ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ (4) (裏少年サンデーコミックス)

  • 小学館 (2024年9月19日発売)
3.84
  • (8)
  • (24)
  • (11)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 227
感想 : 14
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

本 ・マンガ (224ページ) / ISBN・EAN: 9784098535965

作品紹介・あらすじ

”陰謀論”を信じてはいけなかったのかー?

「人生が、始まってる気がしない」

小さな不信感から始まり、傾倒した”陰謀論”。
しかし嘘に裏切られ、手元に残ったのはいくつかの疑問だった。
「なぜここでトラブルに遭ったんだろう」
「なんであの子と出会ったんだろう」
「なんで陰謀論を信じたんだろう」
”陰謀”と決めつけて蓋をした疑問に再び向き合い、
答えのない問いに決着をつけることはできるのかーーー

『チ。』『ひゃくえむ。』の魚豊が示す、
「運命」と「真理」の物語―――!!

【編集担当からのおすすめ情報】
TV・SNS上で話題席巻中の”陰謀論”マンガ、完結巻!
”陰謀論”を信じた青年の恋路はどこに着地するのか…!?
そして本誌掲載時に議論を巻き起こした予想外の最終話まで、
余すところなく見所になっております!!

さらに!
2024年10月からは前作『チ。 ―地球の運動について―』のアニメ放送も開始予定でますます盛り上がること間違いなし!
魚豊氏最新作の堂々完結巻、お見逃しなきように!!!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 【あらすじ】
    ”陰謀論”を信じてはいけなかったのかー?
    「人生が、始まってる気がしない」小さな不信感から始まり、傾倒した”陰謀論”。しかし嘘に裏切られ、手元に残ったのはいくつかの疑問だった。「なぜここでトラブルに遭ったんだろう」「なんであの子と出会ったんだろう」「なんで陰謀論を信じたんだろう」
    ”陰謀”と決めつけて蓋をした疑問に再び向き合い、答えのない問いに決着をつけることはできるのかーーー
    『チ。』『ひゃくえむ。』の魚豊が示す、「運命」と「真理」の物語―――!!

    ・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

    「陰謀論」って面白いですよね。どこの誰が考えたのかわからないけれど、よく出来てるな〜と感心してしまうものもあります。自分は基本的に陰謀論はオカルトの一種だと思っているので信じませんが、自分の知らないところで、高い次元から世界を思い通りに操っている存在がいるのかも…という考え自体は否定できないと思っています。ほら、ほとんどの凡人は情報に簡単に流されるので、それを利用する方法を知っている人からしたら、世界を操るのって実は結構簡単なのでは?と思ってしまうんですよね。だから、何事も「疑ってかかる」ことは大事。
    この物語の主人公も、最後には自分で考えることができるようになりました。そこから先に見える世界は、ただのうのうと生きているときとは全く別物なんだろうなと思います。

  • 全4巻を一気読み。

    前作『チ。 ―地球の運動について―』に比べたら小粒ではあるが、十分面白かった。

    「陰謀論」をエンタメ仕立てで描く――という切り口は誰もが考えるありふれたものだが(『陰謀のセオリー』という映画もあった)、その展開のさせ方に魚豊ならではの独創性がある。

    連載がもっと長く続いたらダレただろうが、全4巻でキッチリまとめたのはナイス判断。これは4巻くらいがジャストサイズなストーリーだ。

  • 陰謀論にハマる過程をある意味で追体験しつつそのメカニズムを知れる一冊。個別の事象の説明ではわずかに説得力を伴うものが混じりつつ、陰謀論への反証に対しては「それが彼らのやり方」、「否定こそ肯定と同義でありむしろ証拠のようなもの」と反応し、対話不能。その実、何も積み上げなくても帰属欲求、承認欲求、自己実現欲求を一貫して満たしてくれるツールとして機能しているだけであるが、そうであるが故に、それ以外の日常でこれらを満たせない者にとってその魅力は絶大。ということか。

    先生のキャラが良すぎる。特に「わいフェス」での動きと、その後の主人公との絡み方も最高。
    最後は、きれいで甘いけど、納得の終わり方だったし、コンパクトで情報の詰まった良い作品だと感じた。

  • 社会的弱者と定義されるような男性の心情の変化を描いた作品。

    チ。と共通して感じたのは
    受け入れ難い不幸せに直面した時に人間は、
    その事象を受け入れるための理由を求める。
    やがて全ての事象には理由があり、それは神や見えざる手によるものだと信じることに繋がる。

    ただそれ自体が悪いわけではなく、信じて救われるなら良い。
    それでも、自分で見たこと、起きたことを歪めて解釈せず、思考することが大事だよって言いたいのかな。


    良くSNSで見かける陰謀論とはなにか?良く見かけるデモはなにか?
    "ヤバい人たち"と括って関わらず、深く考えないようにしていたことに対して、当事者目線で進むストーリーは、正直理解し難く、全く共感もできず、むしろ不快とまで感じたけれど。
    リアルでむず痒く、とてもおもしろかった。

  • 調べて、考えて、理解することが大事
    多分大丈夫だと思うけど陰謀論に振り回されるなよ、自分!!

  • 「チ。」に比べ極端に絵に手がかかってない(デッサンの狂いで脳が拒否モードになる)こともあって、最後の最後まで、のめり込めなかった。

    すごく面白いテーマで、ちゃんと響けば絶対傑作だと思った。この時代にリアルタイムでこのテーマで描く勇気もすごいし、魚豊さんの気骨をヒシヒシと感じた。坂口安吾のようだと思った。

    だけど、微細な感情の変化や認知の変化が、この画力では捉えきれてない、表現しきれていないと感じた。

    もし映画化や実写化されたら、もっと魚豊さんの伝えたかったことが理解できるかもしれない。左利きのエレンのように、絵師さんを交えてのリブート版を読んでみたい。

  • 飯山さんが踏み込んだベンチャーの世界もカルトに近いように、渡辺くんと対照的な飯山さんも実は渡辺くんに近い。麻生先生が捕まるように、大学の研究室もカルト化する。しかし、「先生」は捕まらず、弟子を再生産する。誰もが渡辺くん、飯山さん、「先生」になりうる。平子も「先生」化してもおかしくない。コンビニの棚に陰謀論の本とともに平子の自己啓発的な著書が置かれていることでそれを描いている(このような読みはこの本で言うところの「論理的思考」、「考察」だろうか)。トランプ2.0の時代の必読書。渡辺くん役は女(性)だった方がリアルかもしれない。

  • 世間に流されながら人生の意味を見出せずに生きるフリーターの青年、渡辺を主人公とする物語。
    魑魅魍魎の渦巻く現代社会を疑心暗鬼になりながらも
    一人の人間として「幸せ」を目指す姿を克明に描く魚豊さんの描写スタイルは本作でも健在。

    これまでの代表作3作品の中では、
    もっとも日頃の私たちの生活に近い世界を描いている作品だと感じます。

    4巻目では、陰謀論を肯定するとか否定するといった垣根を超えて、
    渡辺自身が感じたこと、確信を得たこと、勇気を出して踏み出す一歩の大切さに気がついて、
    ようやく自分の人生を少しずつ歩き始めます。

    何が本当で、何が権力による巧妙な搾取構造なのか?
    その判断を迫られているのは、
    この物語の主人公である渡辺だけではなく、
    現代社会を生きる私たちにも等しくその判断を迫られているのかもしれません。

    あなたは、この現代社会の構造について
    どう思いますか?

  • ストーリーと作画に迫力に圧倒されつつ、2巻〜4巻【完結】まで一気読み。漫画って、こんなに面白かったっけ??って思わせてくれた漫画だった。主人公の思考回路についていけないし、どんどん読むのがキツくなっていくけど、結末が気になってしかたなかった。私の友達にどっぷり陰謀論にハマった人がいたらどうするだろう、私が陰謀論にハマったらどうしよう?私は自分と誰かとこの社会に、どうやって向き合っていくことが正解なのか。そんなことを考えてしまう漫画だった。

  • 陰謀論について、だいぶ踏み込んだ作品。

全14件中 1 - 10件を表示

魚豊の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×