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Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ) / ISBN・EAN: 9784098632053
作品紹介・あらすじ
「極楽浄土」それは転花の新たなる可能性?
光の差さない絶望の世界で、
人々は人間を植物に変える「転花」という技術に希望を抱いていた。
転花の手術を受けたトーシローは、
完全な植物である「霊花」となるまでの残された2年間を
懸命に生きようとする。
そんなトーシローの前に、完全に「霊花」となっても
動き回るアイヴィーが現れる。
アイヴィーとの心の交流を経て、
生きることの意味を見出したトーシローだったが、
そのトーシローもまた、意図的に力を持たされた存在だった。
その秘密を探るため、ヨミコはある寺を訪れるが……
【編集担当からのおすすめ情報】
圧倒的な画力と秀逸な設定で表現されるのは、現代にも通底する「格差」と「貧困」の問題。舞台は100年後の未来ですが、今を生きる人にこそ読んでほしい物語です。絶望の世界であてもなく生きていくのか、植物となり残りの生に豊かさを見出すのか、人々に突きつけられる究極の選択に注目ください!
感想・レビュー・書評
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九大博士からの指令を受けたヨミコは、トーシローを転花させた研究者の正体を探るため、ある寺院を訪れる。そこでは転花を巡り謎の怪事件が起きていた。その一方で、雪間の独断専行によってアキラたちは窮地へ陥り──。
転花院の人事部職員でアキラの部下・雪間──その正体は貧困街の王女だった!? 転花院に潜んでいたセントラルを知る監視員たちをおびき寄せ、貧困街の部下たちを使って捻じ伏せる。どこまでも続く暗黒の中で、闇と闇が火花を散らす。立場が二転三転していく緊迫感。右手首が飛ぶカット割りの静けさと、昼倉の「遅くなった。」の不気味さの対比が素晴らしい。
拉致された雪間! 雪間を治療する病院へやってくる鏑木! 鏑木もアキラも盲点だった雪間という駒の重み。鏑木の尋問が始まれば、嘘はすべて見抜かれる。登場人物も読者でさえも一気にひりつく展開へと叩き落されていく。「この状態からでも入れる保険があるんですか?」と思わず言葉にしてしまう絶望的状況。アキラはいかにしてこのピンチを脱出するのか──。
そして、寺院へ潜入したヨミコが直面する怪事件。芦原レイは極楽浄土を目指すため、ご本尊を継ぎ木して転花を目指していた。だが、それがなぜか上手くいかないという。ヨミコたちが調査すると、彼に毒が盛られていたことで転花が失敗していたことに気づく。その理由には芦原自身の過去も関連しているらしい。
ここからミステリーパートへ。寺院中が疑心暗鬼になる中、人間の暗部を照らすのは仏教の教えなのか。どれだけ宗旨を説こうとも、人を殺める理由にはならない。ましてやそれが救いでなどありはしない。あの景色を見ることができた芦原が選んだ道が切ないね。犯人よりも遥かに高潔で、かつ罪悪感に塗れた人間の所業というのが皮肉。明けない夜は正しさすら覆い隠していく。あと、ラストを見るともしかして芦原もまた重要な人物なのでは!? この夜はどれほど深いんだろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
近未来ファンタジー。
今回は場面が2つに分けられて進んでいたが、ヨミコ方面の話はこの漫画とは別の独立した話のように思えた。隔離された環境というのもあるだろうが、仏教的な要素と人が樹になるという世界観の相性が良過ぎて、そちらに引きずられたような印象。
色々動きはあったが、巻を通せばつなぎの巻だった様子。次巻以降に話が動きそうなので気になる所。芦原と雪間の関係性などは明かされるのだろうか。 -
すごい、どんどん展開があるのにまとまりがあるし、宗教とかちょっと難しいテーマを描いてるのに分かりやすい。
10巻でたくさん出てきたヨミコ、アキラは聡明なので、見ていて安心できるし気持ちいい。 -
やっぱおもしれー!!
社会観や倫理感だけでなく宗教観にも突っ込んできつつも理解しやすいしおもしろさが失速しない!
帯に「人類にとって"救い"とは一体なんなのか?」って書いてある。謝りたかった人に謝る、仇を討つ、生き残る、花になる…本当になんなんだろう。
駅の中にある本屋ではフールナイト10巻があったであろう平積みスペースが空、2件目は店員さんに探してもらって見つかった。人気を感じてうれしい
安田佳澄の作品
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