辺境・近境 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 2089
レビュー : 159
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101001487

感想・レビュー・書評

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  • 面白い。村上春樹は何を書いても村上春樹であり、ありとあらゆる題材を不思議な村上ワールドにしてしまう力量を感じさせられた。

    探索旅行記のような題名だが、辺境はノモンハンであるが、近境は阪神の数駅区間だったりする。こうした空間的距離の違いに差を設けず心理的に同列に扱うスタンスはなかなか興味深い。個人的には「讃岐・超ディープうどん紀行」が面白かった。

  • マイうどんブームの流れで読んでしまいました。
    いや、もうディープなうどん行脚はなかなか面白かった。
    それ以上に、無人島の体験記が笑えました。
    ブラックウッドの「ドナウの柳原」→「柳」を
    思い出したところで共感。
    というか、村上氏が「柳」を読んでいるのは嬉しいな♪
    (そりゃもう怖いのよ)

  • すごく面白かった!
    行かれてる場所のバリエーションもさることながら、村上さんの語り口のおもしろいこと!
    村上さんの文書ってすごく飾り気があるようで言うてることは飾り気無いのよね。
    最後の神戸でちょっぴりしんみり。

  • ノモンハン旅行記が白眉。歴史観がストレートに綴られている。ノモンハンで無為に死んでいった者への眼差しが印象的だった。著者がかつて言っていたこと(「壁と卵」など)を振り返っても、システムの暴力性vs個の無力という世界観が著者の重要なテーゼなのだろう。

  • とても気楽に楽しく読めました。
    だけど「旅とは一体何なんだ?」ということを考させられたり、決して楽しいだけの本でないのがとてもよかったです。

    後書きの中で、「よく書かれた旅行記を読むのは現実の旅行に出るよりはるかに面白い、という場合も少なからずあります」と書いてありますが、まさにそういう感覚でした。

  • このおっさんは変なところに行くのが好きなんだな。そして変なとこに行って、普通につまらんとかだるいーとか言ってて、なんか好感がもてるというか。無人島に行ってみて、のんびりしようとしたけど、夜になったら虫が大量すぎて退散したとか。なんだこれ、こんな話で本を出して金を稼げるのか、世の中、とまぁ理不尽さを感じる時もあるけど、でも作家ですから、そこは文学的というか、なんというか中二病的というか、怪しげな言葉遣いがなんだかくすっときてしまう。アドレナリンが餓えた野犬のように血管を駆け巡る、なーんて、そんな表現を今どき読めるのはジャンプだけ!っていうやつだね。まぁそんなこんなでアホな感じで旅してるのが妙に笑えてツボだったのでした。

  • どこへ行っても 村上春樹さんは 男前な旅をしている。旅を表現する言葉も やっぱり男前

    「旅行の動機は 自分の目、手足で 直接感じたい欲求」
    「旅行の本質は、様々な物事を 自然なるものとして黙々と受容していくこと」
    「遠くに行けば行くほど、そこで 発見するのは僕自身の一部。それらは僕によって発見されるのを、そこで じっと待っていただけ」

    「人は歳をとれば、孤独になっていく。ある意味で、僕らの人生といあのは、孤独に慣れるための ひとつの連続した過程にすぎない」

  • 時間も費用もかかるのに、くたびれることもトラブルに遭うこともわかってるのに、帰ってくれば「やっぱり家がいちばん」と必ずひとりごちるのに、なぜわざわざ旅に出るんだろう…?を言葉にしてくれた旅行記。

  • 辺境を旅なんてしたくないけど読むぶんにはね。

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著者プロフィール

村上春樹(むらかみ はるき)
1949年、京都府京都市伏見区生まれ、兵庫県西宮市芦屋市育ち。早稲田大学第一文学部映画演劇科卒。大学在学中にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を国分寺・千駄ヶ谷に開店していた(1981年、店を人に譲渡)。1979年にデビュー作の「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞。谷崎潤一郎賞、読売文学賞、朝日賞など数々の受賞歴がある。2006年にフランツ・カフカ賞、2009年にイスラエルのエルサレム賞受賞。ノーベル文学賞に最も近い作家の一人と言われており、毎年発表時期に日本国内でニュースになる。事実、村上春樹作品は全世界で翻訳されており、アメリカ・アジアでの評価がとりわけ高い。フィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァーなどの作品の翻訳も手がけ、翻訳家としての仕事も高い評価を受ける。翻訳と創作活動を交互に行うことで、作風を変化させ、作家としての成長を続けている。新作が発表されるたび大きな話題となるが、近年は特別番組「村上RADIO」にてラジオDJも務め(不定期放映)、数々の名言も注目を集める。代表作に『風の歌を聴け』『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』。2019年7月31日に『神の子どもたちはみな踊る』が舞台化。アメリカのサックス奏者スタン・ゲッツの伝記翻訳を2019年8月刊行。2019年9月10日発売の『文藝春秋』10月号で「至るところにある妄想 バイロイト日記」を寄稿。

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