二月の勝者 ー絶対合格の教室ー (11) (ビッグコミックス)

著者 :
  • 小学館
4.45
  • (24)
  • (16)
  • (4)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 269
感想 : 11
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784098610372

作品紹介・あらすじ

直前期必勝マニュアル&絶対合格カレンダー

「最終仕上げです。生徒としての。
そして、受験生の親としての」

本番まで残すところ約2か月……

黒木が配布する「直前期必勝マニュアル」の中身とは?

入学金の二重払い?移動のためにお昼ご飯が食べられない?
「絶対合格カレンダー」が導く超実践的な本番スケジュールとは!

併願するなら知っておきたい中高一貫公立校の魅力とは?

残すところわずか数回の模試、
あのコツコツがんばる生徒が、気がつけば大飛躍を!?

まるみに立ちはだかる調査書の壁。
親のすべきことはただ「待つ」こと…その真意は?
中学受験を通じて描かれる子供の成長と親の自律を描く第11集!



【編集担当からのおすすめ情報】
「我が子には幸せになって欲しい」
「そのためには親である私が
失敗してはならない」
そんなプレッシャーを背負いながら
戦いの日々を送る保護者達が熱くなるからこそ
塾講師は常に冷静でなくてはいけない…!

混乱を極める大学入試改革、
高校からは受験できない中高一貫校の増加など、これまでの常識が通用しなくなっている激動の受験界。

いまや首都圏では4人に1人が中学受験に参加する現在において、
中学受験とはどんな仕組みなのか、そして勝利を勝ち取る戦略とは?

中学受験塾を舞台に、プロフェッショナルとして臨む塾講師と
生徒、保護者の、合格を勝ち取る闘いを
強烈なキャラクターと圧倒的なリアリティで描く、
時代の要請に応える作品です。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 中学受験を舞台に、「最強最悪」の塾講師と受験生たち、そして彼らを取り巻く人々の小5の二月から試験本番となる小6の二月まで(おそらく)の1年間を描いた漫画です。

    綿密な取材(巻末に「参考文献」33冊のリストがあるほどです。コミックスに参考文献、それも33冊って…)に基づいて、今どきの中学受験事情を膨大なノウハウから身近な「あるある」に至るまで、生々しく読者に提示しており、未経験の親子がこれから直面する中学受験をシミュレートするような読み方も可能です。
    中学受験を取り扱う出版物やネット上の記事では「中学受験をしようと思ったら読む」漫画として薦められているのをよく見かけます。
    さらに、地上波でのテレビドラマの放送が10月16日(土)22時〜から(https://www.ntv.co.jp/2gatsu/))始まり、盛り上がりは止まりません。

    また、ドラマの放映時期に合わせて、13巻が通常より2ヶ月早い10月12日(火)に発売され、さらに意表をついてノベライズ版「小説 二月の勝者-絶対合格の教室-春夏の陣」が小学館ジュニア文庫から10月6日(水)に発売されました。ノベライズされたこと自体ももちろんですが、その対象読者が受験生本人たちという点も想定外のサプライズでした。

    当初は1年間を12冊ちょうどで描き切る感じのペースでしたが、本番が近づくにつれ描写が濃密になり、それに反比例して物語内の時間の流れはスローダウンしています。
    ちなみに、

    1巻
    二月の挑戦
    二月の初陣
    二月の決断
    二月の事情
    三月の共感者
    三月の撤退
    三月の進退

    2巻
    三月の転機
    三月の集合
    三月のリセット
    三月のリスタート
    三月の邂逅
    三月の相違
    三月の不協和音
    三月の不一致
    三月の慟哭
    三月の変化

    3巻
    三月の作戦
    四月の成果
    五月の夢
    五月の回顧
    五月の嘘
    五月の出会い
    五月の回答
    六月の成長
    七月の衝突
    七月の問答

    4巻
    七月の事件
    七月の挑発
    七月の崩壊
    七月の号泣
    七月の反駁
    七月の先輩
    七月の憧れ
    七月の勧誘
    七月の秘密

    5巻
    七月の本期
    七月の孤立
    七月の現実
    八月の解答
    八月の暴露
    八月の期限
    八月の相談
    八月の昇格
    八月の伏兵
    八月のバトル

    6巻
    八月の内幕
    八月の新人
    九月の結果
    九月の解答
    九月の発心
    九月の蒼白
    九月の懐柔
    九月の訪校
    九月の三人

    7巻
    九月の疑念
    九月の内紛
    九月の計略
    九月の不安
    九月の胎動
    九月の落着
    十月の紛糾
    十月の岐路

    8巻
    十月の操縦
    十月の玩弄
    十月の千差
    十月の暗雲
    十月の闘志
    十月の凶兆
    十月の決壊
    十月の奮起

    9巻
    十月の責務
    十月の介入
    十月の発破
    十月の越権
    十月の本心
    十月の告白
    十月の傷痕
    十月の矜持
    十月の気概

    10巻
    十一月の始動
    十一月の宿敵
    十一月の火蓋
    十一月の誓願
    十一月の一歩
    十一月の漸進
    十一月の混迷
    十一月の潜行
    十一月の宣戦

    11巻
    十一月の争乱
    十一月の算段
    十一月の腹案
    十一月の曙光
    十一月の悔悟
    十一月の忍耐
    十一月の再起
    十一月の虚栄
    十一月の一丸

    ※12巻は8話分が十一月


    ですので、一ヶ月当たりの話数は…

     2月  3話
     3月 14話
     4月  1話
     5月  5話
     6月  1話
     7月 14話
     8月  9話
     9月 13話
    10月 19話
    11月 26話

    となっています。

    受験生一人ひとりのエピソードが詳細に掘り下げられるようになったのに加え、黒木の過去と内面について、これまで敷かれた伏線が回収されるエピソードも増えてきています。

    10月までの平均だと2月1日の本番は16巻、刊行は来年の12月ぐらいと計算していたのですが、11月は10月よりさらに時間経過が遅くなりましたw
    11月の「一カ月当たり26話」ペースだと、12月、1月、2月の3ヶ月で78話、コミックス1冊当たり9話で割るとあと9冊は発行されそうです。
    おお、ちょうど20巻ですね。
    4ヶ月ごとにコミックス1冊ペースですから、2024年3月ぐらいに大団円、でしょうか…。待ちきれるかなあ…。

    ちなみに、これだけ生徒一人ひとりにフォーカスしている物語ですから、ラストはあのファイアーエムブレムのエンドロールのような戦士たちの「その後」を描いたエピローグをぜひお願いします。


    物語は佳境に差しかかっています。
    時は12月。冒頭「2月1日まであと79日」の掲示がありますから11月の14日です。

    この巻では、直前期や受験当日の細かいノウハウを語りつつサブキャラクターたちの家庭が描かれるパート、都立中併願を決めた島津順のパート、自分自身の意思で一歩を踏み出した柴田まるみのパート、そして、「中学受験で第一志望に受からない7割にいちばん近い」今川里依紗のパート、逆に伸び盛りで志望校の上方修正を(黒木が)目論んでいる加藤匠のパートに分かれています。

    まず最初のパート。

    合格手続きまでのスケジュールをみっちり書き込む「絶対合格カレンダー」を各受験生の家庭で記入する様子を通じて、極めて具体的で詳細な情報が載っています。
    「何となく大丈夫だろうと思っていた午前午後併願だけど、昼食の時間がない」「押さえのつもりで入学金を払い続けていたら総額が100万円を超えた」「願書の「志望理由」欄の書き方」などなど、実際にスケジューリングしたり、出願したりしなければなかなか気づかないことばかり。
    さらに、受験生を鵜、塾講師を鵜飼の鵜匠に例えて優秀な生徒の併願先を増やすように勧める黒木の相変わらずの露悪っぷりにも関わらず、それが「露悪」…わざとだ、と桂先生にはそろそろばれていることが示されます。佐倉先生はかなり黒木先生の本質に近いところにアクセスしているのですが、そこまで深くコミットしていない桂先生にすら「たまに見える「本音」っぽいのとは裏腹に、お金絡みの話になると過剰に露悪的になるのはなんでだろ…」と見抜かれているのです。

    あと、このパートで書かれるこれまで見られなかったサブキャラの様子が微笑ましいのです。
    ・ お昼ご飯を食べる時間がないことに気づく伊達智弘母
    ・ 試験付添いと入学手続きの兼任が無理で、父にも休暇を取らせる浅井紫母
    ・ 併願校の入学金25万が本命校に合格したら「パア」になることに気づいてガクブルする武田勇人父母
    ・ 出願用の写真を写真館で撮るメリットについて語る(ちなみに姉妹の名前がマチネ・ソワレであることが判明します)大友真千音父母
    ・ 出願用写真と眼鏡について話す加藤匠家
    ・ 兄弟と比べ、出願のWeb化が進んでいること、兄弟であっても一人ひとり別の人間だから、2回目の中学受験だからと言ってうまくやれるわけではないとしみじみ語る原秀道父母
    ・ 願書の「志望理由」の書き方を黒木に質問する直江樹里母

    名前の設定だけで家庭の雰囲気(バレエ・オペラ好き)を伝えることに成功した大友家や娘は父親似なのがわかる浅井家、樹里に輪をかけて言葉遣いが今風の直江家などなど、キャラクター一人ひとりが大切に造形されていることが伝わってきます。

    続いて島津順パート。
    父と別居、最終的には離婚することを決意した母の元、奨学金制度利用を目指して開成受験を続ける順でしたが、ふとした機会に受験料が一桁違うことを目にしたことをきっかけに、黒木に勧められた都立中高一貫校の説明会に赴きます。
    これまで「二月の勝者」ではほとんど触れられてこなかった都立中高一貫校の受験についての説明的な内容の後、順が「女子の生徒会長」にきょとんとする様子が描かれます。
    「あの…生徒会長って…女子でもなれるんですか?」
    「? えっと、それはどういう?」
    「その…普通 男子がなるのかな、って。」
    という順に、当の生徒会長が
    「君がなぜそういう考え方になったか、を考えると…うちの学校、受検したらいいんじゃない?」と返すのがなかなか深いんですが、その後で順が
    「ていうか、女子がいる中学ってあるんだな」って言っていることで、そもそも順が何にも考えたなかったことがわかります。開成以外何も知らなかっただけですねw。

    次は柴田まるみパート。
    失敗したまるみが傷つくのを防ごうと強硬にまるみのJG受験に反対する母。その不安は、JG受験には小学校の出席日数や成績が記載された「調査書」が必要だと知ったことで頂点に達します。
    一方まるみは、やはり「調査書」のことを知り動揺しますが、樹里の「今、自分にできることをやるしかない」という一言に触発され、今自分にできること…保健室登校から一歩踏み出して教室に入ることをやってのけました。

    まるみに関してはおそらくこれで一段落でしょう。あとは「間に合う」かどうか。それから、樹里も算数以外の教科が仕上がるかどうか。

    そして、今川理衣沙のパートです。
    理衣沙の母は「世間を向いて」決めた高すぎる志望校を一向に譲らず、だめなら公立でも、という考え。その独自の理論で構築された「小宇宙」には黒木でさえ歯が立ちません。
    そんな母の元、理衣沙は「努力をしない準備」を始めていました。母に無理矢理取り組まされている第一志望の「吉祥寺女子」の過去問。どうやら理衣沙は、書店で問題集を立ち読みして答えを暗記してから取り組んでいるようです。カンニングですね。
    母は「はじめて解いた吉女の過去問でいきなり合格者平均点を超えるなんて」と理衣沙の行為には全く気が付いていないようですが…。
    Rクラス担当の佐倉に解決することはできるのでしょうか。

    最後、本番2か月前にすべての志望校でA判定をたたき出している加藤匠が、準御三家に上方修正の誘導をされているさまが描かれてこの巻終了。

    一難去ってまた一難。
    島津順、柴田まるみという重たい問題が解決の方向に向かう反面、今川理衣沙の問題が重くのしかかってきます。単に「ボス女子の嫌な奴」で終わらせないのがこの漫画のいいところなんだと思います。




    最後に登場人物一覧を更新しておきます。

    【登場人物一覧、11巻末現在、偏差値、志望校はわかる範囲で最新のもの】
    【R(最下位)クラス10名→9名】
    〇(退塾)石田王羅 偏差値38 38→37 志望校(偏差値)武蔵(64)
     カードゲーム好きの問題児。1話からちらほら顔を出している。選択問題は鉛筆を転がして答えを決めている。
     自習室でのトラブルから桜花ゼミナールを退塾して系列の個別指導塾ノビ~ルへ。
     かけ算の100マス計算が1分30秒を切って喜ぶ様子が描かれた。
     父:死別
     母:三枝子(43)鍼灸師
     祖母

    〇武田勇人 帝都圏模試44 日照大第二(首都圏53)
     スマホゲー好き。ほとんど宿題をやらない。
     父:正人(まさくん)(40)会社員
     母:香織(40)会社員
     面倒くさそうな問題は答えを写していたのを、夏期合宿を機に反省し、母に答えの本を預ける。

    〇伊藤章太郎 3巻より 東英大附属白金、日照大附属杉並
     魚、水族館好き、両親医者?
     志望校は適正校や安全校を視野に入れ、親子で希望が一致。

    〇今川理衣沙 帝都圏模試42 吉祥寺女子(吉祥女子)(67)、昌川女子(品川女子)(61)、帝都女学館(61)、光花女子(59)
     昌川女子(品川女子)のキャメルのブレザーに憧れる。
     女子の派閥リーダーでトラブルも。
     「キャラクターもののノートを買ってもらいウキウキと眺めている」
     志望校を決めて本気で受験に取り組み始めた山本佳苗、浅井紫と距離ができ、山本佳苗のシャーペンを隠す、意図的にマルつけを間違えるなどの嫌がらせを繰り返す一方、大内礼央に接近を図る。
    個別指導塾「ノビール」利用中。
    母:紹子(42)
     世間に対する見栄で志望校を決め、「これ以下の学校なんて行かせない」と息巻いている。適正校を勧める塾に不信感を抱く。

    〇浅井紫(ゆかり) 偏差値 44→46 光花女子(光塩女子 カトリック校)志望も、佐倉提案の湧泉女学院中学が刺さる。
     文具大好き、将来の夢(一応)花屋さん
     今川理衣沙とのトラブルでは山本佳苗寄り。黒木の打った手「席替え」で今川理衣沙と席が離れて「何となくホッ」としている。

    第①志望湧泉女子
    第②志望水連女子
    第③志望カトレア女子
    第④志望聖リンドウ

    父:伸也
    母:千秋(47)

    〇山本佳苗 帝都圏模試47、鈴蘭女子(48)
     学園祭で訪れた鈴蘭女子で先輩から優しく接してもらい、志望を固める。未だエンジンのかからない今川理衣沙からちょっかいを掛けられるも「「自習ダサイ」とか言ってるのに付き合ってたらさすがに受かんないよ」とメンタルの強いところを見せる。「いつの間にかすっかり受験生」
    母:織江(41)
    学園祭で訪れた鈴蘭女子学園で詳しい話を聞き、子供のほうを見て同校への併願を考え始める。

    〇大内礼央 AからR落ち、渋谷模試46、帝都圏模試52 法陽大附属(渋谷56、帝都64)
     志望校に対する本人の明確な希望がいまだ見えない。
     山本佳苗、浅井紫と距離ができた今川理衣沙にすり寄られ、口論していたところを橘先生に見られて6年生の自習室を出入り禁止に。今川理衣沙に迷惑をかけられたうえ、自分の言い分を全く効かない橘先生や母に不信感を覚え、「小学生女子は人間関係のトラブルで簡単に成績が落ちる。特に計算問題。」の典型例に。
    個別指導塾「ノビール」を週2コマ利用していたが3コマに増やした。
     母:成美(42) 橘先生に不信感を覚えるも、「女子のごたごたに気を取られているからRクラスに落ちたんじゃないの?」とデリカシーのない声掛けで礼央を傷つける。

    〇福島圭 AからR落ち 渋谷模試46、帝都模試52
     母:友美(39) 残り時間に焦り、圭に伝えているのにバトルにしかならない。塾の面談で泣き崩れる。

    〇明智珠洲 7巻座席表にて登場、下の名前判明
    〇渡辺太郎 7巻座席表にて登場、下の名前判明

    座席表
    大内礼央 福島圭  山本佳苗
    浅井紫  武田勇人 伊東章太郎
    明智珠洲 渡辺太郎 今川理衣沙

    11月模試
    福島圭   成明大附   40%
    大内礼央  法陽大    20%
    伊藤章太郎 東英大附白金 80%
    山本佳苗  鈴蘭女子   60%
    浅井紫   湧泉女子   20%
    武田勇人  日照大第二  50%
    今川理衣沙 吉祥寺女子  20%以下

    【Aクラス13→11名】
    〇伊達智弘 渋谷偏差値50、帝都圏模試57 米田実業(早稲田実業) 渋谷偏差値64
     「米実行って野球やる」
     面談にて「ホントに米実行きたいならテラ本気出せって」言われたらしい
     結局偏差値が足りず、米実は回避して他の野球の強豪校へ向かう
    父:勝人
    母:乃里香(38)

    〇加藤匠 Rクラス→Aクラス 渋谷模試55 東央(渋谷60)、千駄ヶ谷学園(渋谷55)、園学園(49)、光栄学園(44)
     鉄っちゃん。目標を見つけ、気分一新して取り組む。RよりA入り。ジャイアントキリング候補。
     母:涼香(41)
     褒める、労うなどで受験をバックアップ。

    〇三浦佑星 Rクラス→Aクラス 渋谷大崎43 園学院大中学(50)、日照大第二中
     サッカー少年。1話でスポットライトが当たる。受験勉強を始めたばかりで偏差値40はすごいらしい。志望校が固まっており、Ωクラス選抜テストは受験しなかった。
    園学院の文化祭でモチベーションが上がった様子。
     父:少年サッカーコーチ
     母:一葉(47)

    〇大友真千音 渋谷模試50 志望校:父:ミッション系の女子高(香梅女学校、成明学園)、本人共学志望
     「いつもの夏休みよろしく旅行の計画を立てている」
    去年同程度の偏差値から実際に成明に逆転合格した生徒の過激な自宅学習メニューを示して、婉曲に軌道修正を示唆する
     父:秀樹(47)
     母:真理
     姉妹:添和麗
    〇田中利休 渋谷偏差値55 2/1午前は本人第一志望の柴又(60)、午後確実な併願校(青翔)、中盤から後半に父希望の有栖川学園(62)で説得される
     父:利一(43)、IT企業勤務
     母:多香子(42)

    〇原秀道 渋谷模試54 明知大附属明知(61)、中庸大附属、法陽大附属、成?大附属
    指示待ち、素直、本人の明確な希望が見えない
    海外大学推薦制度利用?
     父:大和(49)
     母:さとね(49)
     姉:紀香(高2)

    〇三好? 7巻座席表にて登場
    〇丹羽? 7巻座席表にて登場
    〇根津? 7巻座席表にて登場
    〇真田? 7巻座席表にて登場
    〇北条? 7巻座席表にて登場

    座席表
    原秀道  加藤匠  田中利休
    伊達智弘 三好?  三浦佑星
    丹羽?  根津?  大友真千音
         真田?  北条?

    11月模試
    田中利休  柴又
    加藤匠   東央    80%
    原秀道   明知大明知 20%以下
    伊達智弘  早米田実業 20%以下
    三浦佑星  園学園(特進) 50%
    大友真千音 




    【Ωクラス(最上位クラス)9→11名】
    〇島津順 渋谷模試64、フェニ模試55 開成(渋谷71、フェニ66)
     吉祥寺桜花トップ。日本史ヲタ。
     父は公立校から難関大の「父能研」で教育虐待、DV気味。父の無理な指導で9月模試の偏差値が△3ポイント
     父のDVに自宅を飛び出し、桜花に向かう。
     母は「受験、やめます」。
     一方の順は、開成の過去問が解けなかったことに「超イラった」と黒木に解法のヒントを求める。
    母:優子 薬剤師資格持ち、専業主婦
    母の姉:明子 薬剤師資格持ち、独身?



    〇前田花恋 渋谷模試68、フェニックスオープン模試58 桜蔭(渋谷70、新新海浜、宵の星)
     負けず嫌いでトラブルも。直江樹里と仲良し。「落ちこぼれのレベルに合わせるのなんか学校だけで十分だよ」
     母:麗子(46)おそらく医師、受験を揶揄する同小のママを「ガチの天然」で鎧袖一触

    〇直江樹里 偏差値60 59 女子学園70
     両親美容師でファッション大好き、制服のない学校志望、前田花恋と仲良し、外向的で柴田まるみに積極的に声を掛ける。
     Ωクラスの席が隣同士になったのをきっかけにまるみと仲良くなり、家に招いて一緒に勉強する。
     実は柴田まるみの几帳面さ、真面目さを尊敬している。
     父:翔太(35)美容師
     母:杏里(36)美容師

    〇上杉海斗 渋谷模試55、フェニックス模試46
     フェニックスS1(最上位クラス)に一卵性双生児の弟陸斗が在籍。本人はフェニックスA(最下位)だったが桜花ゼミナールへ転塾。島津順とトラブルになるが、関係修復。黒木に「いずれ島津さんと机を並べるようになる」と耳打ちされた、ジャイアントキリング候補。
    夏期合宿よりΩ入り。
    内心では島津順(「ししょー」)や兄弟の陸斗のように全力で難関校を目指す「カッコいい」受験に憧れ開成を志望。黒木にだけは内心を打ち明けている。

    父:東央大附属出身。生物部。
    母:麻沙子(46)
    弟:陸斗 フェニックスS1クラス所属、S1名物「神7」の一角、9月フェニックスオープン偏差値66.6 志望校麻布

    〇柴田まるみ 偏差値50 50、+4.3→54.5 女子学院(女子学園)70
     不登校で「偏差値を物差しとしない」学校志望から、先輩から校風を聞きJG(女子学園)に心惹かれるようになる。ジャイアントキリング候補。
    夏期講習からΩ入り。直江樹里と仲良くなりつつある。
     天才肌の直江樹里に劣等感を覚えるも、心の底をさらけ出して見せた樹里の「伸びしろしかないじゃん」「そっくりそのまま返すよ」に感銘。気持ちを改めてJGを目指す。
    11月模試の合格率は20%。本人は落ち込むも、答案を見た講師たちは基礎をしっかり固めたことがうかがい知れるその答案から、もしかして「間に合う」かも知れないと思い始める。
    母美佐子から「調査書」の存在を理由にJG受験を反対されるも、「今自分にできること」として保健室から一歩を踏み出し教室に入ることに成功する。


     母:美佐子(39)
     樹里に対する劣等感やJGのハードルの高さに押しつぶされそうになっているまるみを見かねて、JG志望からの撤退とAクラスへの降格を希望して黒木と面談するも、ガス抜きされて引き下がる。
    しかし、模試の結果を見て改めて黒木に面談を申し込む。
     姉:さとみ(大学1年、北海道在住)

    ○藤原昴
    ○本多華鈴
    ○馬場亜蘭 渋谷大崎偏差値59
     帰国子女
    ○毛利光 渋谷偏差値62 志望校OK普通部(64)
    一族全てOK幼稚舎出身の中、本人は小学校受験失敗、リベンジのためOK附属3校を併願
     母:秀美(38) 家庭教師を口コミで紹介してもらうための人脈造りのため、PTA本部役員を3期もやった。



    ○黒田翼
    〇村上一真

    座席表
    村上一真 前田花恋  島津順
    黒田翼  藤原昴   本田華鈴
    毛利光  柴田まるみ 直江樹里
         上杉海斗  馬場亜蘭

    11月模試
    前田花恋  桜蔭   50%
    島津順   開成   40%
    藤原昴   武蔵   50%
    村上一真  麻布   20%
    直江樹里  女子学園 40%
    柴田まるみ 女子学園 20%




    不明(A/Rクラス)
    〇(苗字不明)歩夢 S川女子(品川女子学園・57)

    お茶の水校
    ○織田未来 渋谷偏差値74 年間平均偏差値72、算数オリンピック出場

    【講師】
    〇白柳徳道(60)
     桜花ゼミナール社長。おそらく黒木とは個人的な知り合いで、彼のやっていること、やろうとしていることを承知している。
    〇黒木蔵人
     桜花ゼミナール吉祥寺校校長。元フェニックストップ講師。サッカー経験者で中途挫折したか?露悪的に振舞うものの、いろいろありそう。
    〇佐倉麻衣(算数)
     GMARCH卒。桜花ゼミナール新人講師。空手有段者。空手を指導した子供を「勝たせてあげられなかった」経験あり。
    山梨に祖母。小学校の先生だった祖母に、学校の先生になったと話している
    いとこ修治
    いとこの子拳太、翔太 まだバンボ


    〇桂先生
     1巻からレギュラー。佐倉の相談相手。よく中学受験事情を佐倉に(そして読者に)解説してくれる。将来の夢「社長」。
    〇橘勇作先生(算数・理科)(32)
     1巻からレギュラー。「ただ野球やってた」。子供好き。黒木のやり方に反感を持つ。小6女子の表裏のある人間関係に無頓着で、大内礼央や山本佳苗から敬遠される。
    〇木村大志先生(社会)(27)
     1巻からレギュラー。だけど出番らしい出番はなく、ほぼモブ扱い。こち亀読んで警察官になりたかった。
    〇朽木伸明先生(算数・理科)(42)
    〇平松(旧姓森)あおい先生(国語)(32) 新婚。
    〇平松創(はじめ)先生(社会)33歳 新婚。
    〇梅原拓(たく)先生(国語)(39)
    〇桐谷尚也(なおや)先生(理科)(29)
    〇栗田頼子先生(算数)(46)

    〇碧川皐月(22) 新人講師。桜花ゼミナール社長の白柳と懇意である様子。「一応」東大卒。
    〇柿原肇(39)自由が丘校社会講師。
    〇木原直人(31)池袋校国語講師。
    〇小松崎賢人(29)立川校理科講師。
    〇木根育江(40)成城校算数講師。

    ○林原安寿(29)社長秘書

    ○牧野 桜花札幌校校長
    ○桧木 桜花系列虎勝セミナー校長

    ○木田 個別指導塾ノビール(桜花ゼミナール系列)教室長

    〇灰谷純 イケメンフェニックス講師

    〇アキラ フェニックス時代の黒木が「潰した」生徒

    【歓楽街の人々】
    〇ショーマ 黒木先生と一緒に何かをやっている人。
    〇せいら 歓楽街で働く女性。マイムのママ。ヒモ?である「京ちゃん」の手から離れて未来を模索する。
    〇京ちゃん せいらのかつての男。黒木を間男と罵り殴り掛かるが、佐倉に追い払われる。
    〇ガイア 小学生くらい?歓楽街で働く女性の子供。百ます計算のドリルを手にしている。
    〇 ティアラ ツインテールに女子高の制服を纏った歓楽街で働く女性。

  • 【あらすじ】
    本番まで残すところ約2か月……黒木が配布する「直前期必勝マニュアル」の中身とは?入学金の二重払い?移動のためにお昼ご飯が食べられない?「絶対合格カレンダー」が導く超実践的な本番スケジュールとは!併願するなら知っておきたい中高一貫公立校の魅力とは?残すところわずか数回の模試、あのコツコツがんばる生徒が、気がつけば大飛躍を!?まるみに立ちはだかる調査書の壁。親のすべきことはただ「待つ」こと…その真意は?中学受験を通じて描かれる子供の成長と親の自律を描く第11集!

    ・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

    感想は最終巻にまとめて記載予定です。

  • 11月、いよいよ受験が近づいてきたところです。午前午後受験することの大変さとか、合格をキープするために入学金を捨てることになるかも知れないこととか、なかなかリアルに迫ってますね。子どもたちの変化も如実に表れてきています。成長する子、停滞する子、様々。親も経済的な大変さだけでなく、見守ることの大切さを説いています。叱咤激励するだけじゃなく、ときには子どもを信じて見守る。これが難しいんですよね。いよいよ佳境に入ってきて、これからの展開がますます楽しみです。次巻は夏とのこと。だいぶ先ですね。

  • 底辺から58超えってすごいな。

  • 親が先に音を上げるとはこの事かぁと思った。
    親の方がこの先のことへの見通しが立つ分、果てしない気持ちになったり不安要素を見つけやすいのかな?
    逆に子供が比較的ケロッとしているのは目の前の事以外あんまり視界に入っていないからかも?

  • 記録用

  • JG目指す二人の調査書問題
    頑張って教室に登校することで親も受験を決意.お姉ちゃんがいい味出してる

    いじめっ子気質のクソは親もクソで確実に失敗する前フリ

  • もはや、子どもたちのキャラ付けについてはいちいち把握できなくなってしまっているんだけど、受験戦争という同じ境遇にありながらも、三者三様の家庭環境が描き分けられていることもあり、読者が取り残されている感もほとんど感じられない。そのあたりは実にお見事で、結果、ずっと面白さのクォリティが保たれているのが凄い。

  • 「二月の勝者11 高瀬志帆著」読了。面白かったが、なんとなく他人事でないように感じて、読むのなの時間かかった。

  • 今年息子は6年。マンガの中の6年生たちと、どちらが先に受験することになるだろうか。

    加藤くんという最初は落ちこぼれていた子がいるが、どんどん成績が上がっている。理由は明らかで、家族の雰囲気がよく、母親はよくほめていて、明るい。息子が頑張っている、それだけで満足している。これを見ると、母親はそうあるべきだなとしみじみ思う。私にとってお手本の受験生の母親像だ。

    いろんな家庭、いろんな子ども、いろんな親を描くことで、読者に自分を客観視するようにと言っている気がする。

全11件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

高瀬志帆:累計75万部の『おとりよせ王子 飯田好実』の他、現在はTVドラマ化が発表された『二月の勝者』(小学館)を連載中。

「2020年 『おとりよせ王子 飯田好実 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

高瀬志帆の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×