ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ (vol.3) (裏少年サンデーC)

  • 小学館 (2024年6月11日発売)
3.88
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本棚登録 : 211
感想 : 11
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  • 本 ・マンガ (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784098533879

作品紹介・あらすじ

”陰謀論”を、信じた先にあったのは――

正義のため、真実のため、
勉強を重ね、努力を続けてきた。
人生の何よりも、夢中で取り組んできた。
そんなものが、もし嘘だったら―――

『チ。』『ひゃくえむ。』の魚豊が紡ぐ、
「信念」と「疑惑」の物語ーーー!

【編集担当からのおすすめ情報】
話題沸騰中!
”陰謀論”に傾倒した主人公が、
人との出会いを経るごとにその信念が揺らいでいく…!
「リアルすぎて辛い」との声まで聞かれる
超リアルなラブコメストーリー、第3巻!!

感想・レビュー・書評

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  • 感想
    陰謀論やばいけど、よく見ると人を騙そうとしてないし、お金も取ってないから変な宗教よりもマシなのかな。


    あらすじ
    渡辺は先生に弟子入りし、DSにのめり込んでいく。かつて自分が騙された金融セミナーを潰す。

    先生の計画はW大のわいフェスでTVをジャックして自分の主張を流すことだった。

    渡辺はデモに参加し、FACT本部に招待される。先生も怪しく思えてきて、一人でDSに立ち向かう決意をする。

  • 【あらすじ】
    ”陰謀論”を、信じた先にあったのは――
    正義のため、真実のため、勉強を重ね、努力を続けてきた。人生の何よりも、夢中で取り組んできた。そんなものが、もし嘘だったら―――

    ・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

    感想は最終巻にまとめて記載予定です。

  • ニュースを「刷り込み」と言いながらテレビで取り上げられると囃し立てる。他人の否定は「肯定の証拠」なのに自分は否定する。
    他人に「大きな成功より小さな幸せ」を説く一方で、「“大いなる覚醒”じゃなく“平凡な起床”」を諭される。

    「多分陰謀なんてないよ。きっと大きな不安と小さな偶然があるだけだ。」
    漠然とした不安に耐えるより、理由と答えを「見つけた」方が心は平穏になる。散りばめられた痛々しい矛盾と、変えようのない困難へ向き合うことや諦めることの難しさの描写が見事。

    《余談》
    テーマにした陰謀論そのもののハマるきっかけや表紙にあるような情報が少なかった。特にここ数年は新型コロナと共に蔓延りハマった人も多かったはずだが、ネット陰謀論には触れられず。
    また、渡辺以外の登場人物たちの台詞に重みがなく、思想や背景、パーソナリティのエピソードでの描写が少ない(説明台詞程度)為、キャラクターの魅力が薄かった。

    過激主義や陰謀思考などを専門に研究している行動科学者のヤン=ヴィレム・ファン・プロイエンは、陰謀論について、
    ① 自分自身や自分たちの集団が重要であると認識することで脆弱な自我を守ることができる
    ② 自分の信念や行動を正当化することができる
    ③ 刺激的な物語の中で謎を解明する機会を通じて楽しませてくれる代替現実を可能にしてくれる
    という3つの利点を挙げている(Psychological benefits of believing conspiracy theories/Current Opinion in Psychology, 47, 101352.)。
    ①にあるように、陰謀論は尊厳を取り戻す機能があり、渡辺が「人生が始まった」と感じたのはこの機能によるものなのだろう。

    陰謀論ってオリジナル設定で世界を救うTRPGみたいだな。

  • 渡辺さんは、一般市民はわかりやすいお金や数字にコントロールされ、騙されているという趣旨のもと陰謀論を説いたが、その彼もまた先生に騙されていたという皮肉。

  • "FACT"の実体は寂しい中年の飲み会サークル p.123。寂しい中年と、「先生」と意識の高い「選ばれし者」の弟子一人というコミュニティは現実にありそうだ。そして、その意識の高さが原因で内ゲバが起こる。辰己さんの「あんたの英語、ずっと間違ってんだよ!」なんて、笑ってしまうが、中の人たちは笑えないだろう。

  • 「まじで何やってんの?w」って思える側で良かった

  • 世間に流されながら人生の意味を見出せずに生きるフリーターの青年、渡辺を主人公とする物語。
    魑魅魍魎の渦巻く現代社会を疑心暗鬼になりながらも
    一人の人間として「幸せ」を目指す姿を克明に描く魚豊さんの描写スタイルは本作でも健在。

    これまでの代表作3作品の中では、
    もっとも日頃の私たちの生活に近い世界を描いている作品だと感じます。

    3巻目では、陰謀論を知り、自分で調べて多くの疑問の数々を知った渡辺が「世界を良くする」ことを決意するに至ります。
    同じ志を持つ仲間との交わりの中で自分の居場所を見いだしていく渡辺ですが、
    仲間が所属する組織も決して一枚岩ではないことを次第に知ることになり、
    遂に、渡辺自身がどうするか、その決断を迫られることになります。

    実在する団体名やグループを
    次々と名指しで挙げていきます。
    私は陰謀論には興味がない、というか
    「考えても仕方がない」というスタンスですが、
    その私でさえ、
    「いくらフィクションとはいえ、ここまで露骨に表現して大丈夫なの?」
    と心配になるほど露骨で、しかも、その元になっている内容が現実に指摘されている事柄と同じ。

    よく出版されたなぁ、、、
    というのが正直な感想です。
    いろいろな意味で危険な本が出版されたように感じます。
    ・・・と言っても、まだ3巻を読み終えたところなので、この作品の全容をまだ今の私は知りません。
    いよいよ最終巻、4巻目が楽しみになりました!

  • 努力した時間は、自分を信じるに値するパワーになるんだぁ。

  • 自分が試されているようだ。

  • 必要なのは「大いなる覚醒」じゃなくて「平凡な起床」だぜ。

    響くセリフだなぁ…。

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