辺境・近境 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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レビュー : 157
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101001487

感想・レビュー・書評

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  • 神戸編を読む。都合で芦屋に住むことになった友人と芦屋•神戸を歩く。「jamjam」というジャズ喫茶に2日続けて行きコーヒーを飲み、「ピノッキオ」にて1,283,946枚目のピッツァを食べ、ビールを飲んだ2014年の夏。

  • 再読。
    阪神間旅行を控えているので。

  • 村上春樹に珍しい紀行文で新鮮。『ノモンハンの鉄の墓場』は小説を読んでるかのような圧倒的臨場感。『神戸まで歩く』の阪神大震災と高度成長期の列島改造計画で様変わりした故郷への複雑な感情は間違いなく1973年のピンボールの下地となったものだろう。

  • なるほど

  • 村上春樹の辺境紀行集。瀬戸内海に浮かぶ無人島や、讃岐、神戸など、ちょっと見には辺境に見えないようなところもあるが、いずれも村上にとっての「内なる辺境」である。村上春樹はいわゆる「行動する作家」ではないし、また「漂泊の作家」というわけでもない。しかし、彼の中にはそうした要素が実は強く内在しているのだろう。そして、彼はまた「思索する旅人」でもある。それが顕著に現れているのは「ノモンハンの鉄の墓場」であり、「メキシコ大旅行」のチアパスだろう。何しろ村上は阪急六甲駅前のマクドナルドにいてさえ思索するくらいだから。

  • 日本を離れているときに旅行記を読むということは、移動せずに旅行記を読むよりもなにかしら良い意味を持っているのではないか。村上春樹の観察眼は小説家というよりも人間として非常に優れているように思われるし、ユーモアのセンスは尋常ではなくて読むのに楽しい、なんだけれども、村上春樹の物の見方、旅行中の物の見方にはすごく勉強させられるものがある。細かく捉えるんだけれども分析的なわけではなくて、漠然としたイメージを把握しながらそれを人生の波のなかに吸収していくかんじ。勉強になります。

  • 讃岐うどんの話は☆5。
    非常に面白かった!

  • シリアスとコミカル両方の紀行文が一冊にまとめられている。文体もそれに合わせて硬軟を使い分けていて、今さらながらこの作家の筆力には驚嘆させられる。ある時は囁くように、またある時は叫ぶように、その語り口は変幻自在だ。

  • 【読了レビュー】メキシコ、ノモンハンから香川ディープうどん紀行まで、著者が訪れた辺境と近境についての旅行記。
    ユーモアを織り交ぜながら、過酷な現実までもを丁寧に伝えていく文章は、本当に面白かった。
    旅行とは本当に疲れるシロモノである、という再認識をすると同時に、無性に旅に出たくなる一冊でした。

  • この時代辺境はもうない、ってのがいいですね。

    サリン事件と阪神の地震は何かが繋がってると考えているところが素敵です。
    そういう直感は非常に凄いと思います。
    「アンダーグラウンド」の切り口も、オウムを生んだ日本社会の背景も(今となっては一般的になっている言説かもしれないが)、とても説得力があって腑に落ちました。
    原発事故にはなにが繋がっていると考えているのか。
    2年しかたってないので、取っ掛かりがまだつかめない現状だが、何を思ったか来週発売の新作に書いてほしい。
    作家の洞察力で、でっかいことを書いてほしい。
    本作で模索してる「ノモンハン戦争の背後にある日本的な非効率さ」ってのも事故と繋がるものの一つでしょうし、このテーマは書きたいと思ってると思うんだが。

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著者プロフィール

村上春樹(むらかみ はるき)
1949年、京都府京都市伏見区生まれ、兵庫県西宮市芦屋市育ち。早稲田大学第一文学部映画演劇科卒。大学在学中にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を国分寺・千駄ヶ谷に開店していた(1981年、店を人に譲渡)。1979年にデビュー作の「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞。谷崎潤一郎賞、読売文学賞、朝日賞など数々の受賞歴がある。2006年にフランツ・カフカ賞、2009年にイスラエルのエルサレム賞受賞。ノーベル文学賞に最も近い作家の一人と言われており、毎年発表時期に日本国内でニュースになる。事実、村上春樹作品は全世界で翻訳されており、アメリカ・アジアでの評価がとりわけ高い。フィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァーなどの作品の翻訳も手がけ、翻訳家としての仕事も高い評価を受ける。翻訳と創作活動を交互に行うことで、作風を変化させ、作家としての成長を続けている。新作が発表されるたび大きな話題となるが、近年は特別番組「村上RADIO」にてラジオDJも務め(不定期放映)、数々の名言も注目を集める。代表作に『風の歌を聴け』『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』。2019年7月31日に『神の子どもたちはみな踊る』が舞台化。アメリカのサックス奏者スタン・ゲッツの伝記翻訳を2019年8月刊行。2019年9月10日発売の『文藝春秋』10月号で「至るところにある妄想 バイロイト日記」を寄稿。

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