雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.52
  • (102)
  • (165)
  • (375)
  • (19)
  • (3)
本棚登録 : 1643
レビュー : 134
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101001395

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 著者が雨天炎天の下、ギリシャ・トルコ辺境を冒険します。旅行記ではなく冒険記といったほうがいいでしょう。
    崖を歩いたり、カビの生えたパンを食べたり、軍人に包囲されたり、かなりハード。
    それぞれの国の観光ではわからない本質のようなものが見えてくるような気します。宗教や文化の違いの大きさを改めて感じさせられました。
    しかし同時に、違いと言っても、日本の宗教も文化もよく知らず、おおざっぱな生活の違いくらいしかわかっていないことにも気付かされ、追体験のありがたさを感じています。

    細かく描かれているので、よくこんなに色々なことを覚えているな、と思っていたら日記を付けているとのこと。それも結構ハードな環境のなかで。著者のタフさには終始感心させられます。
    一生に一度くらい同じような体験をしてみたら人生がかなり変わりそうですし、同じようにタフになれそうです。

  • 普通のツアーでは行くことがない、ギリシャの女人禁制のアトス島、トルコを自動車で一周。面白くないわけがない。
    小説とは違った村上春樹の文章で、読む旅行記で、面白い。
    ヨーロッパへの難民問題を匂わせるトルコの風景描写があるのは、印象深い。

  • ギリシャのアトス半島のギリシャ正教の修道院を巡るギリシャ編と、パジェロでトルコを時計回りに廻るトルコ編からなる紀行文。
    村上春樹の表現力は流石としか言いようがなく、あたかも自分も辺境を旅したかのように引き付けられてとても面白かった。
    自分が絶対行かないと思われる辺境への旅を疑似体験させてくれた本書に感謝したい。

  • 全く未知のエリアであることと、30年も前の旅なので今とは勝手が違うことが相まって、エキゾチックな紀行文として楽しめた。かなり文句ばっかり言ってるなーっていう印象だったけど(笑)、破天荒な旅路も冷静に捉えて対処していたので、フラットな感情なんだろうなと感じた。アトス行きたくなった

  • ちゃんと副題に、「ギリシャ・トルコ“辺境”紀行」とあった。アテネとかイスタンブールのグルメやショッピングとかは皆無。ギリシャ篇はアトス半島訪問。女人禁制だから自分でいけないので、貴重な読み物。トルコ篇は国境地帯というか外周を三菱パジェロでグルッと一周。面白かったけど、国際事情とか、ちょっと古いなあと思ったら、平成2年出版。実用性はあまりなさそう(笑)

  • 男旅。そこから得るものは多い。

  • ギリシャの修道院への旅は楽しいものだった。
    私は読むだけでルクミ・アディクト になってしまった。

    ところが、トルコ編と来たら、もう、すっかり参ってしまった。村上さんのタフさに感激しながらも。

    でも面白いんだもの、文章も文体も大好きだから。またゆっくり追加の感想書きます。とりあえず、今夜の読書会に間に合った。やれやれ

  • 「ギリシャ・トルコ辺境紀行」
    ギリシャ編
    異国の異教徒が神様の国を旅するとこうなる。食事は大切。お酒もそこそこ大切だがまず食事。良い人にめぐり会えれば良い食事にありつけるということなのだろう。食事を提供してくれる場所も勿論大切だけど、そこに行くまではやはり人。

    トルコ編
    甘党でなくても、むしろ苦手でも、甘いチャイが美味しくてたまらなくなる気候なのだろう。そしてなかなか魚にありつけない、羊中心の文化。羊肉も食べればそのうち美味しくなるかもしれないのに、パンと野菜とチーズとチャイで生きる。人は親切で、こどもたちは好奇心旺盛。

  • 友人がトルコに旅行に行きたいというので読んでみた。
    20年以上前のトルコの情報だけれどとても生き生きしていて、今はどうなっているんだろうなんて気持ちで旅行に行くのもいいかもしれないと思った。
    村上春樹のエッセイは本当に楽しく読めるし、旅を楽しくする。
    今度旅に出たら、自分も粋な文章を書いてみようかななんて気持ちにさせる。やれやれ。

  • 物味遊山の旅行と思いきや、相当ややこしい場所に行っていて驚いた。状況をよく把握しないまま、ゲリラが跋扈するクルド人居住域に突っ込んでいったり、よくお咎めが無かったものだ。著者のサバイバル能力の賜物というより、単に運が良かっただけのように見える。あとトルコのぼったくりの常套手段、トルコ絨毯を高い金で買わされていたのには笑った。

全134件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

村上春樹(むらかみ はるき)
1949年、京都府京都市伏見区生まれ、兵庫県西宮市・芦屋市育ち。早稲田大学第一文学部映画演劇科卒。大学在学中にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を国分寺・千駄ヶ谷に開店していた(1981年、店を人に譲渡)。1979年にデビュー作の「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞。谷崎潤一郎賞、読売文学賞、朝日賞など数々の受賞歴があるが、芥川賞は候補に留まっただけで受賞しておらず、賞に対する批判材料となっている。2006年にフランツ・カフカ賞、2009年にイスラエルのエルサレム賞受賞。ノーベル文学賞に最も近い作家の一人と言われており、毎年の発表時期は日本国内でニュースになっている。事実、村上春樹作品は全世界で翻訳されており、アメリカ・アジアでの評価がとりわけ高い。フィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァーなどの作品の翻訳も手がけており、翻訳家としての仕事も高い評価を受ける。翻訳と創作活動を交互に行うことで、作風を変化させ、作家としての成長を続けている。代表作に『風の歌を聴け』『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』。2019年5月9日、対談集『本当の翻訳の話をしよう』を刊行。

雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行 (新潮文庫)のその他の作品

村上春樹の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印

雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行 (新潮文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする