- 本 ・マンガ (194ページ)
- / ISBN・EAN: 9784098705795
作品紹介・あらすじ
旧作のラストに直結する新エピソード開幕!
40年ぶりの新作発表で話題となった『ポーの一族 春の夢』の続刊。旧作のラストエピソード「エディス」で炎にのまれたアランとその後のエドガーそしてバンパネラ一族の運命が紡がれる衝撃の新エピソードです。
【編集担当からのおすすめ情報】
あの「エディス」の後に、アランはエドガーはどうなったのか!? ファンが熱烈に知りたくもあり、知るのが怖いような気持ちすらしていた物語がついに語られていきます。また新たな登場人物も語られていくので旧作を未読でも引き込まれていくこと間違いありません。ぜひお読みください!
感想・レビュー・書評
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「月刊フラワーズ」2018〜2019
タイトル「ユニコーン」は
この巻の最後「カタコンペ」(地下の共同墓地)で明かされる
このシリーズからの新キャラのバリーも不死で時代を放浪している
「わたしに触れるな」
2016年ドイツミュンヘン
なんて最近のエドガーでしょう
これは「エディス」で行方不明となっていたエドガーとアランのその後
アランを取り戻すため悪魔とだって契約する
「ホフマンの舟歌」
1958年 ベネチア
舟歌を歌うバリー
「春の夢」で一族となった二人との再会
バリーの悲しい過去とポーの村の関係
咲き誇る薔薇の秘密
「カタコンペ」
1963年
アランを引き寄せたいバリー
惑わされるアラン
バンパネラ達は歳を取らない
歴史を時間の流れのまま暮らしてきている
ポーの一族は、一貫して時代を交錯して連載していて、読み手がタイムリープさせられる感じ
時代と時代の物語を自分で組み合せていく
40年もどこに隠していたのか、という世界観
そして、お派手になったエドガーとアランのお召し物も素敵詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「ポーの一族」への40年以上に渡る想いや予想は、文庫本「ポーの一族3」にあらかた書いてしまった。予想通り、この(1)には、予想以上のことは幾つしかなかった。もちろん、バリーという新キャラについてはまるきり予測できなかった。しかし、彼は「解」を導くための補助線みたいなものだ。
最大の予想外は、アランが生きているかもしれないということだ。悲しいけれど、これでシリーズが終わるだろう、という私の予想は変わらない。これからのことを、大胆に予想してもいいけど、それは自分の胸に秘めておく方が粋というものかもしれない。
「VOL1わたしに触れるな」は、過去作品のようにコマ枠を破って人や言葉や夢や時が溢れ出ていた初期の萩尾望都から比べると、まるできちんとし過ぎた舞台劇みたいで気に入らない読者が出てくるのは、ましてや顔つきもかなり昔と違うし、当たり前だと思う。けれども、このきちっとした構想を背景にしたセリフのひとつひとつは、やはり初期の萩尾望都の特徴でもあるのだ。1巻目を最後まで読んで、もう一度VOL1を読み返すと、あら不思議、8割方意味がわかるだろう。わからないところが、次巻の核心部分だとも予想できるだろう。次巻が楽しみだ。 -
早く続きが読みたいです。
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最初から最後までゾクゾクしっぱなしでした。「ユニコーン」1話目はまさかの2016年!あの「エディス」の続きが読めるなんて感無量。現代に甦ったエドガーの張りつめた美しさよ…。ポーが40年ぶりに復活して、絵柄が変わったという声もあるけれど、今回は昔の(1974~5年頃の)エドガーを彷彿とさせる表情が随所に見られたように思う。
そして今回は時代が飛び飛びに描かれているのもまた、旧作っぽいなと思った。新たな登場人物が増え、世界観も広がったため、なかなか頭がついていかなかったが…何度も繰り返し読むほどに、緻密な構成のすごさを感じるのである。設定の後出し感、辻褄の合わなさがないのだ。「春の夢」での新キャラも引き続き登場し、改めて「春の夢」も再読することで、このエピソードが伏線になっていたのかと驚く。壮大だわ…。
妖しく美しく哀しいポーの世界。萩尾ワールドに圧倒される喜び!まだまだ感じることができるのねとただただ嬉しい。カバーを外しても美しいイラスト、こういう仕掛けもありがたい。 -
本当の続編!アランを求めるエドガー!
ますます物語に深みと謎が!
読者の想像力をシャッフルしてくるのはさすがです!
今後のポーの一族の展開が楽しみ!
ぜひ〜 -
アランをうしなった後のエドガーと、アランを取り戻す方法を知っているというバリー。
そして、一族の根源の話が語られる。
根底にあるのは、アランの無垢(イノセント)なのだろう。
エドガーもバリーも、アランにそれを求め、そしてそれが自分の中にあることを望む。
いや、二人とも、大事なものを失い、その代わりとしてのアランなのか。
ともあれ、根源は太古にあり、壮大な物語になりそうなんだけど、そうなっていった時、エドガーは主人公であり続けることができるのか?
むしろ、それが心配。
昔の恋人(ヴァンパイア)と再会する話が地味に好き。
同じ時間を刻めないことは、どうしようもなく切ない。
やっぱり、読んでよかった。
うん。
ポーの新作が読めて、本当に、本当によかった。 -
なんとこれは!四十年前の本当の「続き」ではないですか!冒頭から数ページでもう胸がドキドキ、あまりにも高鳴って、大丈夫か私?と思うほど。この現代に、みんなスマホを持ってる現代に、エドガーがいる。そしてアランは…。
あのクロエが登場して、ポーの村について語り出そうという場面にさしかかり、どうにもたまらなくなっていったんページを閉じてしまった。どう説明していいかわからないのだが、長いことずっと(四十年以上だよ)、神秘のベールに包まれていたものの姿を目の当たりにすることになるのかもと思うと、知りたいような知りたくないような混乱した気持ちになってしまったのだ。
ま、もちろんすぐさま読んでしまったわけだけど、これはかなり意外な展開だった。まだうまく自分の中で消化できていない。読後すぐ、「ポーの一族」全巻を、また夢中になって読み返してしまった。もうこれは何度読もうが、尽きぬ魅力を放つ物語で、永遠の傑作だと思うが、おそらくその気持ちは、自分が若かった(と言うより幼かった)頃への愛惜込みのものなんだろう。
これだけの時を経て、物語の新たな扉を開こうという萩尾先生のエネルギーには、ただただ感嘆しかない。この後どう展開するのか、楽しみなような怖いような、複雑な気持ちだ。他のオールドファンの方はどう読んだのだろうか。 -
「春の夢」から2年、ようやく続巻が!あらすじ忘れてたので結局「春の夢」から読み直しましたが、今回のっけからいきなり舞台は2016年つまり現代。吸血鬼もスマホを持つ時代になっていてびっくり・・・というのはさておき。
そう、現代。「春の夢」は続編とはいえ時系列的には「小鳥の巣」よりも前の話だったので一種のスピンオフとして読んだけれど、今回、初めて「エディス」以降の物語、つまり本当の意味での続編がスタートしたわけです。
少しネタバレになるかもしれないけれど、正直個人的には「エディス」でアランは消滅してしまったのだと思っていたし、アランを失ったエドガーはもはや生き続けないだろうと漠然と思っていたので(もちろん「エディス」自体はいろんな解釈のできる結末ではあったのですが)現代を生きるエドガーが登場したことには複雑な気持ち。続編が読めることはもちろん嬉しい反面、「エディス」のあの終わり方だからこそ余韻を残して美しかったのに・・・という想いもあり、モヤモヤしています・・・。
そしてさまざまな吸血鬼ものや不死者もので描かれてきた、不老不死とはどのくらい不老不死か問題(うまい言い方できなくてすみません)たとえば押見修造『ハピネス』の吸血鬼は五体バラバラになっても解剖されてもまだ生きていたけれど、ポーの一族は銀の弾丸で一瞬で消滅しちゃう古き良き吸血鬼だと思っていたので、正直まだちょっと戸惑っている。
とはいえ、今回は大半が回想。新キャラ、バリー(ダイモン、ミューズとも呼ばれる)が登場し、「春の夢」のその後としてエドガー&アランとバリーの出会い、再会、さらにブラコンの彼とキングポーの確執、因縁が明かされて、アランを気に入っていた彼がこれからどうエドガーたちと係わっていくのかという展開になるが、今のところ個人的にはバリーにあまり魅力を感じられていない(イケメンじゃないからもある←・・・)
著者プロフィール
萩尾望都の作品





