細雪(中) (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 1613
レビュー : 103
  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101005133

感想・レビュー・書評

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  • 夢中で読みふけってしまった。まだ中巻、そしてこれで谷崎の本は4冊目だというのに、外国の人に日本の作家を紹介するんなら、谷崎だろうと思うところまできた。この縦横無尽さは何だろう。この人は何だって書けるんじゃないかという気がする。

    さて中巻は日本の(娘さんの)美だけではなく水害やある人の死などもあり、緊迫したシーンもあって飽きさせない。面白いのは妙子。今だったら、自分の考えを持った自立志向の女の子とたたえられてもいいところを、姉に「こんなに迷惑をかけて」と思われてしまって気の毒というかもったいないというか。

    幸子視点で話が進むから、妙子が男二人をどう比べて決断したのか気になる。計算しているようで純粋なようで、謎な女の子。

  • 続きが気になる。
    会話や、進み方のリズムが心地よい

  • (旺文社文庫特製版)
    上巻のゆったりとした日常感から一転して、ドキハラ展開が続きました。妙子とその周辺が中心で、近代的で時代の先を行こうとする妙子と旧態依然とした姉たちの対比から、当時の価値観が知れて面白かった。妙子みたいな人はこういう旧家に生まれたら窮屈なやろなー。
    上巻で空気やった鶴子も結構出てきたよ。

    妙子が奥畑のことを言った、「浪費家であるとか、浮気者であるとか、甲斐性なしであるとか、いう程度のことだけなら、何も縁であるから辛抱しようという考えがないでもなかったが、未来の妻のためにズボンを汚すことさえも厭う軽薄さを見ては、すっかり望みを失ったのであった。」
    は名言(?)やと思うよ。よく分かるよ。ただ、何であなたたち姉妹はみんな「浮気者」は許容範囲やと言えるのか理解できん。そんくらい懐の深い女性がいいという、谷崎の趣味か?こいつ(奥畑)余所で子ども作っとるんぞ。わたしには無理やわ。それ以外は全面的に同意。笑
    あと貞之助が好きです。洪水のときにあんなに体張って動いてくれて、旧家のお婿さんなのに進歩的な考え方をしていて、有能やけどめんどくさい関わりたくないと思ったらそそくさと逃げる

    中巻の陰の主役はお春どんやと思っている。上巻であんだけ株が下がっていたのに、洪水で汚名返上して、おおこのこすごい!有能!と思わせといてなんというズボラ女子。

  • 鶴子一家は東京へ栄転する、台風大水の被害で建物は被害を受ける、おさく師匠は亡くなる、隣人家族は独逸へ帰る、四季折々と仲の良い姉妹はそのままに、時勢と併せて彼女たちを取り巻く状況は変化していく。
    結局、雪子と妙子のお嫁騒動の話題しか書かれてないのだけれど。展開も面白いし、日本の文化情緒と時代性を捉えつつ言葉遣いも巧みで流れるように読める名文。

  • 中巻もゆったりと進むのかと思いきや、後半怒涛の展開で、ザーッと読んだ。続きは下巻で。

  • 2019.5.31

  • 雪子のお見合い話が中心だった上巻とは変わって、中巻は阪神の大水害や東京での台風との遭遇、隣人の帰国に板倉の死と蒔岡家、特に妙子にとって転機となるような出来事が綴られている。

    それにしても、妙子の行動や考え方は当時の価値観とは真逆にあることを中巻で改めて感じた。
    身分違いとされる板倉との交際を姉妹の誰もが不快に思っているどころか、それなら甲斐性がなく浮気性でも奥畑と結婚する方が家名に傷がつかないと考えるところに、個よりも家なんだと思い知った。
    そんな妙子をわがままだと心の内で批判しつつも、幼くして父母を亡くした妙子は自分たちとは違って裕福だった蒔岡家を覚えていないのだから仕方がないのかもしれない…と一定の理解を示すようなところもあり、なにかと板挟みになる幸子の苦悩もうかがい知れる巻だった。

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  • 2018.11.09読了。

  • 波瀾万丈の(中)でした。
    相変わらず、雪子ちゃんの行く末だけが心配です。

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著者プロフィール

明治十九年(一八八六)、東京日本橋に生まれる。旧制府立一中、第一高等学校を経て東京帝国大学国文科に入学するも、のち中退。明治四十三年、小山内薫らと第二次「新思潮」を創刊、「刺青」「麒麟」などを発表。「三田文学」誌上で永井荷風に激賞され、文壇的地位を確立した。『痴人の愛』『卍(まんじ)』『春琴抄』『細雪』『少将滋幹の母』『鍵』など、豊麗な官能美と陰翳ある古典美の世界を展開して常に文壇の最高峰を歩みつづけ、昭和四十年(一九六五)七月没。この間、『細雪』により毎日出版文化賞及び朝日文化賞を、『瘋癲老人日記』で毎日芸術大賞を、また昭和二十四年には、第八回文化勲章を受けた。昭和三十九年、日本人としてはじめて全米芸術院・米国文学芸術アカデミー名誉会員に選ばれた。

「2018年 『父より娘へ 谷崎潤一郎書簡集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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