雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.52
  • (104)
  • (167)
  • (378)
  • (19)
  • (3)
本棚登録 : 1667
レビュー : 138
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101001395

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • ギリシャとトルコ、(刊行当時は治安も安定し)風光明媚で異境感もある人気観光地であるが、そこは村上春樹、ギリシャはアトス島というギリシャ正教の聖地、トルコは黒海側のクルド人地区寄りというなかなか渋いセレクト。国際化から取り残されたような、文明的にも文化的にも特殊性が残る土地柄で相当ヘビーな場所であることが伺えるが、村上氏の文章を通して見る2つの国にはなんとも愛くるしい魅力に溢れた地域に思えるから不思議だ。死ぬほど甘ったるいルクミを食べてみたくなった。

  • 2019年8月31日読了。

    【ギリシャ・アトス】

    ●ギリシャ・コーヒー、ウゾーの水割り、ルクミ(甘いゼ
    リー菓子)…“アトス3点セット”

    ●ビザンティン・タイム(P46)
    →1日は日没に始まる。

    ●ギリシャでのジャッキー・チェンの知名度の高さ。

    ●ウゾー
    →ギリシャの焼酎のようなもの。
    アルコール度数が高く、匂いはツンと強烈で
    水を注ぐと白濁する。


    【トルコ】

    ●パンとチャイ。パンは世界的に見ても美味しい。

    ●クルド人の存在(P154)

    ●マルボロ1カートン持っていくと旅が楽!?
    とにかく要求されるし、渡すと話がスムーズに。

  • ギリシャとトルコの村上春樹による紀行文。

    かなりハードな冒険で、著者としても当時は若かったからできたのだろうなと思いました。かなり昔に書かれた本なので、今とは事情も変わり色々なことが改善されているのかもしれませんが、当時は色々なことが遅れていて大変な時代だったんだなと思います。
    今はこれらの町がどのように変わったのかとても気になります。気楽に行ける場所になっているのであれば、是非著者に再訪してもらって、紀行文を書いて欲しいです。

  • 愛は消えても親切は残る

    我々のためではない場所ーーそれが異郷である。

  • 著者が雨天炎天の下、ギリシャ・トルコ辺境を冒険します。旅行記ではなく冒険記といったほうがいいでしょう。
    崖を歩いたり、カビの生えたパンを食べたり、軍人に包囲されたり、かなりハード。
    それぞれの国の観光ではわからない本質のようなものが見えてくるような気します。宗教や文化の違いの大きさを改めて感じさせられました。
    しかし同時に、違いと言っても、日本の宗教も文化もよく知らず、おおざっぱな生活の違いくらいしかわかっていないことにも気付かされ、追体験のありがたさを感じています。

    細かく描かれているので、よくこんなに色々なことを覚えているな、と思っていたら日記を付けているとのこと。それも結構ハードな環境のなかで。著者のタフさには終始感心させられます。
    一生に一度くらい同じような体験をしてみたら人生がかなり変わりそうですし、同じようにタフになれそうです。

  • ギリシャのアトス半島のギリシャ正教の修道院を巡るギリシャ編と、パジェロでトルコを時計回りに廻るトルコ編からなる紀行文。
    村上春樹の表現力は流石としか言いようがなく、あたかも自分も辺境を旅したかのように引き付けられてとても面白かった。
    自分が絶対行かないと思われる辺境への旅を疑似体験させてくれた本書に感謝したい。

  • 全く未知のエリアであることと、30年も前の旅なので今とは勝手が違うことが相まって、エキゾチックな紀行文として楽しめた。かなり文句ばっかり言ってるなーっていう印象だったけど(笑)、破天荒な旅路も冷静に捉えて対処していたので、フラットな感情なんだろうなと感じた。アトス行きたくなった

  • ちゃんと副題に、「ギリシャ・トルコ“辺境”紀行」とあった。アテネとかイスタンブールのグルメやショッピングとかは皆無。ギリシャ篇はアトス半島訪問。女人禁制だから自分でいけないので、貴重な読み物。トルコ篇は国境地帯というか外周を三菱パジェロでグルッと一周。面白かったけど、国際事情とか、ちょっと古いなあと思ったら、平成2年出版。実用性はあまりなさそう(笑)

  • 男旅。そこから得るものは多い。

  • ギリシャの修道院への旅は楽しいものだった。
    私は読むだけでルクミ・アディクト になってしまった。

    ところが、トルコ編と来たら、もう、すっかり参ってしまった。村上さんのタフさに感激しながらも。

    でも面白いんだもの、文章も文体も大好きだから。またゆっくり追加の感想書きます。とりあえず、今夜の読書会に間に合った。やれやれ

全138件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

村上春樹(むらかみ はるき)
1949年、京都府京都市伏見区生まれ、兵庫県西宮市芦屋市育ち。早稲田大学第一文学部映画演劇科卒。大学在学中にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を国分寺・千駄ヶ谷に開店していた(1981年、店を人に譲渡)。1979年にデビュー作の「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞。谷崎潤一郎賞、読売文学賞、朝日賞など数々の受賞歴がある。2006年にフランツ・カフカ賞、2009年にイスラエルのエルサレム賞受賞。ノーベル文学賞に最も近い作家の一人と言われており、毎年発表時期に日本国内でニュースになる。事実、村上春樹作品は全世界で翻訳されており、アメリカ・アジアでの評価がとりわけ高い。フィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァーなどの作品の翻訳も手がけ、翻訳家としての仕事も高い評価を受ける。翻訳と創作活動を交互に行うことで、作風を変化させ、作家としての成長を続けている。新作が発表されるたび大きな話題となるが、近年は特別番組「村上RADIO」にてラジオDJも務め(不定期放映)、数々の名言も注目を集める。代表作に『風の歌を聴け』『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』。2019年7月31日に『神の子どもたちはみな踊る』が舞台化。アメリカのサックス奏者スタン・ゲッツの伝記翻訳を2019年8月刊行。2019年9月10日発売の『文藝春秋』10月号で「至るところにある妄想 バイロイト日記」を寄稿。

雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行 (新潮文庫)のその他の作品

村上春樹の作品

雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行 (新潮文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする