健康で文化的な最低限度の生活 (7) (ビッグコミックス)

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  • Amazon.co.jp ・マンガ (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784098600649

作品紹介・あらすじ

話題騒然!“子どもの貧困編”スタート!!

主演・吉岡里帆(義経えみる役)!豪華キャストで連続TVドラマ化!!
いま最注目【生活保護】新人ケースワーカー奮闘記、新章突入。

ある日、えみるの同期・栗橋に民生委員から一本の電話が…
担当地域の団地で、物乞いをしている子どもがいるという。
だが、その住所に住んでるのは、老人ホームに入居した単身高齢者のはず。
では、その子どもは一体なんなのか!?

緊迫の導入から、目が離せない展開を見せる“子どもの貧困編”。
【日本の今のリアル】を綿密な取材と、圧倒的な漫画力で描き出す
渾身の第7集、ここに登場!


【編集担当からのおすすめ情報】
「週刊スピリッツ」連載中から大きな反響を呼ぶ“子どもの貧困編”。直近に起きた「目黒虐待死事件」のように、児童虐待の結果、子どもが死に至るという痛ましい事件はどうして起きてしまうのか。行政にできることは果たしてなんなのか。ひとつの事例ではありますが、本書を読むことで“子どもの貧困”について、より考えを深める契機になるはずです。

感想・レビュー・書評

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  • 今回は理性的で知性的で、けれどもまだ新人2年目の栗橋さんが主人公。子どもの貧困編に突入。アルコール依存症編と同じく、一巻では終わらなかった。一巻で終わらすスタイルでは無理がある、ここまで読んでくれたら固定読者は逃げないだろう、等々の編集者の判断が透けて見えるが、まあその通りでしょ。

    ここまで読んできた読者はわかるだろうが、受給者は決して善良な弱者然としては現れない。けれども悪人でもない(場合がほとんどだ)。しかも、子どももいる。先ずは「命」、そして「安全」、そのあとに「思い」を聴いてゆく。ホントに経験値が必要な職業である。この親子のように手続きをしても、逃げて行方不明になった人もいるだろう。他の理由だけど、そういう人を私も知っている。でも役所としては諦めずに必要なことをして欲しいとは思う。ケースワーカーさん、ホントにお疲れ様。

    巻末の「教えて半田さん」では、世の中で誤解のある二大質問に答えていた。多くの国民は貧困層の半分以上が生活保護を受けていると思っている。「困窮した要保護状態にあるのに、実際に利用出来ている人の割合、捕捉率は2割程度」という割合を世の中は知らない。これは欧州の捕捉率の6ー9割と比べると、相当少ないのである。日本は「与え過ぎている」のではない、「まだまだ」なのだ。「でも、生活保護の予算がこのまま増えていくと、財政破綻するのでは?」というよくある疑問に半田さんはこう答える。「海外の生活保護費と比較するとわかるのですが、日本のGDPに占める割合は極端に低いんです。また、支給された生活保護費も国内消費として循環していくことを考えると、財政への影響を予算面だけで非難するのはおかしいのではないでしょうか(私注…これは貯金や海外投資に回る可能性のある賃金アップと比べても、必ず国内消費に回るという意味でも効率の良い公共投資ではないでしょうか。更に言えば、防衛費の5兆円は、安倍内閣になって右肩上がり。これこそ、削減するべきではないか?)。それに、そもそも生活保護費は国民の命を守るための支出。財政問題を理由に引き下げるという考え方は「最後のセーフティネット」である生活保護の捉え方として、根本的に間違っていると思います」全く同意である。

    2018年9月読了

  • 借りたもの。
    ネグレクト気味のシングルマザーに関わる案件。
    真面目な栗橋が担当だが、当然、彼女の価値観からすればシングルマザーの行為は許せない存在。
    そして児童虐待の面からも緊急を要する案件だった。

    紐解くとそこには三世代にわたる生活保護受給――貧困の連鎖――があった。
    貧困は最も数値化しやすい指標だが、それは表面的なもので、母娘に連鎖した愛着障害による情緒不安定と貧困から就業もままならなかったことが伺える。
    そこに見えない父親……男の影は、おそらくどれもクズのような男のようだ。
    妊娠が発覚した夜、彼女が見る掲示板には児童虐待したある母親への暴言がある。
    「育てられないのに妊娠するな」は結局のところ、乱交を望む“男性的な”視点に過ぎず、子供の時に得られなかった愛を、その形を証明したかった“女性的な”価値観を知らない人間の詭弁だ。
    シングルマザーが「愛してるよ」と泣きながら繰り返す言葉は、自分なのか、子供たちに向けられたものなのか……
    私は両方だと思っている。

    興味深いのは当人の視点が端的にあること。以前の担当者から栗橋のように理詰め、正論で問い詰められ、自身の無力感と“攻撃された”という思いに支配されていたであろうことは想像に難くない。

    栗橋にも母親との確執があったことをにおわせる巻。

  • 気づいたらドラマになってましたね(^-^)


    もともと社会派な漫画だなと思ってましたから不思議はなかったです。


    個人的にはドラマのキャスティングは良い感じだと思いましたが、
    やっぱり原作派ですね(^^;

  • 子どもの貧困編スタート。
    子どもの虐待や育児放棄の事件が目立つ昨今ですが、
    親御さんの事情、人間関係の事情、
    家系にまでさかのぼる事情…と、人それぞれ。
    全部一括りにできることではありません。
    でも、子供たちにとっては、精神にはもちろん
    生命にすら関わる問題。どこに解決の道が…?
    メインが義経さんではなく、割とクールに捉えそうな
    栗橋さんだというのも興味深いです。展開に期待!

  • 726.1||Ka77

  • ネグレストの可能性も極めて高いです ベランダに鳩が巣を作ってしまって 三代続く生活保護 スティグマ(負の烙印) 相手から理詰めでワーッと言われるとフリーズしちゃうとこあんじゃん ナマポ子作り禁止にしろよ働かないくせにポンポン産みやがって 相談者に寄り添うことを厭わない”スピリッツ“が必要不可欠なものかもしれませんね

  • 貧しく育ち、甲斐性のない男と結ばる。子どもとともに捨てられて生活保護が三代続く。不幸の連鎖が止まらない。行政ができることは限られている。なんとか助ける道を探る栗橋。「生活保護費の引き下げに財政問題を持ち出すのは根本的に間違い」。巻末に響く半田の言葉。通貨を発行ができる日本に財政問題など存在しない。危機感を持つ観点が違う。日本の出生数は80万を割る。モノとサービスの供給は維持できるのか。貧困家庭も救わないわけにはいかない。緊縮財政がもたらす社会の崩壊。国そのものに突き付けられる「自己責任」。

  • 2018年9月4日発売。
    11巻全て読み、今のところこの7巻が1番好きな巻でした。8巻とセットで一緒に読むことをオススメします。

    第57話ㅤふれあう私達
    第58話ㅤ一本の電話
    第59話ㅤ子どものいる部屋
    第60話ㅤ保護申請
    第61話ㅤ霧中の人
    第62話ㅤ母親
    第63話ㅤケースファイル
    第64話ㅤ不動産屋めぐり
    第65話ㅤ産むか否か

  • この巻は母子家庭の生活保護。

  • 重い

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著者プロフィール

柏木 ハルコ(かしわぎ はるこ)
1969年、千葉県生まれの漫画家。千葉県立東葛飾高等学校卒業、千葉大学園芸学部卒業。1995年『いぬ』でデビュー。
代表作に、2008年映画化された『ブラブラバンバン』、そして2018年7月からドラマ化された『健康で文化的な最低限度の生活』。

柏木ハルコの作品

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