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Amazon.co.jp ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784098254866
作品紹介・あらすじ
トランプ現象と斎藤現象は繋がっていた!
ユニクロ、アマゾンの潜入ジャーナリストが4年前に単身渡米。トランプ陣営の選挙スタッフとなり戸別訪問1000軒超。時にQアノンに陰謀論を説かれ、時に反トランプ派に中指を立てられ、しまいには警官の催涙スプレーまで浴びてーー「分断」の「狂信」もすべて内側から見た。
そのトランプの復活劇と同時に、著者は兵家県知事選で斎藤元彦知事の支持者たちに1か月の密着取材を敢行。トランプ現象と斎藤現象が「繋がっている」という事実に辿り着いた。
〈一見すると堅牢にも見える民主主義は、私たちが信じているほど盤石ではなく、意外な脆弱性をはらんでいる。アメリカで起こった“トランプ現象”を追いかけながら、民主主義が、どうやって道を踏み外し、どのように機能不全に陥り、崩壊の危機に直面するのかを考えていこう。〉(プロローグより)
それはもはや対岸の火事ではない。
【編集担当からのおすすめ情報】
2022年に刊行され、第9回「山本美香記念国際ジャーナリスト賞」を受賞した傑作ノンフィクションが、トランプ復活を受けて加筆修正し新書化しました。新章として話題の斎藤知事の支持者たちに密着したルポを加筆。トランプ信者を取材した著者だから見えた、斎藤現象の本質とは?日本の民主主義の行く末とは?日米政治の今後を考える上での必読書です。
感想・レビュー・書評
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トランプ大統領2期目からからはや一年を迎えようとしている。目に余る暴君ぶりはメディアの伝え知るところではあるのに、なぜそもそも再選できたのか。本書に拠ると「真実の誇張」という原体験が浮かび上がる。
トランプの集会における発言には多くの嘘が紛れているのは、ファクトチェックから明らかである。が、つき続ける嘘は人びとに認識の揺らぎをもたらし、ファクトと嘘の境界線をあいまいにする。(本書P368参照)
その嘘と陰謀論に誘蛾灯におびき寄せられるように集まるトランプ信者たちという構図。著者のインタビューからは、信者たちのすさまじい狂信の様を感じる。圧倒的なカリスマ性に魅せられてその他の情報を遮断する、一種のマインド・コントロールのような状態である。
2020年の大統領選の不正選挙騒動と翌年の連邦議事堂襲撃事件に至る経過は鬼気迫るものがある。当時日々のニュースの一つとして受け入れていたが、ここまで破滅的な事件だったとは。これを読むと、益々トランプ大統領再選の現世界線がフィクションのように現実離れしてると感じるのである。
個人的な教訓は、トランプ信者のような現象が存在していることをまっすぐ認め知ろうとする姿勢が大切さである。全くの拒絶では知りえない世界があるし、違う角度で自分も同じ境遇に陥る可能性を胸に刻んでおきたい。良い悪いの二元論でどちらかに依拠するのではなく、多角的に世界を学ぶことで今より良いものを目指す、そういった心持ちでありたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ディープステートだの都合良すぎんだよ、トランピスト達はさ。
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いつも顔を出している図書館の新着書の棚で見つけた本で、インパクトのあるタイトルに惹かれて手にとってみました。
本書は、潜入レポートを得意とするジャーナリスト横田増生さんによる「トランプ現象」の記録です。
期待どおりとても刺激的な事実やエピソードのオンパレードで、現場はまさに「ウソ」と「ごり押し」の濁流のようでした。 -
ユニクロなどに社員やアルバイトとして潜入して現状を取材する方法を得意とする著者が、2020年のアメリカ大統領選挙でトランプ支持者として選挙運動に潜入し、トランプ支持者の実像に迫るノンフィクション。
日本の常識で眺めていると、なんでトランプみたいな極端な人物が大統領として選出されるのかイマイチ腑に落ちません。著者は約1年間アメリカに居住し、トランプの選挙ボランティアとして登録して、その選挙活動に参加し、トランプ支持者の姿を追います。
本書にもあるようにトランプ支持者=トランプ信者 という構図ではない事が分かります。大統領選挙が盗まれた(不正があったのでバイデンが勝利した)、ディープステートから国を守ってくれている、等々のトランプの主張を全肯定する”トランプ信者”、トランプ嫌いだが共和党支持者、人工妊娠中絶を宗教的な理由から反対している人など、様々な背景の人達が当初(1期目の政権時ぐらいまで)は存在したようです。
ところが2020年の大統領選挙の敗退を認めようとせず、”選挙不正があった”、”我々が勝利した”などの主張を繰り返す辺りから、ある程度の良識のあるトランプ支持者の人達は見切りをつけ、残ったのが”トランプ信者”です。一部の”トランプ信者”は過激な行動に走り、連邦議会議事堂乱入などの事件を起こしています。
本書はトランプ陣営の選挙運動の潜入記録だけではなく、一つの章を割いてトランプの生い立ちから大統領就任を熱望するに至る背景の説明にも割いており、トランプという人の思考回路、行動原理も著者なりの分析が分かるようになっています。
本書は単行本として出版されたのち、新章を追加して新書として出版されました。その新章は兵庫県知事選挙で斎藤現知事が不信任の後に再選された選挙と、トランプが再選された大統領選が良く似た構図であるという事を指摘しています。”自分たちが信じたい情報だけを頼りにする”、”都合の悪い情報はフェイクニュースと決めつける”、こんな行動原理があっという間に広がってしまう現代。その分断を解消するのは難しいとしても、扇動政治家を政治の表舞台に立たせない、権力を与えないようにするには、著者も本書で指摘しているように、「多くの人が政治にきちんと向き合う事=選挙で投票に行くこと」がより重要になってきているという点は非常に共感できました。 -
この本を読んでも、トランプがなんでアメリカ大統領になりたいのか分からなかった。
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選書番号:822
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『#ルポ 「トランプ信者」潜入一年(小学館新書版)』
ほぼ日書評 Day889
Day870の単行本に、この新書版では新たな章が追加されたとのことで、図書館で借りてみた。
その章、僅か11ページ。ぶっちゃけ買わなくて良かった…というボリュームで、さらにその内容もまた薄い。
新章で扱われるのは、少し前に盛んに話題になった斎藤兵庫県知事が再選されたことに関する話なのだが、これを要は "ネット上のデマの裏を見抜けなかった愚民がその場の勢いだけで票を投じただけ" で、嘘八百を並べて勝利を勝ち取ったトランプ大統領と全く同じ…と切って捨てるのである。
評者個人も、斎藤知事の勝利に(著者の指摘通り )N国党の立花党首が絡んでいることについては、正直あまり筋が良くない印象はもっている。一方で、米国にはトランプ大統領の選挙演説から "ファクトでない" ものを洗い出す専門のサイトがあったりするのも事実だ。
しかし、著者がここまでいうのなら、"斎藤知事自身が嘘をついた" 例をひとつでもふたつでも提示し、読者に検証を求めるのがフェアというもので、この書きっぷりは、トランプ嫌いが高じて「坊主憎けりゃ袈裟まで…」になっていると言わざるを得ない。
内容を確認されたい向きは、ぜひ図書館でどうぞ。
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アメリカのリアルが分かる本。正直、何を信じて良いのか分からない時代ではあるが、この本はリアルに近いと感じた。
現在のアメリカや政治、思想等の流れが本当によくわかった。また、非常に面白くスラスラ読めた。
著者プロフィール
横田増生の作品
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