海辺のカフカ (上) (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.65
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本棚登録 : 26173
レビュー : 2021
  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101001548

感想・レビュー・書評

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  • 誰が何と言おうと、ぼくは春樹さんの小説が好きです。
    小説好きな人は、あれこれ言ったりする人も多いけど、

    いいじゃないですか。

    ぼくはすきなんだから。

    大体全部春樹さんの本は読んだけど、長編なら『カフカ』がすき。

    • piyopiyo..さん
      あ、間違えて2回押していました。消し方がわからないのでこのままにしておきます。
      あ、間違えて2回押していました。消し方がわからないのでこのままにしておきます。
      2014/07/13
  • 今まで読んだ本の中で最も感慨深いものがあった
    村上ワールドにどっぷりと漬かれる作品
    抽象的描写、哲学的会話、すべてにおいて
    想像力を掻き立てざるにはいられない
    村上春樹という人間の思想を示唆している
    読後の謎、余韻も含めて醍醐味を感じられる

    "あちらの世界"に影の半分と
    記憶、性欲を含むあらゆる欲望を置いてきてしまった
    ナカタさんの生きざまはあまりに潔く、頼もしくもあって
    私は彼のおかげで大きな人間的成長を果たしたように
    感じられる

  • 下巻の途中まで読んで挫折した、私にとってはある種いわくつき。
    しかし今回は大いに楽しんで読み終えることができました。しかも、もしかしたらベストオブ村上春樹は本作に更新されたかもしれません。

    物語は15歳の田村少年の家出、戦時中に起こったお椀山での集団失神事件、猫と話ができる初老の男ナカタさんの日常という一見関連性のない三つの話が交錯するかたちで始まります。

    ストーリー展開として、下巻の中盤から田村少年とナカタさんの話がいよいよクロスし始める、収束するポイントに向かって物語が加速し始める箇所に出会うときが村上作品において毎回ワクワクする瞬間。
    そして結末に至るまでの緩急は大島さんが運転するマツダロードスターよろしくスムーズで、終話の余韻も素敵でした。
    考えさせられるたくさんの対話とストーリー展開、出てくる人物が個性的で全員好きになれたというのがベストオブ村上春樹の更新につながったのかもしれません

    心に残ったのは、いろいろな対話。
    なかでも大島さんと田村少年の対話。特に、施設の調査員に対する反論から始まる16ページにわたる大島さんの主張がいちばん印象的でした。
    想像力の欠如と、それによる自分が掲げた主義主張を他人に無理強いする心の狭さ、不寛容さに関する意見はかなり考えさせらるものでした。

    一つだけ残念だったのは、三度目に出てくるジョニーウォーカーにそれまでのようなおぞましさや満ち満ちた狂気を全く感じなかったこと。どう表現すればいいのか、村上春樹も分からなかったんじゃないかと変な憶測をしてしまうほどです。

    本作を読み終えてやりたいと思ったことが二つあります。
    早いうちから村上作品に触れてもらいたい、また主人公と同い年のときに読んでもらいたいと思ったので、我が子の15歳の誕生日に贈ること。
    そして、話に出てくる山小屋のような「ちょっとキャビンに行ってくる」と言えるセカンドプレイスが欲しくなりました。

    次回読む際は田村少年のパートだけを通して読もうと思います。そうすれば世界でいちばんタフな15歳の定点観測になり、この物語の違った捉え方ができる気がします。

  • まだ読んでいる途中だけれども、レビューはいつ書いてもいいんじゃないか、という独断によりこれを書く。自分はコンピューター系エンジニアなので、仕事で使う本は正直必要ばところしか見ていない。一方、楽しみで読む本については、じっくりよんでいる。もちらん、この作家については楽しみにすこしづつ読んでいる。この作家に期待しているには結果にどうなるなんてにはどうでもよくって、読んでいる途中で先が想像をこえてまるでみえないけど、期待だけで読めるところが好きである。なぞとき本は結果がよかれあしかれ1つに収れんするけど、この作家はそんなことはおかまいなしに途中がとても楽しめる。ひとがどう言おうとも、自分の読み方はかえることはない。時代も無視である。批判するならどうぞしてくださいである。もったいにのでですこしづつなめるように楽しんでいる。そんな本である、

  • 現実と空想が入り混じった世界
    何も考えずに世界観に浸りながら読んだ。
    普段の生活で忘れている本能的なことや、都合よくごまかそうとしている生の感情を呼び覚ましてくれる文章だと思った。
    カフカの行く末がとても気になる。

  • 【感想】
    章によって、偶数と奇数で全く別の主人公の物語が進んでいくスタイル。
    はじめは全く関連性のない状態で、「パラレルみたいなものかな?」と思っていたが、段々と2つのストーリーが織り重なっていくのが読み取れた。

    また、タイトルからすると、三島由紀夫の「潮騒」のようなほんわかとした内容かと思っていただけに、16章と18章のナカタさん編が衝撃だったなぁ。
    ある反抗期少年の青春ものの作品かと思っていたのに、まさかサスペンスとは。

    全く先の読めないストーリーに、ついついページを繰ってしまう手が止まらないですね。
    下巻も非常に楽しみ!



    【あらすじ】
    「君はこれから世界でいちばんタフな15歳の少年になる」
    ―15歳の誕生日がやってきたとき、僕は家を出て遠くの知らない街に行き、小さな図書館の片隅で暮らすようになった。
    家を出るときに父の書斎から持ちだしたのは、現金だけじゃない。
    古いライター、折り畳み式のナイフ、ポケット・ライト、濃いスカイブルーのレヴォのサングラス。
    小さいころの姉と僕が二人並んでうつった写真…。


    【引用】
    15歳の誕生日がやってきたとき、僕は家を出て遠くの知らない街に行き、小さな図書館の片隅で暮らすようになった。


    p274
    「曲のタイトルはなんていうんですか?」
    「海辺のカフカ」と大島さんは行った。


    p313
    「僕はごらんのとおりの人間だから、これまでいろんなところでいろんな意味で差別を受けてきた。」
    「ぼくがそれよりも更にうんざりさせられるのは、想像力を欠いた人々だ。
    TSエリオットの言う『うつろな人間たち』だ。
    その想像力の欠如した部分を、うつろな部分を、無感覚な藁クズで埋めて塞いでいるくせに、自分ではそのことに気づかないで表を歩き回っている人間だ。
    そしてその無感覚さを、空疎な言葉を並べて、他人に無理に押しつけようとする人間だ。」

    「結局のところ、佐伯さんの幼なじみの恋人を殺してしまったのも、そういった連中なんだ。
    想像力を欠いた狭量さ、非寛容さ。
    ひとり歩きするテーゼ、空疎な用語、簒奪された理想、硬直したシステム。
    僕にとって本当に怖いのはそういうものだ。」

    「何が正しいか正しくないか。もちろんそれはとても重要な問題だ。
    しかしそのような個別的な判断の過ちは、多くの場合、あとになって訂正できなくはない。大体の場合、取り返しはつく。
    しかし想像力を欠いた狭量さや非寛容さは、宿主や形を変えてどこまでも続く。」

  • 村上春樹の中では一番取っ付きやすい長編小説だと思う。

  • 【あらすじ】
    「君はこれから世界でいちばんタフな15歳の少年になる」――15歳の誕生日がやってきたとき、僕は家を出て遠くの知らない街に行き、小さな図書館の片隅で暮らすようになった。家を出るときに父の書斎から持ちだしたのは、現金だけじゃない。古いライター、折り畳み式のナイフ、ポケット・ライト、濃いスカイブルーのレヴォのサングラス。小さいころの姉と僕が二人並んでうつった写真……。

    【感想】

  • 村上春樹はそんなに得意ではないけれど、これは結構読み進めたくなった、
    オススメできる好きな本です

  • 書店のポップに「15歳のうちに是非読みたい本」とでていたので15歳のうちに読んだ初の村上春樹。

    「なんなのかよくわからないが、雰囲気がかっこいい・・・!」と感じ何度も読み返した思い出。
    同級生が本格的に村上春樹にはまりだすのは高校生のころだった気がする。そういえば現代文の教科書にもレキシントンの幽霊が載っていた。

    大人になった今でもなんなのかよくわからないけど定期的に読み返してる。

  • 僕らの人生にはもう後戻りができないというポイントがある

    それからケースとしてはずっと少ないけれど

    もうこれから先には進めないというポイントがある

    そういうポイントが来たら

    良いことであれ悪いことであれ

    僕らはただ黙ってそれを受け入れるしかない

    僕らはそんなふうに生きているんだ

  • 10数年振りの再読。田村カフカの家出旅。高松に行って、旅の途中で出会ったさくら、甲村図書館の大島さんに支えられ過ごして行く、こんな生活ちょっと憧れる。ナカタさんも不思議な生活を過ごし、四国に向かう。 上巻ではこれから始まる物語の序章の感じ。 初めて読んだ時は羊男シリーズに匹敵する名作と感じた。

  • 海辺のカフカ!
    なんかついに来るとこまできたって感じ。
    村上春樹のいろいろな作品の中の、私が特に好きなところがギュッとつまってるような話だった。
    やっぱり五月が舞台だし。
    世界一タフな15歳の少年が、家出をして四国にきて、小さな図書館の片隅で暮らし始めるって素敵だなぁ。
    優しく導いてくれる大島さんと、静かに受け入れてくれる佐伯さん。
    二人の聡明な大人のもとで、カフカ少年がゆっくり心をときほぐして自分という存在を見出していく。
    彼が感じる海とか、森とか、星とか、そういったものに対する描写が本当に愛おしく思った。
    瑞々しさともちがう、この感じ。
    私も15歳のときにこの小説を読みたかった。

  • おもしろかった。
    わくわくした。
    下巻が楽しみ

  • 村上春樹作品で一番好きな小説。今まで出会った物語の中で、一番繰り返し読んだ作品。登場人物それぞれが魅力的で、日常の中に突然現れる不思議な出来事に自分も一緒に引き込まれる。読後も自分なりに話を組み立てたりして本当にいつまでも楽しめる。読んだ年によって感じることが違うというのも素敵。

  • 「書くことは、ちょうど、目覚めながら夢見るようなもの」
    インタビューでこの様に答えていたが、村上春樹がみる白昼夢は奇想天外のパラレルワールドだ。
    ものすごい集中力を要する夢だろう。


    小説はあまり好きなほうではないが、この小説はどんどん読み進めてしまう。謎も多いし、登場人物のキャラがとても個性的で孤独だから。1人ぼっちの夜を知っている。
    とくにナカタさんはイイネ。
    ジョニーウォーカーの描写にはいささか閉口した。やれやれ。

    これから点と線が、どのように結ばれていくか楽しみだ。

  • 友達に薦められて、私が初めて読んだ村上春樹さんの作品でした。今までに読んだことのない、村上さんの世界観に惚れました。

  • この少年はこれからどうしていくのだろう…と心配になりつつもやはり印象的なのはナカタさんとジョニーウォーカーのくだり。猫さんは利口。

  • 初めて村上春樹の小説を読んだ。話題になるだけに、面白かったけど、どことなく読んでいてブルーな気分になってくるとこがあったので、評価マックスにはしなかった。同時に二つの物語を読んでいる感じ。大島さんが女という告白には驚いた。

  • 毎年、夏になると読みたくなります。

    読んでいて、カフカ君の冷静な視点の中にも感情の揺さぶりが感じられたり、確かな成長を感じられるところがとても好きです。
    登場人物も個性的で魅力的なキャラクターばかりです。ナカタさんにホシノさんのサイドもほっとしたり、なるほどと思ったり、こちらまで力が入ったり。

    村上春樹を読むといつもそうですが、お腹が空いたり、ビールが飲みたくなったり、音楽が聴きたくなったりしますね。
    そうやって自分の実生活にまで影響が及んでくるところもまた好きです。

著者プロフィール

村上春樹(むらかみ はるき)
1949年、京都府京都市伏見区生まれ、兵庫県西宮市芦屋市育ち。早稲田大学第一文学部映画演劇科卒。大学在学中にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を国分寺・千駄ヶ谷に開店していた(1981年、店を人に譲渡)。1979年にデビュー作の「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞。谷崎潤一郎賞、読売文学賞、朝日賞など数々の受賞歴がある。2006年にフランツ・カフカ賞、2009年にイスラエルのエルサレム賞受賞。ノーベル文学賞に最も近い作家の一人と言われており、毎年発表時期に日本国内でニュースになる。事実、村上春樹作品は全世界で翻訳されており、アメリカ・アジアでの評価がとりわけ高い。フィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァーなどの作品の翻訳も手がけ、翻訳家としての仕事も高い評価を受ける。翻訳と創作活動を交互に行うことで、作風を変化させ、作家としての成長を続けている。新作が発表されるたび大きな話題となるが、近年は特別番組「村上RADIO」にてラジオDJも務め(不定期放映)、数々の名言も注目を集める。代表作に『風の歌を聴け』『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』。2019年7月31日に『神の子どもたちはみな踊る』が舞台化。2019年8月7日発売の『文学界』でロングインタビュー「暗闇の中のランタンのように」掲載。アメリカのサックス奏者スタン・ゲッツの伝記翻訳を2019年8月末に刊行予定。

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