海辺のカフカ (上) (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.65
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本棚登録 : 26183
レビュー : 2021
  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101001548

感想・レビュー・書評

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  • 主人公は15歳で家出少年の田村カフカと、文字が読めない代わりに猫と会話ができるナカタさん。2人の話が同時に進んでいく構成。
    上巻は主人公と関わる人たちや巻き込まれる事件についてが主だったので、起承転結の起承といえる。

    村上春樹の小説を初めて読んだが、情景や心理描写を並べる部分が多いため、読み手に想像力があれば容易だがなければ難しいという印象を抱いた。慣れるまでに時間がかかったとも言える。

  • 中学生くらいのときに読んですっかり忘れてたので再読。当時、カフカくんと同じ年くらいだった自分は彼の行動力にひたすら驚かされてた記憶があるんだけど、時を経て読んでも彼の行動力はすごいな!まさに世界で一番タフな15歳!
    あとナカタさんかわいい。下巻も読む。

  • 初の村上春樹は、子供の頃に父の本棚でその独特のタイトルがただならぬ個性を放っていた、海辺のカフカから入ってみることに。

    前情報無しで読み進めたので、すっかり引き込まれて続きが気になり、一心不乱に読了。

    日常の、こざっぱりと清潔で気持ち良いルーティーンを丁寧に一つ一つ確認するように表現してくれるところが、なんだかすごく癖になる。登場人物の愛着や執着、大事にしている日々の儀式がありありと思い浮かぶ。

    そんな規則性の中にあって、だからこそなお一層怪しく潜む奇怪な事象が際立って話を幻想的にする。

    世間一般論に流されて、無感覚に生きることに疑問を投げかける。下巻が楽しみだ。

  • 高校時代の友人が繰り返しこの作品を読んでいたので、なにか印象的な作品の一つ

    いつか読もうと思っていたけど、なかなか手を出せずにいた

    読み終わった結果、すべての作品を読んだわけではないけど、自己的なイメージでいう、村上春樹らしい作品

    問いかけが多く、遠回りを延々として、ひとつの真実に近づいていくスタイル、他のスタイルを読んでみたい

  • 感想は下の方で。

  • ナカタさんがヒッチハイクしていくところが、ほっとして楽しい。

  • 子供達の集団催眠のシーンは、一体どういうことなんだろう。何かを暗示しているようで印象深い。
    性差別批判をする女を大島さんが論破するところが好き。


  • 15歳の田村カフカ少年が家を出て知らない街の小さな図書館で暮らす話と、猫と交流できる老人ナカタさんの話が交互に展開される小説。「君はこれから世界でいちばんタフな15歳の少年になる」。村上春樹の話らしく、たくさんの比喩がある。万物はメタファーである。オイディプス王と同じ予言を受ける「父を殺し、母と姉と交わる」。父田村浩一とジョニーウォーカー、母と佐伯さん、姉とさくら。カラスと呼ばれる少年と田村カフカ。佐伯さんの昔レコード海辺のカフカと田村カフカ。よくわからないところも多いが続きが気になる感じ。

  • 村上氏の作品を久々に読み返してみた。当方、別にハルキストでも何でもないし寧ろ面白さがよくわからないまま本日まで至った者である。

    抽象的曖昧象徴的な言葉を各所に散りばめているが、思わせぶりな言葉を当てもなくあててるわけではなく、意外と意味のとおる文章になっていることに気づく。こういうのがいいところだと言われるのだろうな。
    この作品はもしかすると文学のメタファーなのだろう。

  • 田村カフカは、15歳の誕生日に家を出て、高速バスで四国へ向かった。
    父からの逃亡。
    父と母は離婚し、母は血の繋がりのない姉を連れて家を出たのだという。

    バスで出会ったのは美容師のさくら。

    甲村図書館の受付は大島さん。
    館長は、佐伯さん。

    一方、中野区野方のナカタさんは事故で頭が悪くなってしまい、読み書きができない。エリートの長男だったのだが、疎開先の山梨の山で意識を失ってから、記憶まで失ってしまった。その時、クラスメイトも同じように意識を失ったものの、記憶まで失ったのは彼一人だった。
    謎の事件は、アメリカ軍も、日本軍も調べたが、解明しないまま。

    ナカタさんは、その後、木工で生計を立てるもの、工場が潰れ、補助金と猫探しで暮らしている。現在はもう60を越えた老人。唯一の特技は猫と話ができること。
    ある時、ゴマちゃんという猫を探しているときに、猫の敵ともいうべきジョニー・ウォーカーと名乗る人物の存在を知り、喋る犬に導かれ、ジョニー・ウォーカーの家に行く。ジョニー・ウォーカーのやっていることを知り、また本人からの殺してくれとの頼みとで、ナカタさんは彼を刺し殺してしまう。

    ジョニー・ウォーカーとは、彫刻家の田村浩一でありらカフカの父であった。
    彼が殺された同刻、カフカは四国高松の地で、記憶をなくし、血塗れになっていた。

  • 本当は3.5位かな。彼の作品はそれほど読んでいないけれど、これは結構好きな方のタイプかも。今の所は。

  • 沈黙は聞こえるんだ、という気に入ったフレーズがあった。文中の使われ方とは違うけど、見られ方をひどく気にする僕には思い当たるフレーズ。僕が自身の無い発言をして相手から返事が無かった時に聞こえる、 自分の咳払いの音や空調の音、物と物が接する音が、沈黙の音なんだなあと、思った。

  • いつも、ペニスって出てくるぞこの人はって思ったけど。田村カフカとナカタさん、高松で会うんだろうなあ。

  • 久々に村上作品の本を
    読んでみたのですが
    所々にちょっとエロい話があるなぁ~

    描写が細かく、
    想像がしやすいから
    読みやすい

    2つの別々の物語が
    だんだんと近づいてくる
    これから何か起こるぞって
    感じがしました。

    下巻が楽しみです。

  • 不思議な話
    村上春樹 初じめて読んだがこんな感じかぁ

  • 村上春樹の長編の中では一番メジャーであり、一番好きです。

    色々な展開になりますが、それが村上ワールド。
    彼の世界観を楽しみながら読んでしまえば、とても読みやすいと思います。

    村上作品の初心者にもオススメすることができる作品です。

  • 戦争中の事件で「頭が悪く」なったナカタさんが、家出した田村カフカ少年の父ジョニーウォーカーを殺した。という物語は明示されていますが、それが何を表すのか、なぜ猫の心臓を食べていたのか、分からないことだらけです…

  •  上巻は、15歳の少年の話、戦争中に起きたある集団昏睡事件の経緯+集団昏睡の被害に遇った少年の1人が老人になってからの出来事、という2つを軸に話が進んでいく。
     村上春樹は、何年か前に『パン屋再襲撃』を読んで(これも村上春樹をよく読む知り合いへのプレゼントとして買ったものを自分でも読もうと思って読んだもの)、なんか訳分からんと思って、もう2度と村上春樹を読むことはないだろうと思っていたが、今回も読んだ方がいい事情ができてしまったので、こんな分厚いの2冊も読めるのか、と思いながら読んだ。ちょうど今は上巻が読み終わったところ。
     もちろん訳分からんこともあるけど、思った程読みにくいものではなかった。おれは村上春樹を全然知らない素人だけれども、それにしてもここに出てくる登場人物はほとんどみんな教養があって、同じような喋り方をするんだなと思った。面白かった部分は、「ある種の不完全さを持った作品は、不完全であるが故に人間の心を強く引きつける」(p.232)という部分。これは例えば不規則(あるいは連続的)なものの中に規則(区切り)を見つけようとする本能的なものに起因するのではないかと思った。「この世界において、退屈でないものには人はすぐに飽きるし、飽きないものはだいたいにおいて退屈なものだ。」(p.235)という部分。これはどうなんだろう。例えば、中高生男子が中毒になるゲームというものは実は退屈なのか、とか。(確かに「もうゲームも飽きた」と言って、ゲーム中毒にならない生徒はいる。あるいは他にやることが分からないから退屈なゲームをやるのか。とか。)あるいはハレとケ、みたいな、いつまでもハレの時間が続く訳ではないし、ケがあってこそのハレ、みたいな意味なのか、とか考えた部分だった。あと、文学作品にあるような不吉な予言を受ける、というのは、なんか伊坂幸太郎の『あるキング』も似たような感じだったような。
     という訳で、少なくとも『海辺のカフカ』は上巻を読んだ時点では面白いなと思える作品で、下巻が楽しみだ。(17/05/05)

  • 長さを感じさせない不思議な展開。目には見えない何かを感じられずにはいられない。

  • 感想は下巻に纏めます。

著者プロフィール

村上春樹(むらかみ はるき)
1949年、京都府京都市伏見区生まれ、兵庫県西宮市芦屋市育ち。早稲田大学第一文学部映画演劇科卒。大学在学中にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を国分寺・千駄ヶ谷に開店していた(1981年、店を人に譲渡)。1979年にデビュー作の「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞。谷崎潤一郎賞、読売文学賞、朝日賞など数々の受賞歴がある。2006年にフランツ・カフカ賞、2009年にイスラエルのエルサレム賞受賞。ノーベル文学賞に最も近い作家の一人と言われており、毎年発表時期に日本国内でニュースになる。事実、村上春樹作品は全世界で翻訳されており、アメリカ・アジアでの評価がとりわけ高い。フィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァーなどの作品の翻訳も手がけ、翻訳家としての仕事も高い評価を受ける。翻訳と創作活動を交互に行うことで、作風を変化させ、作家としての成長を続けている。新作が発表されるたび大きな話題となるが、近年は特別番組「村上RADIO」にてラジオDJも務め(不定期放映)、数々の名言も注目を集める。代表作に『風の歌を聴け』『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』。2019年7月31日に『神の子どもたちはみな踊る』が舞台化。2019年8月7日発売の『文学界』でロングインタビュー「暗闇の中のランタンのように」掲載。アメリカのサックス奏者スタン・ゲッツの伝記翻訳を2019年8月末に刊行予定。

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