国人の思想などから分かりやすく解説されていた。

    恨の文化、火病社会。
    福音派教会では、赤ちゃんはギャーギャー泣きわめくからおっぱいを貰えると説明し、欲しいものは激しく求めよと説く。
    永遠に自らを善とし誰かを恨み続け被害者でい続けたい、強烈な父系思想と男尊女卑、職業差別、外と内は違って当然、他人は信じない。
    長い歴史でそうなったのだろうが、読んでいて頭が痛く、気分が悪くなった。
    自分の都合で歴史を書き換えることを是とし、自分たちがしてきたことを平然と日本軍がしたかのように博物館までつくり、教育、インフラ整備等、日本統治時代の恩恵はまるでなかったものにする。


    内容に関してそういうことだったのか、との理解はできたが韓国人とは絶対に関わりたくないと心底思ったし、絶対に理解出来ない。
    可哀想だとは思うがこれまでの誤った教育、それに伴う思想がどれだけおかしなものか、韓国人がこれからしっかりと理解し向き合わなければ韓国の衰退、ひいては国自体が崩壊することは間違いないと思った。

  • 呉善花も90年からの執筆活動の果てに日本に帰化。
    政治家や官吏の不正・腐敗は李朝からの伝統で、科挙の八弊と言われるものが:
    1.他人の文章を借用して答案を書く。
    2.本を試験場に持ち込む。
    3.試験場へ誰もが入ってしまう。
    4.答案用紙を好感して提出する。
    5.試験場の外で答案を作成する。
    6.試験問題があらかじめ知られている。
    7.試験官が入れ替わってしまう。
    8.答案が巧妙に入手される。

    偽造・模倣・偽証・詐欺なども多い。

    また、結束できずに党派で争う。
    中には気は確かか?というような事例もあって、関わってはいけない民族なんだと確信を深めた。

  • 韓国人として済州島に生まれ、20代になって来日するまで韓国で生活していた著者による韓国と韓国人の話。韓国の国柄と韓国人の特質や考え方について、歴史的に分析・研究してきた結果を、新書版として一般大衆にわかりやすく説明している。宮脇淳子氏など他の専門家の本と内容的に大きく異なる点はないのであるが、実体験を含め調査研究が深く、かつ理解しやすい内容であった。説得力があり、とても役に立った。

    「現在、韓国における宗教信者は最も多いのが抑圧されてきたはずの仏教で宗教を信じている人のうち42.9%、次いでプロテスタントが34.5%、カトリックが20.6%」p10
    「北朝鮮の直接的な王朝国家モデルが、はっきり李朝にあるのはいうまでもありません。李朝は世界でも他に例を見ない長期間続いた王朝で、徹底した中央集権による強圧的な恐怖政治をとり続けました」p16
    「韓国人は一般に、歴史的に日本人は侵略的で野蛮な民族であり続け、自分たちは平和的で高度な文化をもった民族としてあり続けた、という見方をしたがります。こうした見方は李朝以来のものであり、日本統治時代以降にはじまったものではありません。その根にあるのは「李朝500年」にわたって培われてきた中華主義と、それに基づく華夷秩序の世界観です」p24
    「韓国人の意識のなかでは「法よりも道徳が上位にある」あるいは「道徳が最高の法である」とイメージされているといってよいでしょう。韓国でしばしば、国法や外国と結んだ条約の規定を否定する政治判断や司法判定がなされるのはそのためです」p30
    「李朝以来の「道徳至上主義」「道徳を天(自然)の法則とする普遍主義」は、国際法などいとも簡単に吹き飛ばしてしまう、ということです」p39
    「遡及処罰の禁止は近代国家で不遍的な法に対する考え方ですが、韓国ではこれが平然と行われているわけです」p40
    「(戦争責任)ドイツは、個人賠償をしたけれど、国家賠償は一切していないのです。それに対して日本は、国家賠償の責任を完全に果たしています。サンフランシスコ講和条約で講和を結び、これによって発生した国家賠償をすべて果たしました」p73
    「千数百年もの長きにわたって、1つの民族が圧倒的多数派となる国家として歴史を歩んできたのは、世界でも韓国(及び北朝鮮)と日本だけです」p76
    「韓国人の「血のつながり」はどんな民族よりも高貴で聖なるものだと価値付けていくことになります。こうして、自民族が他の民族に優越するというナルシシズム、自民族優越主義、視野狭窄の自民族中心主義を自ずと生じさせていくのです」p79
    「間違っても、外部の者に内部の悪口を言ってはならない、外部の者に内部の悪口を言わせてはならない。敵につけこむ余地を与えてしまうことになるからです」p82
    「日本人は意見が対立する相手でも「相手の立場やメンツを考える」ことをしますが、韓国社会ではそのような配慮は一切ありません」p84
    「(李朝時代からの韓国特有のことわざ)「犬のように儲けて両班(ヤンバン)のように使う」。両班とは、李朝時代の貴族身分で高級官僚の文班と武班の総称です。このことわざが言っているのは「汚く儲けてきれいに使う」ということで、「将来は高い徳をもった人となって世のため人のためにお金を使うのだから、金持ちになるまではどんなに汚い儲け方をしてもかまわない」ということを意味します。韓国では、こうした不正・腐敗を合理化する現世主義の伝統下で、詐欺・背任・贈収賄に手を染めることも行われるのです」p126
    「韓国の2015年の詐欺件数は25万7620件で、人口10万人あたりの比率では日本の16倍になります。横領は日本の80倍、偽造は21倍、汚職は118倍、背任は432倍という調査結果があります」p135
    「知識人ほど反日意識が強い(田舎はそうでもない)」p179
    「韓国や北朝鮮が現在用いているハングルは、日本のかなよりもはるか後の15世紀に成立したものです。ハングルは、朝鮮語の音を完璧に表記するために人工的につくられた表音文字で、漢字からは全く独立した文字です」p206
    「(日本人は漢文を理解できる)渡部昇一氏は「返り点、送り仮名をつけて訓読みにすることは、日本人として徹底的にわかることを意味する」と指摘しています」p207
    「(ハングルのおかげで)韓国人一般は、そして北朝鮮人も間違いなく、日常的な感覚から離れて高度な概念語を用いて議論を深めていくことが全く不得意な国民となってしまっています」p209
    「戦後国粋主義者たちによって漢字が学校教育から疎外された結果、意味もわからないままに言葉を使い、80%以上の語彙を失い、現在では世界最低の読書率を記録するに至ってしまった。一朝のうちに国民全体が読み書きのできない最低の状態に陥ったことを痛嘆しないではいられない(東方研究会会長 キム・ウンヒョン)」p210

  • この人の著作は論理的で抑制が効いているから好感が持てる。単にどちらかが優れている、劣っているとならない所も良い。朝鮮人には朝鮮人なりの正義があるのだが、それがどのようにして形成されたのかが冷静に説明されている。なるほど。これが経路依存というやつか。
    日本は同質社会なので、なまじ外見が似ていると自分たちと同じ感性を持つことを無意識のうちに期待してしまうが、「決して分かり合えない遠い国の人たち」であるとの意識を持って付き合っていくのが肝要と見た。

  • 本のタイトルがこうだから、仕方ないのだが、ここまでケチョンケチョンに書かれると自分の国じゃないがあまり気分が良いものではない。
    母国なのだから、少しは良いところも書いてあげたら良いのになって思います。

    https://seisenudoku.seesaa.net/article/479529606.html

  • 要約すると、
    「本質主義」の韓国
    「実存主義」の日本
    ということか。

    韓国は儒教という「本質主義」に蝕まれて、柔軟性を欠いた社会システムとなってしまっている。
    ましてや「法」と「道徳」が未分離の状態では、近代国家としての体を成しているとは言えない。

    一方、日本は「本質」は重要ではあるが、「実存」が最重要であるという解釈だ。それは芥川龍之介の「おぎん」でも表現されている。

  • 韓国・北朝鮮の政治・文化・社会の直接的な基盤は、李朝500年の伝統に深く根差している。王朝の交代は革命であり世界のつくり変え、仏教を徹底的に儒教に改変した。強固なイデオロギーで徹底した中央集権による強圧的な恐怖政治、反逆者は一族もろとも皆殺し。

    根っこの部分の違いというのが分かりやすかったです。それで、どうしたらいいのでしょうか。

  • 初めて腑に落ちました。

  • 主張としては耳慣れたことばかりかもしれないが、隣国で生まれ育ち、元々は反日だった著者の視点は生々しい。
    同様に儒教を軸にした本は、ケントギルバートさんだったり石平さんだったりあるのだが、実体験と言うべきか。

    キーワードとすべき言葉はたくさんあるのだが、一番納得するのは、実は販売時につけられている帯のたたきだったりした。

    だからダメなんだ!

    そことの付き合い方はは、将来までの戦略を持つべきだと思う。

  • ■李朝が解ると韓国・北朝鮮が見えてくる
    ・韓国・北朝鮮の政治・文化・社会の直接的な基盤は,朝鮮半島に518年間続いた王朝国家,李朝(李氏朝鮮,1392年~1910年(大日本帝国に併合),1897年に「大韓帝国」と改)に求められる
    ・韓国・北朝鮮の理解に苦しむ言動の大部分は「李朝500年」の伝統に深く根差している
    ・韓国・北朝鮮を理解するには「李朝とはどんな国家だったのか」を知ることが必須の課題
    ・「李朝500年」の間,朱子学一尊(朱子学一つだけを尊ぶこと)を貫徹し,仏教はもちろん朱子学以降に生じた儒学である陽明学も異端思想として弾圧排除された
    ■韓国は他のアジア諸国と同じように,古代以降近世に至るまで血縁共同体で農耕村落を形成してきた。しかも中国や台湾以上に極めて強固な父系血縁主義社会としてあり続けてきたことが大きな特徴。
    ■日本は少なくとも中世以降非血縁共同体で農耕村落を形成してきた。父母双系制であり血ではなく独特の家業経営体としてのイエの存続を目的とする擬血縁社会。
    ■韓国人や北朝鮮人には民族とは一個の大家族=大血縁集団とイメージされる。
    ・本来,民族とは(ネイション)同一の言語や文化を持つ地域集団のことで血縁集団とは何の関係もない。でも韓国で民族と言えば,即,血の関係であり,民族意識も近代的なものではなく,旧来の血縁的な身内意識
    ・北朝鮮では外国人との結婚が禁止されているほど血縁=民族の意識が強固
    ・韓国の民族意識の核にあるのは,個々の血縁小集団(家族・親族)の「血の一体性」をそのまま国家規模に拡大させた「大血縁集団」を民族(国民)とする血統主義
    ・「血の一体性」とは,一つの血族運命共同体としての一体性を意味し,これには南北の違いはない
    ・「血の一体性」の幻想なくして韓国人が韓国人であるという民族アイデンティティは成り立たない
    ■血縁集団への忠誠を最優先する「身内正義」の価値観
    ・韓国人はよく「腕は内側に曲がる」と表現する
    ・「内側」とは家族・親族・血縁
    ■一族への孝が国家社会への忠より優先する
    ■韓国や中国のような儒教文化の社会では「メンツ(面子)」を保つことが極めて重要。
    ・儒教社会では上下関係に基づく秩序意識が過度に強いためメンツを保てるかどうかは,ほとんど死活問題となる
    ・見栄を張ったり,虚飾や虚言を弄したりすることになる
    ■儒教社会は徹底した現世主義
    ・高い徳を持って品位ある生活を送ることを人生最大の目的とする
    ■犬のように儲けて両班のように使う
    ・汚く儲けてきれいに使う
    ・金持ちになるまではどんなに汚い儲け方をしてもかまわない
    ■なぜ韓国人の間に「虚言と欺瞞」が蔓延するのか。
    ・最も大きな影響を与えているのが伝統的な儒教のモラル
    ■親族に関わる「虚言と欺瞞」
    ・「論語」の逸話「葉県の長官が孔子に言いました。『私の村にはとても正直な者がいます。その者は自分の父親が羊を盗んだ時に父親を訴えました。』孔子はこれを聞いてこう言いました。『私の村の正直者はそうではありません。父は子の為に罪を隠し,子は父のために罪を隠す。本当の正直とは心の中にあるものです』」
    ・身内のために実際に行われる「虚言と欺瞞」が道徳的な正直となっている
    ■偉人・賢人に関わる「虚言と欺瞞」
    ・孔子は「春秋」の編纂に当たり次の原則を立てた。
    「偉大な人物については不面目な事柄を隠す。優れた人物については過失を隠す。自分の血縁親族については欠点を隠す」
    ■平気で嘘をつく
    ■李朝時代には「士」(士太夫=貴族としての科挙官僚)と「農」が尊重され,「工」「商」をはじめ技術・技芸・芸能などは卑しい者のすることだとされ,日本のように高度な発展を見ることがなかった。そのため韓国には都市的な大衆文化・芸能の伝統的な基盤がほとんどゼロに等しい。

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著者プロフィール

韓国・済州島生まれ。1983年に来日、大東文化大学(英語学専攻)の留学生となる。その後、東京外国語大学大学院修士課程修了(北米地域研究)を経て、現在は拓殖大学国際学部教授、東京国際大学国際関係学部教授。評論家としても活躍中。1998年に日本国籍取得済み。
主な著書に、『攘夷の韓国・開国の日本』(文藝春秋、第5回山本七平賞受賞)、『スカートの風』(三交社・角川文庫)、『韓国を蝕む儒教の怨念』(小学館新書)、『韓国「反日民族主義」の奈落』(文春新書)、『日本にしかない「商いの心」の謎を解く』 (PHP新書)、『反目する日本人と韓国人』(ビジネス社)など多数。2021年から「呉善花チャンネル」を開設、「相反する日韓学」を配信中。

「2023年 『日本のどこが好きですか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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