世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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レビュー : 1079
  • Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101001340

感想・レビュー・書評

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  • 読みましたー :)

  • 初の村上春樹作品
    とても面白かった

    最初一見して接点のなさそうな二つの物語が
    交互に展開されていく形で書かれているのだけど
    徐々に、おやこれは…? と繋がりを感じられるようになっていくのが
    世界の秘密を少しずつ剥がしていくようでいい



    情報が大きな力を持つ世界で
    しのぎを削る「計算士」と「記号士」
    計算士である主人公が、ある博士から計算の依頼を受けて
    彼の研究室に向かうことで
    世界は大きな変革を迎える可能性をもつ

    ゆるやかにくすんだ生が流れる世界の終りの街に
    高らかな角笛の音が決まり事として響く
    首をもたげた金色の獣が
    街の外へと行進するために



    わっ、と世界観に引き込まれる
    ありありと脳内に情景やなにやらが浮かんできて
    少し古びた感じの映画でも観ているような気分だった

    けっこう終盤まで上巻で達したような気もするんだけど
    下巻はいったいどうなるんだろう…

  • 読み終わった時の充実感は流石 複雑な設定なのだけど想像できてしまう不思議 そして完全にこれは哲学書

  • なかなか世界に入り込めず挫折してしまい、読み終えるのに何年もかかってしまいました。
    村上作品の登場人物の、感情が安定しているところ、判断が冷静なところ、賢いところ、いい加減でないところ、は相変わらず好きです。
    いつかぐいっと世界に引き込まれることを期待して、後編に進みます。

  • 計算士として仕事をする私が、ある仕事の依頼を受けたことから大きな陰謀に巻き込まれていく『ハードボイルド・ワンダーランド』
    以前の記憶と影を失った僕が一角獣の図骨から古い夢を読む仕事をすることとなる『世界の終り』二つの世界の話が並行していく小説。

    上巻ということもあってか、二つの世界の交わりは部分的に重なるところがあるものの、まだまだ全容は明かされていないという感じがします。

    ファンタジー感の強い作品なのですが、主人公たちの独特の考え方や文章の雰囲気というのは世界観の割に文学的な色が強くて、こうした多様な面の混ざりあい具合がファンの多さにつながっているのかな、と村上春樹初心者ながら思いました。

    文学って難しそう、という人もファンタジー要素の強い作品なので文学の入り口としてよさそうだし、その逆でファンタジーよりも文学派という人もファンタジーへの入り口になる作品なのではないかなあ、と思いました。

    第21回谷崎潤一郎賞

  • 全くどんな話なのか予備知識無しで読み始めたため、上巻の最後に二つの世界が繋がった時の衝撃たるやすごかった。
    読書を始めたばかりの時期だったので、どんな展開があり得るのかすら分かっていなかったのが大きいとも思います。
    1Q84は、その点では目次を読んだ段階で、いずれ繋がるんだなと思ってしまった。

    太っているけど素敵な女性とか、図書館にいる女の子とか、居るだけで人を惹きつけるような不思議な魅力を持った女性が出てきて憧れました。

    ノルウェイの森の次に好きな村上春樹作品で、オススメを聞かれたら紹介してるんですけど、なかなかハマる人に出会わない…
    最後まで読んでくれないとか、読まずに返される事すらあったのですが、そんなに読みにくいですかね…?

  • 斬新なストーリーに興味惹かれて読んだけど...いつか読み直そうかね

  • 二つの世界が同時進行で描かれていく。
    今後この先、どのように交わっていくのか興味津々。

    読み進めるうちに、かなりの不安・緊張を強いられる。
    波乱含みのまま、下巻へ。

    「でも愛というものがなければ、世界は存在しないのと同じよ...(中略)...愛がなければ、そんな世界は窓の外をとおりすぎていく風と同じよ...(中略)...どれだけ沢山のゆきずりの女の子と寝ても、そんなのは本当のことじゃないわ。誰もしっかりとあなたの体を抱きしめてくれないわ」

    ああ、頭が痛い。

  • 認識の持つ不確かな 不安定さ というのが でてくる。
    エレベーターのイメージがかなり拡大されて、
    太った美しい女 というのが その中に入り込んでくる。
    それも 声がない ・・・ 後でわかるが 声抜きされている。
    音を いじろうとしている・・・ところが 今回の特徴かな。

    計算士 と 記号士 という職業と 老人研究者。
    図書館で 夢を読む人。
    ふーむ。まるっきり虚構のなかに 人々を配置した。

    計算士の 私の経験する 奇妙な世界
    記号士 がまだ現れていない。
    やみくろ は 少し登場した。
    それぞれが どんな風なものなのか?
    イメージは膨らんでいく・・・それは物語の要素である。

    夢を読むヒトの 僕は 影を捨てて、目がつぶされる。
    その街にいる限りは そうしないと その街にはいられない。
    そして 僕は その街から でられない・・・・

    私と僕の世界が パラレルに進んでいく。

    「一角獣」の頭骨で 
    世界の終わり と ハードボイルドワンダーランドが結び付けられている。
    その一角獣の 歴史みたいなものは 語られるが・・
    何故結びついているのかは 解き明かされない。

    夢読みの僕は・・・・壁の中に閉じ込められて・・・
    その壁の脅威を認識しはじめる・・・・
    ムラカミハルキの 『壁』 という概念は この時からあった。
    井戸につながる・・・壁。
    壁抜けをどうするのか? ということが これからでてくるのだろうか?

    冬がもうじきやってくるときに 壁沿いの森の中の一瞬広がった 
    広場で眠ることで・・
    激しい風邪のような病気にかかり、脱力感をともなう。
    影を切り取られ・・・時間とともに 影は弱っていく。
    そして 僕 の 心が 不安定なままであり、
    壁の中の人たちは 影を失い 心を失っている。

  • んー。村上さんの好きな女性像はこんなんなんかなって思った。

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著者プロフィール

村上春樹(むらかみ はるき)
1949年、京都府京都市伏見区生まれ、兵庫県西宮市芦屋市育ち。早稲田大学第一文学部映画演劇科卒。大学在学中にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を国分寺・千駄ヶ谷に開店していた(1981年、店を人に譲渡)。1979年にデビュー作の「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞。谷崎潤一郎賞、読売文学賞、朝日賞など数々の受賞歴がある。2006年にフランツ・カフカ賞、2009年にイスラエルのエルサレム賞受賞。ノーベル文学賞に最も近い作家の一人と言われており、毎年発表時期に日本国内でニュースになる。事実、村上春樹作品は全世界で翻訳されており、アメリカ・アジアでの評価がとりわけ高い。フィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァーなどの作品の翻訳も手がけ、翻訳家としての仕事も高い評価を受ける。翻訳と創作活動を交互に行うことで、作風を変化させ、作家としての成長を続けている。新作が発表されるたび大きな話題となるが、近年は特別番組「村上RADIO」にてラジオDJも務め(不定期放映)、数々の名言も注目を集める。代表作に『風の歌を聴け』『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』。2019年7月31日に『神の子どもたちはみな踊る』が舞台化。アメリカのサックス奏者スタン・ゲッツの伝記翻訳を2019年8月刊行。2019年9月10日発売の『文藝春秋』10月号で「至るところにある妄想 バイロイト日記」を寄稿。

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