- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101001371
作品紹介・あらすじ
ある時は牛に蹴飛ばされそうになりながら「牧場」を歩き、またある時は新郎新婦になりきって「結婚式場」を取材する。その他、「人体標本工場」「消しゴム工場」「コム・デ・ギャルソン工場」「コンパクト・ディスク工場」に「アデランス工場」と、好奇心で選んだ7つのを、自称ノン・フィクション作家、春樹&水丸コンビが訪ねます。イラストとエッセイでつづる、楽しい訪問記。
感想・レビュー・書評
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数十年昔の工場見学なのですが、村上さんの視点が楽しくて気になりません。小岩井農場行きたい。人体模型工場行きたい。アデランス本社行きたい。剛毛多毛だけどカツラ作っちゃうかもしれない。
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CDの存在が新鮮だったころの、様々な工場見学記。ちょっとシリアスになる題材が真ん中あたりに配置されていて良かった。全体的に軽~い感じのノリの工場見学エッセイ。
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村上春樹と安西水丸の工場訪問。
時代を感じる描写が多くあったが、それぞれの工場に思いを馳せながら楽しく読めました。 -
工場見学に行きたくなるね。小学生の時は「社会見学」と呼ばれていて何回か行ったなあ。どれも楽しかった思い出がある。
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結婚式場と小岩井農場が頭に入ってきた。
結婚式2時間半で300万か〜高いなー
こういうものにコスパとか考えちゃいけないんだろうな
まだ結婚は先だから分からないな
小岩井農場。
経済動物という言葉を初めて目にした。
残酷だけど、現実。
見たくない部分を見ないことは贅沢だ。
自分も釣りをしているのだから、魚を殺して食べる
だけど、大きい動物には情がわくのは何故だろう -
「工場見学に行っちゃおう」のような軽い気持ちが行動を起こして作品化に至ったような本。
けれども選ばれた物体らに対して必然性を感じずにはいられない。語りたいことベースで考えてしっかり選ばれたものたちなのでは?と。
その証拠に今日から間違いなくコンビーフやコムデギャルソンの見方は変わるし、結婚式に呼ばれて引き出物をもらった際は「真ん中の値段かな」と思ってしまうだろう。 -
20210131-5
村上さんと話したくなると読んでいる雰囲気の本。 -
作品が発表されるたびに大きな話題となる作家、村上春樹。
自分も、発表を楽しみにしている読者の一人です。
その村上春樹が、工場見学を題材にしたエッセイを発表していたと知り、「なぜ村上春樹が工場に?」と気になり、読んでみることにしました。
取り上げられているのは6つの工場。
「日本の工場像を見出す」という壮大な目的があったわけではなく、著者の興味があるかないかで、見学先を選んだとのこと。
最初に取り上げられているのは「人体模型の工場」。
ここでしか見られない、製品や製造過程のビジュアルの奇抜さに、著者が興奮している様子が伝わってきます。
この他にも、乳牛農場の「ドライさ」、カツラ工場の「キメの細かさ」など、著者の驚きが伝わってくる内容でした。
取材したのは1986年とのこと。
バブルと呼ばれ日本の企業が元気だった時代。
その年代の熱気のようなものも、感じました。
そして当時は30代だった、村上春樹。
「大御所」となった今とは異なる、軽さを感じる文章が新鮮でした。
小説については発表作品を読み込んできたつもりでしたが、エッセイ作品はまだまだ未読作品が多いので、興味のあるものから順に、読んでいきたいと思います。
村上春樹のエッセイ;
『職業としての小説家』
https://booklog.jp/users/makabe38/archives/1/4101001693
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