斜陽 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 9300
レビュー : 1082
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101006024

感想・レビュー・書評

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  • 太宰っていうとなんとなくちょっと心を病んでることをアピールしたいひとが好きっていう作家、みたいなイメージがあったけれど、意外に細部が計算されているのだなぁと感じた。

  • 不良とは、優しさの事ではないかしら。

    なんかもう言葉が出ないっす。染み入るように共感しかしなくて。メンヘラの世界
    ミュージカルでも見ているようだった 悲劇

    恋って人を衝動的に突き動かしてしまうよねすごくわかるよ。

  • お母さま、かず子、直治、そして上原。
    四者が皆きしんでいて、もがいていて、苦しい。
    お母さまは自らの意思によって発症したかにもみえる病によって。
    かず子は「革命」の名のもとに自らに振り下ろした刃によって。
    直治は新しい世になっても捨てきれない貴族のプライドによって。
    上原は世間に向け被った仮面によって。
    それぞれ破滅の道を歩んでいく。
    四者がすべて太宰の内面を現すものなら、太宰の末路は当然の帰結だったはず。

    すぐれた文学作品だとは思うものの、その一方で「裸の王様」を見ているような気も。
    これはスゴイ!名作!と囃し立てる人々の声に、自分の本来の感想がかき消されているような気もする。
    まあ、蛇のくだりとか、かず子の狂気めいた思い込みとか、直治の真情の描写とか、うまいと思う。
    でも、内容的にどうしても好きになれない。
    特にかず子。
    いくら革命のためとは言っても、あんな人を突然好きになるかなぁ。三回手紙を出しても無視したくせに、会いに行くと平気で関係しちゃう。かず子の内面も謎。愛なのか革命なのか、そのどちらでもないのか。
    この作品の代名詞
    「しくじった。惚れちゃった」
    には、鳥肌が立ちました。(感動じゃナイ。気持ち悪くて)

  • 「不良とは、優しさの事ではないかしら。」

  • 再生の物語のような気もする。

  • 直治に感情移入しすぎて、本当に辛くなった。心の叫びを綴った日記は、読んでて本当に息が詰まった。人間は恋と革命のために生まれてきた。

  • 作品は全体的に切なく、同情を誘う内容でしたが、それでも何かに向かって戦う姿というものは見ていて気持ちがいいですね。
    「人間は恋と革命のために生まれて来た。」ラストのかず子の行動は、ワクワクしすぎて「あれ?少年漫画読んでたって俺?」と思う程でした。まあ嘘ですが。

  • この作品で読書感想文を書いたら、何かの賞に入選しました(笑)

    そんなことはさて置き、この作品には、「諸行無常」という言葉がぴったりだなと思いました。

    一度栄えしものは、必ずや衰え行くんですね。

    最後の貴族である母が無くなり、かず子と直治は行き場を失ってしまいます。

    そして直治は、自らの命を絶つことを選ぶ。
    遺書の末尾に書かれた言葉に、胸を打たれました。

    かず子は、貴族とはかけ離れた存在の人に恋をし、子を身籠もる。
    貴族として生きるのを辞めるんですね。
    何故なら、もう貴族として生きて行くことは出来ないから。
    貴族として生きる道など、もう存在しないんです。

    直治は貴族のまま死に、かず子は貴族を辞め生きる。

    切ないお話です。

  • チビ1号、市立図書館にて

  • 登場人物四人の四通りの滅びを描いた作品。『人間失格』ほどの泥々しい感じは無いもののやはり人間の暗の部分を描いている。
    弟の直治にとても感情移入してしまい、読了後死にたくなった。添い遂げる事は出来ないであろう人間に恋してしまった人物の姿が描かれていて、そういう経験のある人は胸を掻き毟られるであろう。

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著者プロフィール

1909年6月、青森県生れ。学生時代から小説の創作を始める。東大仏文科入学を機に上京。在学中に非合法運動に従事するもやがて転向し、以降、本格的な執筆活動を開始する。1935年に「逆行」が第1回芥川賞の次席となり、翌年、第一創作集『晩年』を刊行。1939年に結婚し、「富嶽百景」や「女生徒」、「走れメロス」などを発表。戦後には『斜陽』がベストセラーとなり、流行作家となる。「人間失格」を発表した1948年の6月に、玉川上水で入水自殺。織田作之助、坂口安吾らと共に「新戯作派」「無頼派」と呼ばれた。

「2019年 『太宰治 女性小説セレクション 誰も知らぬ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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