潜入ルポ アマゾン帝国の闇 (小学館新書 432)

  • 小学館 (2022年8月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784098254323

作品紹介・あらすじ

アルバイトは正社員を「アマゾン様」と呼ぶ 〈日本では、アマゾンの動きを熱心に追及するメディアはほとんど見当たらず、アマゾンの野放図な経済活動にくさびを打ち込もうとする官僚や政治家もほとんどいない。果たして、このままでいいのか。日本は、アマゾンの便利さを享受している間に、アマゾンに飲み込まれていくことにはならないのだろうか〉(本文より)“世界最大の小売企業”アマゾンによる日本市場制圧は、コロナによってますます進んでいる。果たして、その現場では何が起きているのか――「アマゾン・エフェクト」の実態に迫るべく、著者はアマゾンの巨大物流センターに潜入する。さらに、即日配送、カスタマーレビュー、マーケットプレイス、AWSなど、アマゾンのさまざまな現場に忍び込んでは「巨大企業の光と影」を明らかにしていく。私たちはこのまま何も実態を知ることなく、「アマゾン帝国」に支配されていくのだろうか……日本人に大きな問いを投げかける第19回新潮ドキュメント賞受賞作。 【編集担当からのおすすめ情報】 著者の横田氏は、日々の生活用品をほとんどアマゾンで買いそろえています。さらに、アレクサに頼んでニュースを聞き、映画はアマゾンプライムで観て、漫画や小説はキンドルで読んでいる。どこにでもいるアマゾンユーザーに過ぎなかった著者が、たったひとりでこの巨大企業の実態に迫りゆく。「巨象に立ち向かうアリ」の奮闘をご覧ください。

感想・レビュー・書評

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  • アマゾンにおける労働環境、節税、店への対応などアマゾンの汚いやり口が、様々な取材や文献を元に説明されている。

    気持ち的には不買運動をしたくなるが、アマゾンが便利すぎるために実際にはできなさそう。
    現にこれもkindleで読んだし…。

  • 単なる潜入ルポかと思っていたが、Amazonを多角的に取り上げており、なかなか興味深かった。(潜入は前著なのかもしれない)
    本屋がどんどんなくなっているのはAmazonの影響だというのは、薄々理解していたつもりだが、それ以外にも色々な影響が。それらが今後消費者にとって好悪どちらになるのか、判断が難しいと感じた。

  • アマゾン倉庫の悪評は知っていたが、配送業務、マーケットプレイス出品者、はたまたフェイクレビューなど多岐にわたるアマゾンを取り巻く人たちからの貴重な話、まさしく”闇”の部分が語られる。

  • 敬愛する横田氏によるAmazonへ潜入取材したルポ。人権侵害の超ブラック労働でAmazonエフェクトと呼ばれる次々と地域レベルの経済に壊滅的な影響を与え続けるAmazonだが、直近の報道では(日本も含め)、労働組合ができてきたり、賃金が改善したりしてきた。とはいえ、Amazonやジェフベゾス氏が稼ぐ莫大な利益をまだまだ公正に再分配すべきである。

    日本社会や政治家がAmazonに無批判すぎる姿勢は、日本の今の構造を象徴している。

  • これ見てからはアマゾンでなるべく買うのは避けるようになった

  • アマゾンのブラックな経営をいろいろな面から書いているノンフィクション。あまりにも酷評しているので、どこまで本当なのかなと思う気もしないでもないが、ここに書いてあることが真実だとすれば、ESG経営が流行り言葉のようなこの時代に、こんな大きな会社がここまで悪質なことをやっているのかと、かなり驚いた。ここまで取引先や雇用者に無理をさせて、税金を払わずに経営している企業って・・これを読むと、安くて便利だからという理由でアマゾンをよく利用している私は、自分の行動を見直さないといけないのかなと思ってしまう。
    マーケットプレイスの仕組みやフェイクレビューのからくり、AWS人気の要因、税金回避の方法など、現場取材や調査にもとづく詳細な記述が面白かった。
    確かにアマゾンの商品レビューは怪しすぎるもんなぁ。

  • 潜入ルポとあるが潜入の部分は少ない。また他の書籍よりの引用も多く、どこからどこまでが本人の取材となるのかはよくわからない。とは言えアマゾンの一端が見える意味で面白く読んだ、

  • Amazonを利用するものとして、これは読んでおくべきだろうと思い、手に取りました。
    自分の便利が、このような形で誰かの絶望に繋がっているのかと思うと、気軽なネットショッピングが、後ろ暗い行為にも思えてきてしまいます。
    私はこの事実を知り、今後どのようにAmazon を利用するのか、または利用しないのか考えていこうと思います。

  • 近未来ディストピアハマりとしては、一強に依存すると、最終的に顧客にも不利益な世界が待っている、と思うので、Amazon利用してないのですが。周りにプライム会員が多くて、漠然と感じていた不安感が、より強くなりました。

  • Amazonプライム利用者としては、考えさせられる内容。しかし、著者は100%否定的に書いているわけでもなく、公正な判断で書かれていると感じました。
    日本人としては、日本で儲けているなら、もうちょっと日本に税金納めてくださいよーと言いたい

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著者プロフィール

横田増生

一九六五年、福岡県生まれ。関西学院大学を卒業後、予備校講師を経て、アメリカ・アイオワ大学ジャーナリズム学部で修士号を取得。九三年に帰国後、物流業界紙『輸送経済』の記者、編集長を務める。九九年よりフリーランスとして活躍。二〇二〇年、『潜入ルポ amazon帝国』で第一九回新潮ドキュメント賞を受賞。著書に『ユニクロ潜入一年』『「トランプ信者」潜入一年』など。

「2022年 『評伝 ナンシー関』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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