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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784101001081
みんなの感想まとめ
死と生、愛と罪、贖罪をテーマにした物語が展開され、登場する女性たちの異彩が印象的です。作中に登場する志野焼や茶碗は、父の愛人との因縁を象徴し、触覚や嗅覚を刺激する描写が豊かで、読者を惹きつけます。特に...
感想・レビュー・書評
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物語の中では志野焼の水指と茶碗が重要な道具として登場します。どちらも父が愛人だった太田夫人に贈った物で、それが夫人と娘の文子によってそれぞれ菊治の元に形見として返される。
その器の質感に菊治が自死した夫人の体の記憶を呼び覚まされる場面がなんともエロチックなんです。こんな作品を高校の授業で扱ってくれたらもっと文学好きが増えるだろうにねえ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「千羽鶴」ほか4篇の連作短篇集。
亡き父の愛人と関係を持ち、その愛人の娘にもそこはかとなく惹かれてゆく。
なんとも背徳的な話だが、不潔な感じはしない。
そばには必ず焼き物がある。焼き物のそばに人がある、ともいえる。
志野焼、楽焼、唐津焼。
焼き物にはあまり詳しくないので、ヤフーで画像検索しながら読んだ。
綺麗な器の写真を見ていると、実物に触りたくなってくる。
この小説はじつに触感的だ。
菊治は太田夫人の触感を思い出す。
「触感がよみがえって来ると言っても、彫刻的な感じではなく、音楽的な感じであった。」
川端康成の文章も、彫刻的というよりは音楽的だなと思う。 -
忍びないという言葉を日常で使うことは余りない。
恋愛について、昭和という時代は忍びなさが大切であった。
今はそれが廃れつつある。
それが良いのか悪いのかは別にして、何故だか悲しいのは私だけだろうか。
古き固定観念は、全て捨てて良いというものではない。
変動させて残すべきなのだ。
下手な恋愛の歌詞がのさばる世相では、全く相手にはされないだろうが。
東海道線に乗りながら、読み終えて良かった。そうでなければ、浮かばれない。 -
(1998.01.29読了)(1979.11.18購入)
内容紹介
鎌倉円覚寺の茶会で、今は亡き情人の面影をとどめるその息子、菊治と出会った太田夫人は、お互いに誘惑したとも抵抗したとも覚えはなしに夜を共にする……。志野茶碗がよびおこす感触と幻想を地模様に、一種の背徳の世界を扱いつつ、人間の愛欲の世界と名器の世界、そして死の世界とが微妙に重なりあう美の絶対境を現出した名作である。
☆川端康成さんの本(既読)
「雪国」川端康成著、新潮文庫、1947.07.16
「伊豆の踊り子」川端康成著、新潮文庫、1950.08.20
「眠れる美女」川端康成著、新潮文庫、1967.11.25 -
2006. 11月ナカバ
ネタバレだけど意外に肉体関係が多いんですよ。でも全体的には純文学的なプラトニック感が漂ってるんですよ。その辺に理想と現実の拮抗する日常を見いだした、というのはウソです。ああ、結論を出さないのが僕好みでしたね。
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