- Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101001425
感想・レビュー・書評
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猫が消えたことは、始まりに過ぎなかった。謎の女はその奇妙な暗い部屋から、僕に向かって電話をかけつづける。「私の名前を見つけてちょうだい」。加納クレタは耐えがたい痛みに満ちた人生から、無痛の薄明をくぐり抜け、新しい名前を持った自己へと向かう。名前、名前、名前。名づけられようのないものが名前を求め、名前のあるものが空白の中にこぼれ落ちていく。そして僕が不思議な井戸の底で見いだしたものは…。
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(~2004大学時代の本@202012棚卸)
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とってもとっても好きだけどわからん☺️
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クミコの突然の裏切りにより孤独と絶望に陥った主人公が自己を保つために行った行動に共感出来た。井戸の中で過ごす事によって生死の狭間を経験した主人公は自己の使命に気付けたのかもしれない。加納クレタとの束の間の共同生活が物語に面白みを与えてくれた。最終章はどんな展開になるのか楽しみである。
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相変わらずよくわからん。昔読んだ「24人のビリー・ミリガン」という本を思い出した。最終巻で回収されるのかなあ…?
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村上春樹という感じがすごい。
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良くも悪くも春樹調です。主人公は周りで起こる出来事をほぼ受け入れ、流されていくパターンから脱する兆しがあります。サブタイトルの予言する鳥はたまたま流れてくるクラシックのタイトルで物語の筋には関わりなさげ。
作者の嫌いなところは時折出てくる夢を克明にしかも主観的に描くところ。所詮夢なので物語にはせいぜい暗示レベルの関わりしかなく、自分の考える夢は客観的なので主観的なのは嘘くさいと感じる。客観的な夢も登場するのですが明確に書き分けているのか自分には分かりませんが読み飛ばしたい衝動に駆られます。
キャラクターをしっかり作り込んでいるので作者も行く末を決めずに勝手に行動させている印象。
奇をてらうエピソードも多いがどうでもよさそうな類もあり。例えばギター男が殴りかかってくる下りとか。
後、主人公も言っいるが無駄に関わってくる女性多し。一種の願望かな?
読んているときはそれなりに面白い。読み手のコンディションに評価が加味されやすそう。