新九郎、奔る! (6) (ビッグ コミックス)

  • 小学館 (2020年12月11日発売)
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本 ・マンガ (176ページ) / ISBN・EAN: 9784098608294

作品紹介・あらすじ

荏原編、佳境!悩みは領地経営と…恋!?

家督を継ぎ、領主として荏原に戻った新九郎。
しかし、そこでは西の領主名代の盛頼と、
那須資氏の間で境目争いが勃発していた!!


自身の不在中の出来事に憤る新九郎。
戦さにならないうちに収めようと奔走する。


そんななか、親しくしていた那須の姫・つるの
一糸まとわぬ姿を目撃してしまいーーー!?


次に新九郎を襲うは煩悩の嵐?
領地経営と恋に翻弄される荏原編、
いよいよ佳境へ!


【編集担当からのおすすめ情報】
伊勢新九郎、十六歳。
現代に置き換えれば、それはそれは恋したいお年頃!
しかし品行方正なシティーボーイだった新九郎は
女性に不慣れ…!


そんな新九郎とつるの微妙な関係性も
遂に大きく動く時が!?


本作初の恋物語ターン、お見逃しなく!


さらに!6集では、新九郎と後に出会うこととなる
あの武将が初登場!
ゆうきまさみ氏が描きたくて描きたくて
ついに出しちゃったファニーな新キャラは必見です!!

感想・レビュー・書評

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  • 伊勢新九郎盛時(のちの北条早雲)、室町幕府政所官僚・伊勢家の所領・備中荏原(岡山県井原市)のイザコザを解決するために赴任して来て約1年、父親の盛定が政争に敗れて隠居した為、5巻目終わりにして正式に御領主になった。

    今回手に入れた7巻目までは読み切ったのではあるが、6巻目の感想を書いているのは、先日井原市荏原(えばら)への旅を敢行した為である。7巻目にそれをリポートしたい。これによって、若干16歳の領主新九郎の地方所領経営の大変さと巧みさ、大人の対応、青年としての悩みなどが、リアルにわかるようになった。

    例えば、6巻冒頭で新九郎が京都で伊勢家東荏原領主を拝命して帰ってくると、西荏原と元荏原地区支配者・那須一族との間に境目争いが起きていた。「那須のやつら、戸倉館の対岸の山中に砦らしきものを築いてやがる。やる気満々じゃねーか」と伊勢九郎盛頼(西荏原の名代)は言っている。解説はないけれども、私の調査によると戸倉にはもともと那須一族のお城があったし、現有那須の城・小菅城の真下なので、彼らが領有を主張しても、決して根拠なきことではないと推察仕る。

    実際に荏原を回ると、確かに九郎盛頼が自虐するほどのド田舎なのである。平地に限れば、荏原地区は歩いて1日で回れるほどの土地に過ぎない。それでも、その土地を先祖代々守ってきた彼らにはそれなりの矜持がある。一方、300年前平家討伐の際の那須与一の功で土地をゲットした那須一族にも、矜持があるだろう。守るべき、統一した法律はない。しかしそれなりの秩序を作っている。中世は正にアウトローたちの時代なのである。

    新九郎はどうしたか?戦はしたくない。無駄な血が流れるからである。よって、先ずはお寺の古文書を調べて戸倉が伊勢家所領であることを示した上で、京都のツテを利用して手打ちを斡旋する。お陰で、初恋の人を失うことにもなるわけだが‥‥。

    登場人物の性格付けは、ゆうきまさみ色が強いものの、史実的にあり得ない展開は一切ない。リアルな中世絵巻。物凄く読み応え、見応えある作品である。

    中世の人々、強かで賢い。おもしれーじゃねーか。

  • ゆうきまさみ著ということもあり、キャラクター描写が生き生きしている。30代の私からすると、言い回しがバブルっぽくて少し古臭く感じるところもあるが、とはいえ、そもそも時代劇。新九郎の少年期の話であり、当時の武士の政治話であり、そのなかで、所領のゴタゴタに巻き込まれる主人公の葛藤が、読んでいて心地よい。

  • 領主になって、那須と西の諍いをおさめる
    想い人、つるを意識し結ばれるも、どうやら西に嫁いでしまうと…
    お金もなくて経営どうしていくのか

  • あわや一触即発の状況を治める知性と初恋に翻弄される幼さの塩梅がよい~。
    「ここだけの話」が瞬く間に共有されるの、何度読んでも笑ってしまう

  •  6巻ゆえ基本構造は割愛。

     時代背景を語りつつ、領地の問題お金の問題、煩悩たる恋心の問題。
     家督を継いだ新九郎の悩みがテーマになる。

     分かり易さを優先して、セリフにカタカナ語の混じる歴史モノではあるが、地方領主の領地問題とかかなり分かり難いのでもっと嚙み砕いてくれてもよかった気もする。
     いっそ法律バラエティ番組レベルで、揉めている理由と解決プランを示して欲しかった。
     それでも、硬いだけの普通の歴史モノよりは分かり易いんですけどね。

  • 新九郎の初恋完結。徐々に感情移入。

  • う~ん青春やねぇぇぇぇ(^^;

  • えっ、えええええ?!な、展開が満載だった。
    えええええ、世の中上手くいかないことばかりだぁ

  • 家督をついで領地荏原へ戻った新九郎。童貞喪失するも即失恋。

  • 領主になって荏原へ戻った新九郎。そこに待ち受けていたのは、勢力争いと貧窮と初恋…心身ともに揺さぶられることばかり。前途多難な領主生活の始まり…。相変わらず表記とルビの交錯での読みにくさはあるものの、物語がちゃんと新九郎中心に展開するようになって、ようやく面白さが前に出てきた感じ。政治も男女関係も、16歳の若い衆にはまだまだ難しい大人の世界。この先どうなる!?

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著者プロフィール

漫画家。1957年北海道生まれ。80年デビュー。『究極超人あ~る』で星雲賞マンガ部門、『機動警察パトレイバー』で小学館漫画賞少年部門受賞。近作『白暮のクロニクル』『でぃす×こみ』『新九郎、奔る!』。

「2019年 『ゆうきまさみ 増補新版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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