海辺のカフカ (上) (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 26175
レビュー : 2021
  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101001548

感想・レビュー・書評

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  • 現実と空想が入り混じった世界
    何も考えずに世界観に浸りながら読んだ。
    普段の生活で忘れている本能的なことや、都合よくごまかそうとしている生の感情を呼び覚ましてくれる文章だと思った。
    カフカの行く末がとても気になる。

  • 【感想】
    章によって、偶数と奇数で全く別の主人公の物語が進んでいくスタイル。
    はじめは全く関連性のない状態で、「パラレルみたいなものかな?」と思っていたが、段々と2つのストーリーが織り重なっていくのが読み取れた。

    また、タイトルからすると、三島由紀夫の「潮騒」のようなほんわかとした内容かと思っていただけに、16章と18章のナカタさん編が衝撃だったなぁ。
    ある反抗期少年の青春ものの作品かと思っていたのに、まさかサスペンスとは。

    全く先の読めないストーリーに、ついついページを繰ってしまう手が止まらないですね。
    下巻も非常に楽しみ!



    【あらすじ】
    「君はこれから世界でいちばんタフな15歳の少年になる」
    ―15歳の誕生日がやってきたとき、僕は家を出て遠くの知らない街に行き、小さな図書館の片隅で暮らすようになった。
    家を出るときに父の書斎から持ちだしたのは、現金だけじゃない。
    古いライター、折り畳み式のナイフ、ポケット・ライト、濃いスカイブルーのレヴォのサングラス。
    小さいころの姉と僕が二人並んでうつった写真…。


    【引用】
    15歳の誕生日がやってきたとき、僕は家を出て遠くの知らない街に行き、小さな図書館の片隅で暮らすようになった。


    p274
    「曲のタイトルはなんていうんですか?」
    「海辺のカフカ」と大島さんは行った。


    p313
    「僕はごらんのとおりの人間だから、これまでいろんなところでいろんな意味で差別を受けてきた。」
    「ぼくがそれよりも更にうんざりさせられるのは、想像力を欠いた人々だ。
    TSエリオットの言う『うつろな人間たち』だ。
    その想像力の欠如した部分を、うつろな部分を、無感覚な藁クズで埋めて塞いでいるくせに、自分ではそのことに気づかないで表を歩き回っている人間だ。
    そしてその無感覚さを、空疎な言葉を並べて、他人に無理に押しつけようとする人間だ。」

    「結局のところ、佐伯さんの幼なじみの恋人を殺してしまったのも、そういった連中なんだ。
    想像力を欠いた狭量さ、非寛容さ。
    ひとり歩きするテーゼ、空疎な用語、簒奪された理想、硬直したシステム。
    僕にとって本当に怖いのはそういうものだ。」

    「何が正しいか正しくないか。もちろんそれはとても重要な問題だ。
    しかしそのような個別的な判断の過ちは、多くの場合、あとになって訂正できなくはない。大体の場合、取り返しはつく。
    しかし想像力を欠いた狭量さや非寛容さは、宿主や形を変えてどこまでも続く。」

  • 村上春樹の中では一番取っ付きやすい長編小説だと思う。

  • 久しぶりに小説を読んだ。村上春樹の書く文章の雰囲気を思い出した。テストあるけれど、早く下巻も読みたい。2017.11.7

  • 【あらすじ】
    「君はこれから世界でいちばんタフな15歳の少年になる」――15歳の誕生日がやってきたとき、僕は家を出て遠くの知らない街に行き、小さな図書館の片隅で暮らすようになった。家を出るときに父の書斎から持ちだしたのは、現金だけじゃない。古いライター、折り畳み式のナイフ、ポケット・ライト、濃いスカイブルーのレヴォのサングラス。小さいころの姉と僕が二人並んでうつった写真……。

    【感想】

  • 村上春樹はそんなに得意ではないけれど、これは結構読み進めたくなった、
    オススメできる好きな本です

  • あいかわらずの独特な世界観。
    村上春樹の世界に引き込まれましたとても中野区や高知が舞台になってるとは思えない雰囲気。
    ものすごく哲学的で全てを理解しようとするととてもじゃないけどついていけないけど雰囲気を味わいながらその世界観に浸っているとあっというまに読み終わってしまいました。
    下巻ではどう繋がっていくんだろう?
    そしてナカタさんがとってもいい味出してます。

  • 平衡世界がある時点で交差し収斂して喪失する、村上作品はそうした特徴を持っているが、本作品は他作品と比べてより具象的な印象を受ける。かつ直接的な残虐性や暴力性も備えている。ここにある世界はパラレルワールドではなく時空という概念を取り払った平衡世界が描かれる。

    田村カフカという15歳の少年を通した平凡な世界と極めて特殊な体験と、ナカタという存在がどう関係してくるのか、下巻を読み進めたい。

  • 読み始めは展開についていけなくなるかもと思ってたけど、どんどん物語の世界を理解出来た。
    タフになるために自分を見ようとする少年。
    自分の人生を考えることを少年と老人のそれぞれのストーリーを並行させながら書いた作品。
    面白かった。

  • 書店のポップに「15歳のうちに是非読みたい本」とでていたので15歳のうちに読んだ初の村上春樹。

    「なんなのかよくわからないが、雰囲気がかっこいい・・・!」と感じ何度も読み返した思い出。
    同級生が本格的に村上春樹にはまりだすのは高校生のころだった気がする。そういえば現代文の教科書にもレキシントンの幽霊が載っていた。

    大人になった今でもなんなのかよくわからないけど定期的に読み返してる。

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著者プロフィール

村上春樹(むらかみ はるき)
1949年、京都府京都市伏見区生まれ、兵庫県西宮市芦屋市育ち。早稲田大学第一文学部映画演劇科卒。大学在学中にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を国分寺・千駄ヶ谷に開店していた(1981年、店を人に譲渡)。1979年にデビュー作の「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞。谷崎潤一郎賞、読売文学賞、朝日賞など数々の受賞歴がある。2006年にフランツ・カフカ賞、2009年にイスラエルのエルサレム賞受賞。ノーベル文学賞に最も近い作家の一人と言われており、毎年発表時期に日本国内でニュースになる。事実、村上春樹作品は全世界で翻訳されており、アメリカ・アジアでの評価がとりわけ高い。フィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァーなどの作品の翻訳も手がけ、翻訳家としての仕事も高い評価を受ける。翻訳と創作活動を交互に行うことで、作風を変化させ、作家としての成長を続けている。新作が発表されるたび大きな話題となるが、近年は特別番組「村上RADIO」にてラジオDJも務め(不定期放映)、数々の名言も注目を集める。代表作に『風の歌を聴け』『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』。2019年7月31日に『神の子どもたちはみな踊る』が舞台化。2019年8月7日発売の『文学界』でロングインタビュー「暗闇の中のランタンのように」掲載。アメリカのサックス奏者スタン・ゲッツの伝記翻訳を2019年8月末に刊行予定。

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