ちいさこの庭 (フラワーCアルファ フラワーズ)

  • 小学館 (2018年2月9日発売)
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本 ・マンガ (192ページ) / ISBN・EAN: 9784098700356

作品紹介・あらすじ

“ちいさこ”と人が紡ぐ、大人のための童話

森に棲むといわれる“ちいさこ”たち。絵本好きな少女、恋愛小説家と編集者、引きこもりの男子中学生……生きる時代も性別も立場も違う人間たちが“ちいさこ”に出会い--?“ちいさこ”と人間の不思議な体験が詰まったファンタジックオムニバス。

【編集担当からのおすすめ情報】
同時発売の『宝石箱 小玉ユキよみきり集』とともに、代表作『坂道のアポロン』実写映画公開を盛り上げます。

感想・レビュー・書評

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  • 再読〜

    ちいさこ達と人間との物語。

    ちいさこは恋愛していると見えなくなるとは…せつないね。
    ちいさこが本当にいるんだけど見えなくなっていたり記憶を消されているかもと信じてしまいそうになる。
    いや、いてほしいな〜

    全ての作品が愛おしい。

    ぜひ〜

  • 「坂道のアポロン」「月影ベイベ」など、力作長編が続いた後の久々のファンタジー。手に取る前は、ちょっと地味目かなと思っていたが…お試し版を読んで、絵の美しさに惹かれて衝動買い!
    やっぱり小玉さんのファンタジーにハズレなしです。古今東西に存在する、小さい人の物語。フェアリー、コロボックル、親指姫、アリエッティ、一寸法師etc…それらからインスパイアされたとはいえ、小玉さんが生み出した「ちいさこ」という存在はオリジナリティがあって、魅力的。こういう、時代を超えて存在するキャラクターって大好きなんですよ!
    全五話のオムニバス短編、どの話も好きだけど、一番のお気に入りは、オムニバス構成の巧さを感じる4話目の「四百年の庭」。時は戦国時代だろうか。互いを思いやる年の離れた夫婦とちいさこの関係が微笑ましく、胸がキューっと締め付けられる切なさ、小玉さんらしい繊細な描写にやられます。(最終話に行く前に、一旦最初に戻って色々確かめてしまう仕掛けが見事。)そこからの最終話への展開が素晴らしかった~、ちいさこワールド、一冊じゃ勿体ないです。不定期でいいので時々発表して欲しい~。

  • ¨ちいさこ¨コロボックルのようなもの?!とよく分からないまま手に取ったマンガ。

    小玉ユキさんの作品は「青の花森の器」を先に読んでいました。私も器が好きで陶器市に行ったことがあります。小玉さんの作品なら他のも面白いだろうと!
    読んでみたら、面白い!こういうファンタジーのお話は大好きです。

    他の作品も絶対読みます!

  • 人間の居る世界に暮らす小人(ちいさこ)のオムニバス短編集。有名ドコロではアリエッティとかと同じ世界観?
    ちいさこは長命種のようで同じ場所に定住し人間を現代と過去で定点観察する視点のお話がすきでした。
    恋をするとちいさこが見えなくなるという設定が物語達のキーポイントになっているのですが、正直その設定は個人的にはあまり好みではないです。
    でもこの作家さんのファンタジーがすきなので久々に読めてうれしかったです。

  • 長いこと積読でしたが…。
    読んでみたらなんとステキなお話で、小玉ユキさんの世界はやっぱり良いなぁと思いました。
    私は小人さんを見たことはないですが、こんな世界があるかもしれない、と思わされました。

    見えないものは信じない、というのはさみしい。見えないものが心から消えていってしまうのはこわい。

  • 恋を知らないか死を迎えようとする者にしか見えない長寿の小人「ちいさこ」。
    ここに出てくる小人たちは、離れた人間関係を結びつけるような役割で出てくる。
    また話の並び順が秀逸。
    1話目・絵本の中にしかいないと思っていたちいさこと女の子の交流
    2話目・ちいさこが見える大人たちの話
    3話目・ちいさこと少年の話
    4話目・最初に出てきたちいさこの昔の話
    5話目・絵本の作者の話
    子供と小人という単純でわかりやすい話から始まるが、恋をすると見えなくなるという設定が生かされる話しになっていく。

    2話目の恋に落ちていく過程の話も良かったが、4話目の恋心を抱き始めたからこそ相手が見えなくなっていくのも切なくて良い。
    そして最終話。作者がちいさこの絵本を描くきっかけとなった出会いと、描いたからこその再会。
    恋未満が恋になっていく過程の甘酸っぱさと、別れと出会いの切なさが詰まった短編集。
    小人と人間の交流ものが好きな人だけでなく、爽やかな恋物語が好きな人にもおすすめしたい。

  • やさしい、大人向の童話って感じ。

    1巻完結なのはよく考えられてるなぁ。
    余韻引き摺って、自分の空想に続けられるのがすてきな本でした。

  • 月影べいべは途中で挫折したので久しぶりの小玉ユキ。ちいさこ=小人の登場するオムニバス。そもそも最初に小玉ユキを好きになったきっかけは『光の海』や『羽衣ミシン』のようなファンタジー作品だったから、これはとてもツボだった。

    恋をすると見えなくなるという設定もちゃんと生かされてて上手いなあ、という感じ。1話目「秘密の庭のテン」に登場した絵本や、テンの名前の由来などが終盤の「四百年の庭」「トコヨモリ」に繋がっているのもこういうシリーズものの構成として定石だけどやっぱりグッとくる。そしてトコヨモリの王子、かっこよかった。

    ※収録
    秘密の庭のテン/山の世話焼きイグナ/ルンダの青い石/四百年の庭/トコヨモリ

  • 感動した。大人になると見えなくなってしまう妖精の話って古今東西ありがちパターンだけど、とにかくどの話も良かった。ラストには落涙するほど。ひとに薦めたい。

  • 『ちいさいひと』のお話が大好きなので、とても読みたいと思っていました。人間は “恋をすると見られなくなる” という“ちいさこ”。『garden5 トコヨモリ』では泣いてしまいました。私も“ちいさこ”に会いたいなぁ。

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