海辺のカフカ (上) (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.65
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本棚登録 : 26169
レビュー : 2021
  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101001548

作品紹介・あらすじ

「君はこれから世界でいちばんタフな15歳の少年になる」-15歳の誕生日がやってきたとき、僕は家を出て遠くの知らない街に行き、小さな図書館の片隅で暮らすようになった。家を出るときに父の書斎から持ちだしたのは、現金だけじゃない。古いライター、折り畳み式のナイフ、ポケット・ライト、濃いスカイブルーのレヴォのサングラス。小さいころの姉と僕が二人並んでうつった写真…。

感想・レビュー・書評

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  • ナカタさんの独特な喋り方に魅了されました。

  • 3つの物語が同時進行して最初はん?と思ったけれど、読み進めるにつれて3つの物語の関係性が見えてきて、早く読みたい!という感じになった!

    下も楽しみです!

    全体の感想は下の方の評価に書いておきます!

  • ナカタさんが最後死んでしまったのは残念だったけど、彼は星野君の中で生きれるかな。カフカ君にも、高松に家族みたいな人達が出来てこれからは孤独でない人生を送って欲しい。大島さんのメモの、責任は想像力の中にある、というのはホントに同感した!

  • そう繋がっていくのか〜と思った。
    少年が主人公の村上先生の作品ははじめて。

  • 村上春樹っぽい小説。空気感が面白い。

  • 15歳の家出少年田村カフカくん(偽名)、と猫と会話が出来るナカタさんの話が並行して続いていく。

    心では理解しているつもりだけれど、感想として文字に起こそうとすると難しい笑
    ナカタさんの友達の猫が殺されるのはちょっと嫌なシーン...

  • 主人公は15歳で家出少年の田村カフカと、文字が読めない代わりに猫と会話ができるナカタさん。2人の話が同時に進んでいく構成。
    上巻は主人公と関わる人たちや巻き込まれる事件についてが主だったので、起承転結の起承といえる。

    村上春樹の小説を初めて読んだが、情景や心理描写を並べる部分が多いため、読み手に想像力があれば容易だがなければ難しいという印象を抱いた。慣れるまでに時間がかかったとも言える。

  • 文章から感じる独特な雰囲気に何故かわからないけど引き込まれる。

  • 1ドル350円の時代、「ジョニ黒」といえば
    高級スコッチ・ウイスキーの代名詞だったらしい
    (植田まさしの初期4コマによく出てきた)
    それが今では1ドル120円前後
    物品税の廃止等もあり
    お手頃価格で、下手をすればコンビニにもジョニ黒が置いてある
    このように舶来品の価格破壊が進んだことは
    日本人によくない勘違いをもたらした
    つまり、躍進する日本はすでに欧米経済を手中に収めたも同然
    英国紳士ジョニー・ウォーカーも
    きれいなべべ着たお稚児さんみたいなもんやないか、と
    なぜか関西弁になったりして

    まあ勘違いはともかく、そういう空気の蔓延したことは
    文化の格式をいったん全てリセットするに至った
    どういうことかといえば
    ジョニ黒を飲んでるぐらいで一流の大人づらすることができなくなった
    お稚児さんとは呼ばないまでも
    ただのおっさんに、ジョニー・ウォーカーはおちぶれてしまったのである
    21世紀初頭
    そのジョニー・ウォーカーが、なぜか東京都中野区に出没していた

    中野区には、都知事から補助をもらって暮らすナカタさんが住んでいて
    猫さがしの名人でもある彼は、人に頼まれては迷子の猫をさがし
    密かな小遣い稼ぎとしていたのだが
    ジョニー・ウォーカーとの間に起こったトラブルが原因で
    そこを逃げ出すハメになった
    一方、勘の命じるまま西へと向かうナカタさんに先んじ
    やはり西国、讃岐高松に赴いた家出少年がいて
    これが本編主人公の田村カフカである
    カフカ少年は、父から受けた予言というか呪いというか
    「おまえは父を殺し母と姉を犯すのじゃ」という
    まんまオイディプス王のそれに怯えて
    家を飛びだしたのだった

  • ナカタさんとホシノさんの関係が好き。

  • フィクションでも気持ちが悪い。自然の中で読んでたからまだ気持ちが落ちすぎずに助かった。

  • 下巻の途中まで読んで挫折した、私にとってはある種いわくつき。
    しかし今回は大いに楽しんで読み終えることができました。しかも、もしかしたらベストオブ村上春樹は本作に更新されたかもしれません。

    物語は15歳の田村少年の家出、戦時中に起こったお椀山での集団失神事件、猫と話ができる初老の男ナカタさんの日常という一見関連性のない三つの話が交錯するかたちで始まります。

    ストーリー展開として、下巻の中盤から田村少年とナカタさんの話がいよいよクロスし始める、収束するポイントに向かって物語が加速し始める箇所に出会うときが村上作品において毎回ワクワクする瞬間。
    そして結末に至るまでの緩急は大島さんが運転するマツダロードスターよろしくスムーズで、終話の余韻も素敵でした。
    考えさせられるたくさんの対話とストーリー展開、出てくる人物が個性的で全員好きになれたというのがベストオブ村上春樹の更新につながったのかもしれません

    心に残ったのは、いろいろな対話。
    なかでも大島さんと田村少年の対話。特に、施設の調査員に対する反論から始まる16ページにわたる大島さんの主張がいちばん印象的でした。
    想像力の欠如と、それによる自分が掲げた主義主張を他人に無理強いする心の狭さ、不寛容さに関する意見はかなり考えさせらるものでした。

    一つだけ残念だったのは、三度目に出てくるジョニーウォーカーにそれまでのようなおぞましさや満ち満ちた狂気を全く感じなかったこと。どう表現すればいいのか、村上春樹も分からなかったんじゃないかと変な憶測をしてしまうほどです。

    本作を読み終えてやりたいと思ったことが二つあります。
    早いうちから村上作品に触れてもらいたい、また主人公と同い年のときに読んでもらいたいと思ったので、我が子の15歳の誕生日に贈ること。
    そして、話に出てくる山小屋のような「ちょっとキャビンに行ってくる」と言えるセカンドプレイスが欲しくなりました。

    次回読む際は田村少年のパートだけを通して読もうと思います。そうすれば世界でいちばんタフな15歳の定点観測になり、この物語の違った捉え方ができる気がします。

  • 初めて挑戦した村上春樹作品。抽象的な内容が難しかった。あまり考えすぎず世界観や雰囲気を味わいながら読めばもう少し楽しく読めたと思う。

    • hiro-9さん
      村上さんの作品は発表された順に読んでいくと楽しめると思いますよ。あと共著しているのとかはわかりやすかも。
      村上さんの作品は発表された順に読んでいくと楽しめると思いますよ。あと共著しているのとかはわかりやすかも。
      2019/04/28
  • 2019/04/21 2回目

  • 【満たすなら、優しい記憶で】世界でもっともタフになることを求められた「田村カフカ」は、15歳の誕生日に家を飛び出し西へ西へと向かう。彼の逃避行は、記憶を失くす一方で猫と話す能力を身につけた「ナカタさん」の運命と不思議な邂逅を果たすのであるが......。著者は、本作で世界幻想文学大賞を受賞した村上春樹。

    おそらく3度目の通読になるのですが、「ナカタさん」と「ホシノくん」の掛け合いパートが本当に心地良い。ユーモラスという言葉がピッタリくると思うのですが、テンポ感と言葉の温かみが愛おしい作品でした。過去に読んだ物語に改めて身を浸すと、新鮮な発見があるということを再確認させられました。


    「よう、ナカタさん」
    「なんでしょう、ホシノさん」
    「なんだか悪い夢を見ているような気がする」
    「はい。しかしもしそうだとしても、少なくとも私たちは同じ夢を見ていることになります」


    舞台も観に行こうかな☆5つ

    ※本レビューは上下巻を通してのものです。

  • 「僕が求めている強さというのは、勝ったり負けたりする強さじゃないんです。外からの力をはねつけるための壁が欲しいわけでもない。僕が欲しいのは外からやってくる力を受けて、それに耐えるための強さです。不公平さや不安や悲しみや誤解や無理解ーーそういうものごとに静かに耐えていくための強さです。」
    (海辺のカフカより)

    村上春樹さん関係のツイートを読んで原作を読みたくなって読みました。2年ほど前、宮沢りえさん藤木直人さん出演の舞台「海辺のカフカ」を何の前情報もなく観たのですが、とても嫌なシーンがあって敬遠していましたが、今回は予備知識があったから無事読めました。

    15才の主人公の少年が先のセリフ「僕がほしいのは、」を言うのですが、あまりに悲しいセリフで胸が痛くなります。そんなに我慢しなくていいよ、嫌だと言っていい、逃げていい、誰がに相談して助けを求めていいんだよ!助けてくれる人はきっといるから、諦めないで探して!と伝えたい。

    子どもは家族を選べない。自立できるようになるまで、家庭で生き延びなければならない。暴力に耐えるのではなく、NO、GO、TELL、いやだと言い、逃げて、安心できる人に相談していいことをすべての子どもたちに知ってほしい。

  • まだ読んでいる途中だけれども、レビューはいつ書いてもいいんじゃないか、という独断によりこれを書く。自分はコンピューター系エンジニアなので、仕事で使う本は正直必要ばところしか見ていない。一方、楽しみで読む本については、じっくりよんでいる。もちらん、この作家については楽しみにすこしづつ読んでいる。この作家に期待しているには結果にどうなるなんてにはどうでもよくって、読んでいる途中で先が想像をこえてまるでみえないけど、期待だけで読めるところが好きである。なぞとき本は結果がよかれあしかれ1つに収れんするけど、この作家はそんなことはおかまいなしに途中がとても楽しめる。ひとがどう言おうとも、自分の読み方はかえることはない。時代も無視である。批判するならどうぞしてくださいである。もったいにのでですこしづつなめるように楽しんでいる。そんな本である、

  • 現実と空想が入り混じった世界
    何も考えずに世界観に浸りながら読んだ。
    普段の生活で忘れている本能的なことや、都合よくごまかそうとしている生の感情を呼び覚ましてくれる文章だと思った。
    カフカの行く末がとても気になる。

  • 【感想】
    章によって、偶数と奇数で全く別の主人公の物語が進んでいくスタイル。
    はじめは全く関連性のない状態で、「パラレルみたいなものかな?」と思っていたが、段々と2つのストーリーが織り重なっていくのが読み取れた。

    また、タイトルからすると、三島由紀夫の「潮騒」のようなほんわかとした内容かと思っていただけに、16章と18章のナカタさん編が衝撃だったなぁ。
    ある反抗期少年の青春ものの作品かと思っていたのに、まさかサスペンスとは。

    全く先の読めないストーリーに、ついついページを繰ってしまう手が止まらないですね。
    下巻も非常に楽しみ!



    【あらすじ】
    「君はこれから世界でいちばんタフな15歳の少年になる」
    ―15歳の誕生日がやってきたとき、僕は家を出て遠くの知らない街に行き、小さな図書館の片隅で暮らすようになった。
    家を出るときに父の書斎から持ちだしたのは、現金だけじゃない。
    古いライター、折り畳み式のナイフ、ポケット・ライト、濃いスカイブルーのレヴォのサングラス。
    小さいころの姉と僕が二人並んでうつった写真…。


    【引用】
    15歳の誕生日がやってきたとき、僕は家を出て遠くの知らない街に行き、小さな図書館の片隅で暮らすようになった。


    p274
    「曲のタイトルはなんていうんですか?」
    「海辺のカフカ」と大島さんは行った。


    p313
    「僕はごらんのとおりの人間だから、これまでいろんなところでいろんな意味で差別を受けてきた。」
    「ぼくがそれよりも更にうんざりさせられるのは、想像力を欠いた人々だ。
    TSエリオットの言う『うつろな人間たち』だ。
    その想像力の欠如した部分を、うつろな部分を、無感覚な藁クズで埋めて塞いでいるくせに、自分ではそのことに気づかないで表を歩き回っている人間だ。
    そしてその無感覚さを、空疎な言葉を並べて、他人に無理に押しつけようとする人間だ。」

    「結局のところ、佐伯さんの幼なじみの恋人を殺してしまったのも、そういった連中なんだ。
    想像力を欠いた狭量さ、非寛容さ。
    ひとり歩きするテーゼ、空疎な用語、簒奪された理想、硬直したシステム。
    僕にとって本当に怖いのはそういうものだ。」

    「何が正しいか正しくないか。もちろんそれはとても重要な問題だ。
    しかしそのような個別的な判断の過ちは、多くの場合、あとになって訂正できなくはない。大体の場合、取り返しはつく。
    しかし想像力を欠いた狭量さや非寛容さは、宿主や形を変えてどこまでも続く。」

  • 外国の読書レビューでとても人気なのがよくわかった。
    どんな展開をむかえるのか、どこへ連れて行かれるかわからないまま一気に読んでしまった。
    村上春樹の好きなところも嫌いなところも存分につまっている読み応えのある作品。

    「私は女のヒトだから、それくらいの量の血を見るのは毎月のことで、結構慣れてるんだ」
    という激しく陳腐なセリフ女性キャラに言わせてるところを見る限り、
    彼のノーベル賞はないと思うが、、、笑

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著者プロフィール

村上春樹(むらかみ はるき)
1949年、京都府京都市伏見区生まれ、兵庫県西宮市芦屋市育ち。早稲田大学第一文学部映画演劇科卒。大学在学中にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を国分寺・千駄ヶ谷に開店していた(1981年、店を人に譲渡)。1979年にデビュー作の「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞。谷崎潤一郎賞、読売文学賞、朝日賞など数々の受賞歴がある。2006年にフランツ・カフカ賞、2009年にイスラエルのエルサレム賞受賞。ノーベル文学賞に最も近い作家の一人と言われており、毎年発表時期に日本国内でニュースになる。事実、村上春樹作品は全世界で翻訳されており、アメリカ・アジアでの評価がとりわけ高い。フィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァーなどの作品の翻訳も手がけ、翻訳家としての仕事も高い評価を受ける。翻訳と創作活動を交互に行うことで、作風を変化させ、作家としての成長を続けている。新作が発表されるたび大きな話題となるが、近年は特別番組「村上RADIO」にてラジオDJも務め(不定期放映)、数々の名言も注目を集める。代表作に『風の歌を聴け』『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』。2019年7月31日に『神の子どもたちはみな踊る』が舞台化。2019年8月7日発売の『文学界』でロングインタビュー「暗闇の中のランタンのように」掲載。アメリカのサックス奏者スタン・ゲッツの伝記翻訳を2019年8月末に刊行予定。

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