螢・納屋を焼く・その他の短編 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 5148
レビュー : 416
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101001333

感想・レビュー・書評

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  • 中学生の頃「踊る小人」が好きで、宿題の読書感想文に書いた思い入れの深い作品だ。「踊る小人とは何を表現したものなのだろうか?」とか、今思えばなんだか小生意気な子どもだったなと思う。今でも時々読み返しては、違った印象を持つ話。

  • 「納屋を焼く」が一番斬新で衝撃的だったけど、この短篇集はすごい
    ヘタな長編の一億倍おもしろいしセンスがある

  • 久し振りに村上春樹を読む。
    時系列で作者の小説を読んでいるわけではないが、やはり彼の独特の文体に惹かれてしまう。最初こそ、妙に気取ったというか―そういう書き方が好きになれなかったのだけれど、でも、やはりこれがあるから村上春樹は村上春樹足りえるのだと思う。


    「螢」はラスト5ページだけを残して、一年前に読んでいたから、ようやく、ああこんな結末だったのかと納得。
    寮に住んでいた、ラジオ体操でいつも飛び跳ねる話だけしか記憶に無かったのだけれど。


    『死は生の対極としてではなく、その一部として存在している。』


    この作品は、すべてはこの1行に収斂されている、と言っても過言ではないだろう。
    最後の螢が飛び去っていくシーンもある意味では、<生>のはじまりでもありガラス瓶の中のような安寧は無く、そばには<死>があることを象徴しているように感じた。


    あと面白かったのは、「踊る小人」。
    時代や状況の設定もよくわからないけれど、現代を舞台にしていない村上小説は珍しい。踊りを踊ってみたら、そこには蛆が涌いていて、それは全て、踊る小人のせいで―。
    毒のある童話のようで、とても読んでいて面白かった。

  • 村上春樹は初期の短編が好きかも知れない。全部面白かった。くどくなったりわけわからなくなったりし始めないうちにいい雰囲気のまま終わるのがいい。

  • 他の人のレビューによると、この短編集に収録されている「螢」は『ノルウェーの森』の原型になるらしい。
    短編の中では「螢」が一番良かったかな。「納屋を焼く」は謎が残り、「三つのドイツ幻想」はよく意味がわからなかったけど。

  • 2011 6/6読了。羽田空港の有隣堂で購入。
    情報知識学会で村上春樹の小説の計量分析についての発表を聞いていて唐突に村上春樹が読みたくなったのだけど、なんかいきなり長編に手を出すのはためらわれてこの短編集を購入。
    それでも、中高の教科書以外で読むのは初めてである。
    そして読後感はやっぱり教科書で読んだのと同じでよくわからなかった。
    よくわからないところ込みで嫌いじゃないので次は長編を読む。

  • 村上春樹の短編集では有名作品ではないでしょうか。

    本作の中では、個人的にはノルウェイの森に引き継がれており、
    好きなシーンがギュッと詰め込まれている『螢』が大好きです。
    ラストの幻想的なシーンは数ある作品の中でもお気に入りの1つです。

    時間がある時に読み返したくなる1冊です。

  • 村上春樹の短編集

    蛍:
     ノルウェイの森の元となった短編。僕はこちらの方がまとまっていて好き。ノルウェイの森は少し技巧的な感じがしたため。

    納屋を焼く:
     僕自身は「納屋を焼く」人のほうと思った。ちょうど自分の考えていた葛藤に近いテーマを意識していることをその表現の裏側に感じた。村上春樹という作家の奥深さに少し触れられ、そして謙虚であろうとする彼の姿勢を感じた。

    以上まだ読んでいる途中です。

  • 螢が良かった。
    村上春樹に出てくる女性には、不思議だけど芯がしっかりしてるイメージがあって、それがとても魅力に感じる。

    螢を読んでて、解るんだけど解らない、単純だけど複雑な彼女の思いが伝わってきた。

    こーゆう曖昧で自分でも何かよく解らない気持ちの中にいることってあるし、そうゆうのを描くのやっぱり巧いなって思った。

  • 確かに赤と緑のハードカバーは買って読んだはずなのに、ストーリーは覚えていないあの作品の雰囲気は思い出せた『蛍』、よかった。夏のはずなのに冬を引き摺ったまま終わるラストの方すごい。
    『納屋を焼く』もよかった。不穏さもドライさもちょうどいい塩梅。
    村上流ギャツビィなのかな、あの人。
    主人公が1㌔4分ちょっとで走るって早いやないかい!と物語と関係ないとこでイラついたけど。
    『めくらやなぎと眠る女』、一番好き。平日昼間、まだ学生のいとこの通院の付き添う主人公。特に事件は起こらないし、出来事ともいえないし、スケジュール的にこなす、で終わりそうな数時間を集めてそれを舞台にするなんて。でもぎゅうぎゅうに内容は詰まってる。
    いとこの耳を見る箇所、向田邦子『耳』思い出してひやひやした。
    村上春樹の魅力がちょっと分かったかも~(やせ我慢)な一冊でした。

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著者プロフィール

村上春樹(むらかみ はるき)
1949年、京都府京都市伏見区生まれ、兵庫県西宮市芦屋市育ち。早稲田大学第一文学部映画演劇科卒。大学在学中にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を国分寺・千駄ヶ谷に開店していた(1981年、店を人に譲渡)。1979年にデビュー作の「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞。谷崎潤一郎賞、読売文学賞、朝日賞など数々の受賞歴がある。2006年にフランツ・カフカ賞、2009年にイスラエルのエルサレム賞受賞。ノーベル文学賞に最も近い作家の一人と言われており、毎年発表時期に日本国内でニュースになる。事実、村上春樹作品は全世界で翻訳されており、アメリカ・アジアでの評価がとりわけ高い。フィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァーなどの作品の翻訳も手がけ、翻訳家としての仕事も高い評価を受ける。翻訳と創作活動を交互に行うことで、作風を変化させ、作家としての成長を続けている。新作が発表されるたび大きな話題となるが、近年は特別番組「村上RADIO」にてラジオDJも務め(不定期放映)、数々の名言も注目を集める。代表作に『風の歌を聴け』『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』。2019年7月31日に『神の子どもたちはみな踊る』が舞台化。アメリカのサックス奏者スタン・ゲッツの伝記翻訳を2019年8月刊行。2019年9月10日発売の『文藝春秋』10月号で「至るところにある妄想 バイロイト日記」を寄稿。

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