二月の勝者 ー絶対合格の教室ー (7) (ビッグコミックス)

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  • Amazon.co.jp ・マンガ (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784098605392

作品紹介・あらすじ

2月1日の本番その日まで、学力は伸びます

「2月1日の本番その日まで、学力は伸びます…!!」

いよいよ10月に突入し、
ついに志望校を決める面談がスタート――
「ここから親子ともに皆 極まっていきます」

上位クラスに上がったことでレベルの差に
萎縮してしまった生徒が……自信回復の秘策とは?

自習室でトラブルが発生。
「小学生女子は人間関係で簡単に成績が落ちます」
解決に導く方法は?

志望校・併願パターン決定には、
偏差値だけでない様々な要件が……

自分で目標を見つけ始めた生徒達、
我が子を思う保護者達の千差万別の希望に応え、
最良の選択に導く黒木の面談とは!?

中学受験の隠された裏側、合格への戦略を
圧倒的なリアリティーでえぐりだす話題作、第7集!


【編集担当からのおすすめ情報】
混乱を極める大学入試改革、
高校からは受験できない中高一貫校の増加など、これまでの常識が通用しなくなっている激動の受験界。

いまや首都圏では4人に1人が中学受験に参加する現在において、
中学受験とはどんな仕組みなのか、そして勝利を勝ち取る戦略とは?

中学受験塾を舞台に、講師と生徒、保護者の、合格を勝ち取る闘いを
強烈なキャラクターと圧倒的なリアリティで描く、
時代の要請に応える作品です。

感想・レビュー・書評

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  • 【あらすじ】
    「2月1日の本番その日まで、学力は伸びます…!!」
    いよいよ10月に突入し、ついに志望校を決める面談がスタート――「ここから親子ともに皆 極まっていきます」。上位クラスに上がったことでレベルの差に萎縮してしまった生徒が……自信回復の秘策とは?自習室でトラブルが発生。「小学生女子は人間関係で簡単に成績が落ちます」。解決に導く方法は?志望校・併願パターン決定には、偏差値だけでない様々な要件が……自分で目標を見つけ始めた生徒達、我が子を思う保護者達の千差万別の希望に応え、最良の選択に導く黒木の面談とは!?中学受験の隠された裏側、合格への戦略を圧倒的なリアリティーでえぐりだす話題作、第7集!

    ・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

    感想は最終巻にまとめて記載予定です。

  • 中学受験を舞台に、受験生たちと彼らを取り巻く人々の小5の二月から試験本番の二月まで(おそらく)の1年間を描いた漫画です。

    当初は2020年7月開始予定でドラマ化が発表されていましたが、新型コロナウィルス感染症の拡大防止のため撮影が延期され、放映もその煽りを受けて先送りになっていたので、やきもきしていました。
    先日ようやく、今年10月に放送(土曜22時〜)されると発表されました(https://www.ntv.co.jp/2gatsu/)。

    なお、以前は9巻の発売が放送開始直後となるよう2ヶ月早められて8月になっていました。物語が佳境に差し掛かっている最新13巻が2ヶ月早い10月に読めるかどうか、今から気になっています。
    同じく漫画原作の「コウノドリ」はドラマもいい出来だったので、今回も楽しみに待つことにします。

    「全員を第一志望に合格させる」と豪語する露悪的な凄腕塾講師黒木(実はこのセリフがかなり重要な伏線っぽいのですが)とその部下で熱意ばかりで空回りしている新人講師佐倉、そして各人各様の理由で中学受験を目指す小学生とその家族が受験に巻き込まれ、翻弄されながらも高い壁に立ち向かう姿が描かれます。

    綿密な取材に基づく中学受験事情――小学生が日曜日から土曜日まで毎日遅くまで塾に通い、深夜まで机に向かい、保護者は年間百万円を超える金額を費やす過熱ぶり――はディテールに及ぶまで真に迫っています。これを「大きく成長する機会」「今後の人生の大きな財産」なんて美辞麗句で手放しで称賛することも、逆に異常なことだと頭ごなしに否定することや公教育の失敗だと議論のすり替えをすることもなく、生のまま読者の前に示しており(外連味はあるようにしたそうですが)、未経験の親子がこれから直面する中学受験をシミュレートするような読み方も可能です。
    実際、中学受験を取り上げた各種の出版物やネット上の記事では「中学受験をしようと思ったら読む」漫画として絶賛する声が多く聞こえます。
    また、大学受験を扱った「ドラゴン桜」と対比して語られることも最近増えてきました。「ドラゴン桜」のほうは因果関係がごっちゃになっていたり、トリッキーすぎたりする例が多く、ちょっとかつての「東大一直線」を何となく思い浮かべる(もちろん、あれほどナンセンスな内容ではありませんが)ように感じてちょっと敬遠してきたのですが、機会があれば読んでみようかなと思います。


    さまざまな理由で中学受験に参入した受験生たちとその家族を描いた物語は、彼らが挫折と成長を繰り返す群像劇であり、彼らのビルドゥングスロマンでもあります。
    物語の舞台になっている「桜花ゼミナール」吉祥寺校在籍の23名には、偏差値70に迫る校舎トップの生徒から40を切る最下位の生徒まで一人ひとりに塾通いをする理由があり、受験をしようと決意した動機があり、乗り越えるべき壁があります。物語はこれを丁寧に取り上げてゆきます。

    7巻は、もう誰が何と言ってもジュリ・まる巻。既刊11冊の中で自分が最も好きな巻です。

    桜花ゼミナール吉祥寺校Ωクラス所属、直江樹里。
    ポジティブで外向的な彼女は「算数の難問を鼻歌交じりで解き、ゲーム感覚で理社を覚える」「神様、いやんなっちゃうよね」と、女王様前田花恋をして溜息をつかせるほどの天才です。
    同じくΩクラス所属、柴田まるみ。
    内気で内向的な彼女は人間関係のトラブルで小学校を休みがち。不登校に理解のある私立中学を目指すため入塾。志望校の偏差値は高くなく、課題をやったりやらなかったりのマイペースで勉強を続けていましたが、ある日、桜花ゼミナールから「JG(女子学園)」に合格した先輩の話を聞く機会がありました。「基本、自分と他人を比べないんだよね。だからかな〰。だって、みんな「自分が一番」って本気で思ってるから」という言葉に感銘を受け、黒木の「ユニークは最上級の誉め言葉」に背中を押された彼女は、「JG」を目指すことを決意し、Ωクラス選抜テストを突破して、夏期合宿からΩクラス入りをしたのでした。

    そんな対照的な2人、ジュリまる。
    まるみは9月の模試では偏差値を大きく伸ばしたものの、JGの80%偏差値には全く及ばず、落ち込んでいます。
    志望校が同じということもあり、樹里には心を開いてはいたものの、自分が苦手な算数の偏差値が70超だということを聞き、その天才ぶりと自分を比べて下を向いてばかり。母美佐子に、天才樹里のことを思うと「苦しくなる」と語ります。苦しむまるみを見ていられなくなった母美佐子はJGからの撤退を求めて黒木に面談を申し入れます。

    「全員第一志望合格」のためには、親の弱気を「阻止」せねば、と臨んだ面談で、黒木は母美佐子の主張をひたすら傾聴するのみでした。今はクラスも席も変わったばかり、しばらく様子見を、と母美佐子の「ガス抜き」をした黒木の打った手は「席替え」でした。

    厳密に成績順で決められていたはずの席順を「そんなのは何とでも言える」と強引に変更し、ジュリ・まるを隣同士にします。

    「化学反応」は間もなく発生しました。

    ある日の漢字の小テスト、隣同士で答案を交換して〇つけをしあったジュリ・まる。国語が苦手と公言している樹里でしたが、20問全問正解でまるみは相変わらず圧倒されます。
    そこへ橘先生が声掛け。樹里の答案を採点するときには「とめ」や「はね」をきちんと見て欲しい、とまるみに言います。20点満点のはずだった樹里の答案は細かく見ると12点。全部埋められなかったまるみは17点と点数は逆転していたのです。

    そして、天才・樹里の側にも悩みがありました。
    どうしても苦手な国語の勉強ができず、算数ばかりに取り組んでしまう彼女。きれいな字で書かれたまるみの答案を見て「まるみの几帳面さを見習わないといけない」ことがわかってきたよー、と反省します。

    漢字テストの一件で、まるみの表情は明るくなり、母美佐子から塾にお礼の電話が入ります。
    一方で樹里は、「国語を強化しないとJGクラスには入れられない」と黒木から申し渡されて、母杏里に何事かを相談している様子です。

    樹里の相談はまるみを呼んで一緒に勉強したいというものでした。漢字をやるから採点して欲しい、まるみは計算問題をやればいい、との申し出で2人は「楽しく」勉強します。そして、樹里がJGを目指す理由が自分と同じことをまるみは知ったのです。

    樹里の家から塾へ向かう道すがら。
    互いに「やっぱり算数は楽しくない」「そういや国語はヤだし」との会話の流れから「すごいね!私たちってまるっきり逆じゃん!」との樹里の言葉に、こらえていたまるみの気持ちが決壊します。

    「ジュリと全然違う…」「頑張っても頑張っても全然できるようにならない」と叫ぶまるみ。
    自分の算数と樹里の漢字を「一緒にしないで…」との言葉に、樹里の気持ちも決壊します。

    「そんなのこっちが言いたいセリフだよ。」
    の後から続く一連の会話。
    本当にこの巻の、というより、「二月の勝者」を通しても屈指の名場面です。

    「ジュリは5年の時からずっとΩなの!」
    「成績も小4の最初だけ悪かったけどすぐ今くらいになって、それから2年以上ずっと今の位置なの!」
    まるみからは自慢にしか見えないこの言葉、しかし次の一言でコペルニクス的転回を見せます。
    「本気出したらすぐ何人も追い越してΩに入れちゃったとことか、一人でコツコツ自習できるとことか、嫌いな科目も逃げずにやるとことか、全然違う…ジュリと違ってまるみは…「伸びしろ」しかないじゃん…!」
    「そんなの…ジュリだってまだまだ伸びるとこ、あるのに…」

    「だから、そっくりそのまま返すよ!」


    まるみ的な「努力の天才」って、題材として取り上げられることが多いと思うんです。極端な例で言うと、ウサギとカメのカメとか。少年ジャンプ的な「根性で特訓をこなして必殺技を身に付ける」展開とか。
    そして、自分が生まれつきの才能を、邪気眼を持っていないことを知ってしまった私たちは、どちらかというとまるみの側に肩入れするのです。
    その結果、だいたい「生まれつきの天才」は「努力の天才」に倒される運命です。ウサギとか、「巨人の星」の花形満とか。

    だからこそ、「生まれつきの天才」の本音が語られたここは貴重です。

    好きな算数を鼻歌交じりで解いて気が付いたら今の位置にいた樹里にとって、本気を出して苦手科目にも取り組んだ結果、何人もごぼう抜きしてΩ入りしたまるみは驚異であり、ある意味自分にはできないことを平然とやってのける…
    「おれたちにできない事を平然とやってのけるッ
     そこにシビれる!あこがれるゥ!」
    もしかして憧れすら感じる相手だったのかもしれません。
    まるみの側からは全く見えなかった視点であり、思いもつかなかった気持ちです。

    きっと、自分が「真面目に努力できること」が、天才ジュリが憧れるほどの「努力の才能」を自分が持っていて、それこそは自分の強みだと、初めて気付かされたのでしょう。そして、そこまで心の底をさらけ出して見せてくれた樹里への友情は、盤石なものになったに違いありません。

    付け加えるなら、一つの事実が見方によって正反対に見えること、不安や慢心が目を曇らせること、そして、そのことが招く結果の重大さとそれを一目で見抜くプロの助言の頼もしさを思います。
    黒木がここまで予想していたのかはわかりませんが、それでも似たようなタイプの子供を扱ったことがあるのでしょう。でも「一か八かかけ合わせましたが、うまくいってよかったです。」という言葉からは得意の韜晦は感じられません。
    樹里がここまで心の底をさらけ出してくれるかどうか、事前にはわかりませんものね。間違いなく賭けだったに違いありません。


    とにかく、見開きまるまる使った「だから、」「そっくりそのまま返すよ!」が自分の心を奪っていきました。


    さて、この巻の見所はこれ以外にもあります。
    成功ケースがある一方で、失敗に向かってまっしぐらの人たちが2人。今川理衣沙とあおりを食った大内礼央です。

    Rクラス仲良し3人組の1人山本佳苗が地に足を付けて志望校を固め、受験生として真面目に勉強を始め、もう1人浅井紫もそれに追随したことで、まだエンジンのかからない今川理衣沙とは「「自習ダサイ」とか言ってるのに付き合ってたらさすがに受かんないよ」と距離ができます。

    今川理衣沙は山本佳苗の可愛いシャープペンシルを隠すとか、互いに答案を交換して採点し合う小テストで「露骨な嫌がらせ的採点」をするなどの嫌がらせに出ますが、思いがけずメンタルの強い山本佳苗は「本当に大丈夫だよ。いまってそんなこと気にしてる場合じゃないでしょ。」と取り合いません。
    孤立を感じた今川理衣沙は同じRクラスの大内礼央に接近します。迷惑そうに受け答えをしていた大内礼央は、その場面だけを橘に目撃されて、6年の自習室の使用を禁止されてしまいます。
    黒木の打った「席替え」という手で事態はいったんは収まりますが、橘先生の失策で失った大内礼央の信頼は損なわれたままです。

    見栄っ張りで「世間のほうを向いて志望校を決めている」母紹子の下で、実力的にはるかに及ばない非現実的な志望校を設定され、失敗する準備を始めている今川理衣沙。

    そして、「小学生女子は人間関係で簡単に成績が落ちます。」を地で行く大内礼央。

    彼女たち2人の今後が心配です。11巻現在問題は解決していません。特に自分には何の落ち度もない大内礼央が心配です。
    ラスト近く、「塾を信じてついていってよかった…!」加藤母、山本母と、「塾なんか信じちゃだめだわ…!!」と個別指導塾を探し始める今川母、大内母が対象的に描かれています。
    「全員を第一志望に合格させる」ために、大内礼央と今川理衣沙に対して黒木がどんな手を打つのか、Rクラスの生徒のことがわからない黒木に代わり佐倉が何か手を打つことができるのか、とても気になっています。


    もう一つ、ファンとしてはこの巻で桜花ゼミナール吉祥寺校6年生31名全員の苗字と、Ωクラス全員の氏名がわかったのが収穫でした。
    これまで登場していない生徒にもきっと背景が設定され、成功と失敗のエピソードが作者の頭の中にあるに違いない…と思うと、とてもワクワクします。



    最後に登場人物一覧を更新しておきます。
    【登場人物一覧、7巻末現在、偏差値、志望校はわかる範囲で最新のもの】
    【R(最下位)クラス10名→9名】
    〇(退塾)石田王羅 偏差値38 38→37 志望校(偏差値)武蔵(64)
     カードゲーム好きの問題児。1話からちらほら顔を出している。選択問題は鉛筆を転がして答えを決めている。
     自習室でのトラブルから桜花ゼミナールを退塾して系列の個別指導塾ノビ~ルへ。
     父:死別
     母:三枝子(43)鍼灸師
     祖母

    〇武田勇人 偏差値9月△2.3→41.6
     スマホゲー好き。ほとんど宿題をやらない。
     父:正人(まさくん)(40)会社員
     母:香織(40)会社員
     面倒くさそうな問題は答えを写していたのを、夏期合宿を機に反省し、母に答えの本を預ける。

    〇伊藤章太郎 3巻より 東英大附属白金、日照大附属杉並
     魚、水族館好き、両親医者?
     志望校は適正校や安全校を視野に入れ、親子で希望が一致。

    〇今川理衣沙 帝都圏模試44 吉祥寺女子(吉祥女子)(67)、昌川女子(品川女子)(61)、帝都女学館(61)、光花女子(59)
     昌川女子(品川女子)のキャメルのブレザーに憧れる。
     女子の派閥リーダーでトラブルも。
     「キャラクターもののノートを買ってもらいウキウキと眺めている」
     志望校を決めて本気で受験に取り組み始めた山本佳苗、浅井紫と距離ができ、山本佳苗のシャーペンを隠す、意図的にマルつけを間違えるなどの嫌がらせを繰り返す一方、大内礼央に接近を図る。
    母:紹子(42)
     世間に対する見栄で志望校を決め、「これ以下の学校なんて行かせない」と息巻いている。適正校を勧める塾に不信感を抱く。

    〇浅井紫(ゆかり) 偏差値 44→46 光花女子(光塩女子 カトリック校)志望も、佐倉提案の湧泉女学院中学が刺さる。
     文具大好き、将来の夢(一応)花屋さん
     今川理衣沙とのトラブルでは山本佳苗寄り。黒木の打った手「席替え」で今川理衣沙と席が離れて「何となくホッ」としている。
    母:千秋(47)

    〇山本佳苗 帝都圏模試47、鈴蘭女子(48)
     学園祭で訪れた鈴蘭女子で先輩から優しく接してもらい、志望を固める。未だエンジンのかからない今川理衣沙からちょっかいを掛けられるも「「自習ダサイ」とか言ってるのに付き合ってたらさすがに受かんないよ」とメンタルの強いところを見せる。「いつの間にかすっかり受験生」
    母:織江(41)
    学園祭で訪れた鈴蘭女子学園で詳しい話を聞き、子供のほうを見て同校への併願を考え始める。

    〇大内礼央 AからR落ち、渋谷模試46、帝都圏模試52 法陽大附属(渋谷56、帝都64)
     志望校に対する本人の明確な希望がいまだ見えない。
     山本佳苗、浅井紫と決別した今川理衣沙にすり寄られたところを橘先生に見られて6年生の自習室を出入り禁止に。特に仲良くない今川理衣沙にすり寄られて迷惑をしたうえ、自分の言い分を全く効かない橘先生や母に不信感を覚え、「小学生女子は人間関係のトラブルで簡単に成績が落ちる。特に計算問題。」の典型例に。
     母:成美(42) 橘先生に不信感を覚えるも、「女子のごたごたに気を取られているからRクラスに落ちたんじゃないの?」とデリカシーのない声掛けで礼央を傷つける。

    〇福島圭 AからR落ち、9月△0.5
     母:友美(39) 残り時間に焦り、圭に伝えているのにバトルにしかならない
    〇明智? 7巻座席表にて登場
    〇渡辺? 7巻座席表にて登場

    座席表
    大内礼央 福島圭  山本佳苗
    浅井紫  武田勇人 伊東章太郎
    明智?  渡辺?  今川理衣沙



    【Aクラス13→11名】
    〇伊達智弘 米田実業(早稲田実業) 偏差値51
     「米実行って野球やる」
     面談にて「ホントに米実行きたいならテラ本気出せって」言われたらしい

    〇加藤匠 Rクラス→Aクラス 渋谷模試55 東央(渋谷60)、千駄ヶ谷学園(渋谷55)、園学園(49)、光栄学園(44)
     鉄っちゃん。目標を見つけ、気分一新して取り組む。RよりA入り。ジャイアントキリング候補。
     母:涼香(41)
     褒める、労うなどで受験をバックアップ。

    〇三浦佑星 Rクラス→Aクラス 渋谷大崎43 園学院大中学(50)、日照大第二中
     サッカー少年。1話でスポットライトが当たる。受験勉強を始めたばかりで偏差値40はすごいらしい。志望校が固まっており、Ωクラス選抜テストは受験しなかった。
    園学院の文化祭でモチベーションが上がった様子。
     父:少年サッカーコーチ
     母:一葉(47)

    〇大友真千音 渋谷模試50 志望校:混乱中、父:ミッション系の女子高、本人共学志望
     「いつもの夏休みよろしく旅行の計画を立てている」
     父:秀樹(47)

    〇田中利休 渋谷偏差値55 父希望:有栖川(62)、柴又(60)、本人希望:難関進学校の男子校

    〇原秀道 渋谷模試53 明知大附属明知(61)、中庸大附属、法陽大附属、成?大附属
    指示待ち、素直、本人の明確な希望が見えない
     父:大和(49)

    〇三好? 7巻座席表にて登場
    〇丹羽? 7巻座席表にて登場
    〇根津? 7巻座席表にて登場
    〇真田? 7巻座席表にて登場
    〇北条? 7巻座席表にて登場

    座席表
    原秀道  加藤匠  田中利休
    伊達智弘 三好?  三浦佑星
    丹羽?  根津?  大友真千音
         真田?  北条?



    【Ωクラス(最上位クラス)9→11名】
    〇島津順 渋谷模試64、フェニ模試55 開成(渋谷71、フェニ66)
     吉祥寺桜花トップ。日本史ヲタ。
     父は公立校から難関大の「父能研」で教育虐待、DV気味。父の無理な指導で9月模試の偏差値が△3ポイント

    〇前田花恋 渋谷模試68、フェニックスオープン模試58 桜蔭(渋谷71、フェニ61)
     負けず嫌いでトラブルも。直江樹里と仲良し。「落ちこぼれのレベルに合わせるのなんか学校だけで十分だよ」
     母:麗子(46)おそらく医師

    〇直江樹里 偏差値60 59 女子学園70
     両親美容師でファッション大好き、制服のない学校志望、前田花恋と仲良し、外向的で柴田まるみに積極的に声を掛ける。
     Ωクラスの席が隣同士になったのをきっかけにまるみと仲良くなり、家に招いて一緒に勉強する。
     実は柴田まるみの几帳面さ、真面目さを尊敬している。
     父:翔太(35)美容師
     母:杏里(36)美容師

    〇上杉海斗 渋谷模試55、フェニックス模試46
     フェニックスS1(最上位クラス)に一卵性双生児の弟陸斗が在籍。本人はフェニックスA(最下位)だったが桜花ゼミナールへ転塾。島津順とトラブルになるが、関係修復。黒木に「いずれ島津さんと机を並べるようになる」と耳打ちされた、ジャイアントキリング候補。
    夏期合宿よりΩ入り。
    父:東央大附属出身。生物部。
    母:麻沙子(46)
    弟:陸斗 フェニックスS1クラス所属、S1名物「神7」の一角、9月フェニックスオープン偏差値66.6 志望校麻布

    〇柴田まるみ 偏差値50 50、+4.3→54.5 女子学院(女子学園)70
     不登校で「偏差値を物差しとしない」学校志望から、先輩から校風を聞きJG(女子学園)に心惹かれるようになる。ジャイアントキリング候補。
    夏期講習からΩ入り。直江樹里と仲良くなりつつある。
     天才肌の直江樹里に劣等感を覚えるも、心の底をさらけ出して見せた樹里の「伸びしろしかないじゃん」「そっくりそのまま返すよ」に感銘。気持ちを改めてJGを目指す。
     母:美佐子(39)
     樹里に対する劣等感やJGのハードルの高さに押しつぶされそうになっているまるみを見かねて、JG志望からの撤退とAクラスへの降格を希望して黒木と面談するも、ガス抜きされて引き下がる。

    ○藤原昴
    ○本多華鈴
    ○馬場亜蘭
    ○毛利光
    ○黒田翼
    〇村上一真

    座席表
    村上一真 前田花恋  島津順
    黒田翼  藤原昴   本田華鈴
    毛利光  柴田まるみ 直江樹里
         上杉海斗  馬場亜蘭


    不明(A/Rクラス)
    〇(苗字不明)歩夢 S川女子(品川女子学園・57)

    お茶の水校
    ○織田未来 年間平均偏差値72、算数オリンピック出場

    【講師】
    〇白柳徳道(60)
     桜花ゼミナール社長。おそらく黒木とは個人的な知り合いで、彼のやっていること、やろうとしていることを承知している。
    〇黒木蔵人
     桜花ゼミナール吉祥寺校校長。元フェニックストップ講師。サッカー経験者で中途挫折したか?露悪的に振舞うものの、いろいろありそう。
    〇佐倉麻衣(算数)
     GMARCH卒。桜花ゼミナール新人講師。空手有段者。空手を指導した子供を「勝たせてあげられなかった」経験あり。
    山梨に祖母。小学校の先生だった祖母に、学校の先生になったと話している
    いとこ修治
    いとこの子拳太、翔太 まだバンボ


    〇桂先生
     1巻からレギュラー。佐倉の相談相手。よく中学受験事情を佐倉に(そして読者に)解説してくれる。将来の夢「社長」。
    〇橘勇作先生(算数・理科)(32)
     1巻からレギュラー。「ただ野球やってた」。子供好き。黒木のやり方に反感を持つ。小6女子の表裏のある人間関係に無頓着で、大内礼央や山本佳苗から敬遠される。
    〇木村大志先生(社会)(27)
     1巻からレギュラー。だけど出番らしい出番はなく、ほぼモブ扱い。こち亀読んで警察官になりたかった。
    〇朽木伸明先生(算数・理科)(42)
    〇平松(旧姓森)あおい先生(国語)(32) 新婚。
    〇平松創(はじめ)先生(社会)33歳 新婚。
    〇梅原拓(たく)先生(国語)(39)
    〇桐谷尚也(なおや)先生(理科)(29)
    〇栗田頼子先生(算数)(46)

    〇碧川皐月(22) 新人講師。桜花ゼミナール社長の白柳と懇意である様子。「一応」東大卒。
    〇柿原肇(39)自由が丘校社会講師。
    〇木原直人(31)池袋校国語講師。
    〇小松崎賢人(29)立川校理科講師。
    〇木根育江(40)成城校算数講師。

    ○林原安寿(29)社長秘書

    ○牧野 桜花札幌校校長
    ○桧木 桜花系列虎勝セミナー校長

    ○木田 個別指導塾ノビール(桜花ゼミナール系列)教室長

    〇灰谷純 イケメンフェニックス講師

    【歓楽街の人々】
    〇ショーマ 黒木先生と一緒に何かをやっている人。
    〇せいら 歓楽街で働く女性。マイムのママ。ヒモ?である「京ちゃん」の手から離れて未来を模索する。
    〇京ちゃん せいらのかつての男。黒木を間男と罵り殴り掛かるが、佐倉に追い払われる。
    〇ガイア 小学生くらい?歓楽街で働く女性の子供。百ます計算のドリルを手にしている。
    〇 ティアラ ツインテールに女子高の制服を纏った歓楽街で働く女性。

  • 欲しい!面白い!読み返したい!!
    自分の中学受験もいい思い出として思い出すし、やっぱり塾の先生になるのもいいかもしれない…!!すごくやりたい!!!

  • 受験とはいえ、主人公は小学生。
    まだまだメンタルを自分でコントロールできるほど大人ではない。学力だけではない、周りの環境や人間関係を大切にしていかなと受験は乗り切れない。
    残された時間に焦る親は不安と闘いながらも、それぞれの関係性で突き進む。そんな中たくましく自分たちで切り拓いていくこどもたちもいて……。

    秋を迎え、残り時間を意識せざるを得ない状況で
    極限の戦いを強いられる各家庭の奮闘と
    その保護者の不安と向き合い、データと実績に裏付けされた説得を試みる黒木たち塾陣営。

    面白くなってきた。

  • 記録用

  • 夏が終わりいよいよ10月。とても面白い。綿密に取材して書いたんだろうなと思わせる内容である。

  • オメガの女の子3人組はいい感じ
    虐待児は成績下がった
    性格悪い女は失敗してほしい
    被害者になりそうな女の子を救ってくれれば
    元サッカー少年も電車好きもうまくいきそう

  • 中学受験ではないけど、世間では、異例尽くしの共通テストが終わったところ。何となくタイムリーな気分で読んだ本作。親子ともにだいぶ切羽詰まってきていて、その感じもうまい具合に物語化されていて、こっちもハラハラしちゃう。しかし厳しい世界やね。

  • 最高に面白い。子供の教育の参考にしたい。

  • 親の心理を読んで、ガス抜きをさせる。適切なデータで導く。本当にプロの仕事。手段には意味がない。全ては裏の意図。

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著者プロフィール

高瀬志帆:累計75万部の『おとりよせ王子 飯田好実』の他、現在はTVドラマ化が発表された『二月の勝者』(小学館)を連載中。

「2020年 『おとりよせ王子 飯田好実 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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