授業を変える 学校が変わる

著者 :
  • 小学館
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784098373352

作品紹介・あらすじ

子どもの学びを中心にすえた学校改革の明確な指針とプロセスを提案する。

佐藤学先生は現在48歳。東京大学大学院教授として学校教育を研究して20年、日本で7000教室、アメリカで1000教室の実践的観察研究をしている。現場の教師に的確な助言と協力を惜しまず、「先生の先生」として現代日本の最も信頼されている研究者の一人である。この本では、現在最も大切な子どもの「学び」を中心にすえた教育、授業改革の実践プロセスをわかりやすく解き明かしている。また、各学校から学校劇のテーマ曲や校歌も依頼されている。佐藤氏の畏友である高名な作曲家、元桐朋学園大学学長、三善晃先生と協力し作られた3曲も熱いメッセージとしてCDにして添付。この本は旧態、混迷する教育現場に今なすべきことを伝える教育界必読の一冊である。

感想・レビュー・書評

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  •  p.79 「現在の学校を固着させ窒息させているのは、文部省や教育委員会の官僚的な統制であるというよりもむしろ、学校内部の同僚間の権力関係である。教室の壁、教科の壁が、学校内部で作動しているもっとも強力な権力なのである。すべての教師が教室を開き、この権力関係を内側から砕くことなしに、学校の改革を遂行することは不可能である。」

     まさに「そのとおり」と叫んでしまいそうでしたよ、このページを読んだとき。そして、この権力関係を司っている人ほど文科省や教育委員会の批判をし、自分が諸悪の根源だということに気づかないばかりか、人の悪口を言い、そして授業を開くこともない。大学の先生が、よくぞここまで現場の事情を見抜いたものです。心底感心しました。

     いくつか、学校の実践が紹介されていますが、一度見に行ってみるかな。

  • 教室の中で一人一人の子供や教師と共振していない限り,生きた観察は不可能である.「子どもの劇的な変化を期待する授業から、休まず育て続ける授業への転換」小林さん:「始まり」を大切に、学ぶ会う共同と一人一人の自立、授業=「子ども」「教師」「教材」「学習環境」、新学力観=関心意欲態度を重視、小学校での偽りの「主体性」への反抗、何があろうと何が起ころうと誰がどういう状況にあろうと「私には無関係」=ニヒリズム


    自分の出身校では、小学校の授業が非常に活発でありたくさんの生徒が主体的に手を上げていると思っていた。しかし、それは、みせかけの主体性ではなかったか、もう一度賛成だけでなく、反対の視点から検討する必要性を感じさせる本であった。

  • 分類=小・中学教育。00年7月。
    茅ヶ崎市立浜之郷小学校 ・郡山市金透小学校・小千谷市小千谷小学校
    ・福井大学附属中学校の事例を取りあげる。

  • 「学びの共同体」論を展開する佐藤学ぶの著書。
     「学び」ブームの火付け役であり、様々な学校を調査し、共に研究していくことで多くの学校を改革してきた、行動する教育学者との異名をとる佐藤学。 総合学習からカリキュラムを創造し、豊かな「学び」を目指してきた実践から具体的方略を交え論じていく。
     佐藤の論は、理想論ともおもえるほど魅力的なものであるが、実践とその成果によってそれを理想論で終わらせない説得力がある。
     教師、管理職、是非教育行政関係者に読んで欲しい一冊。

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著者プロフィール

東京大学名誉教授,北京師範大学客員教授

「2024年 『新しい時代の教職入門〔第3版〕』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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