津軽 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 2039
レビュー : 189
  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101006048

感想・レビュー・書評

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  • 太宰の故郷、津軽を知った。

    その土地に生まれた宿命かあ。故郷の歴史と、その歴史から生まれる人の性格。太宰の根幹の性格は、津軽とたけさんから形成されたのね。

    太宰は津軽人の性格を時に卑しんでいるけれど、言葉とは裏腹に故郷を貴ぶ気持ちも見え隠れしていた気がする。

  • 青森の地歴を解説するところは読み飛ばしてしまったが、太宰の飾らない旅風景は何やらジーンときた。ふ、と抱いたことのおる名前のつかない感情を、太宰も感じていたことを知り、安心した。

  • 前半の津軽でのゆかりのある地と人を尋ねる道中から最後のたけとの出会いの一節で一気に光が見える。この明るさは太宰作品とは思えないくらいの実に幸福な描写だった。

  • 太宰治が戦時中の津軽を歩く本です。
    内容は津軽についてが半分、太宰治自身についてが半分といったところでしょうか。
    津軽についての解説は、りんごの歴史が明治からとか、雪に吹かれず往来するためのコモヒの構造とか面白い部分もあるのですが、大半は説明調で引用も多くあまり面白いものではありませんでした。
    一方で、太宰治の帰郷記としては、昔の知人に会う楽しさや気恥ずかしさが太宰治らしいひねくれた筆致で描かれており、これはなかなか面白いところがありました。
    太宰治のファンや青森にいく予定のあるかたは、手にとってもいいのかもと思います。

  • 作者自身が故郷の津軽へ里帰り中の紀行文。生まれた家柄にコンプレックスを抱えたまま生涯を閉じる彼だが、この作品を書き上げるに辺り津軽の歴史や気質を調べ新たな発見をしたのか土地、すなわち津軽人としての誇りを持ったようである。作者の人格的な部分が見られる作品。

  • 太宰のお国自慢紀行記。隣県に住んでいるし深浦や鰺ヶ沢にも数回行ったことがあるので、まあそんな感じかなという感想。巻末に書かれた初期短編「思ひ出」の女中たけさんとの再会のところがいい。この作品、この部分だけまた読み返したくなった。

  • 旧友との和気あいあいとした、酒盛りの様子や、滑稽に描かれた津軽人の過分な接待ぶり、地域名産・風土史など、故郷への愛を感じる紀行文。 …んが、しかし、あの締め言葉のインパクトたるや! “さらば読者よ、命あらばまた他日。 元気で行こう。 絶望するな。 では、失敬。” 本作のおける、太宰の不安定さを、より感じてしまった次第。。

  • 最後より数ページの幼少期の話題になってから、しみじみとした小説になって、味わえた。
    それまでは、いつもの酒飲み。

  • 風土記のような小説。最後の台詞がいいね。
    「私は虚飾を行わなかった。読者をだましはしなかった。さらば読者よ、命あらばまた他日。元気で行こう。絶望するな。では、失敬。」

  • 20130727 三十年ぶりに読んだ。懐かしいが今読むと作者の気持ちがわかる気がする。太宰より年上になってしまった。

  • 青森出身の親父と絶望的に仲の悪い私に、知り合いのおじさんが「お父さんのことがわかるかもよ」と貸してくれたのがこの小説。

    太宰治の小説はわりと好きだと思うけど、この小説は数ページ読んで放置、時が経ったころまた最初から数ページ読んで放置。
    その繰り返しで、今回やっと読みきることが出来た。
    (私の脳はとても残念で、小説に出てくる「風景」を想像するのが極端に苦手である。そのためこの小説でも太宰がどこを歩いているのか全然想像できなかったため何度も心が折れた。あと文献難しくてわからないよ!!)

    「卵味噌のカヤキ」!これには驚いた。なんせうち(千葉県民)では昔から病人食のお粥に卵味噌を乗っけていたので、青森のものだとは知らなかった。大好物!
    ばあちゃんがお母さん(外国人)に教えてくれたんだっけな・・としみじみ。

    客人のもてなし方も親父と完全一致で苦笑。もてなしたい一心での行動なのかと思うとちょっと憎めない。

    小説の最後、たけとの話は感動。

    太宰治ってこんな笑いを誘うような文章も書けるんですね。すみません知りませんでした。喜劇チックな小説を他にも出しているなら読みたい。それと、太宰のエッセイがまだ何冊かあるようなのでこちらも読みたい。

  • 人間失格を読み、もっと太宰治について知りたくなって借りた作品

    小説かと思って読み始めたら旅行記で
    太宰本人が書いている所は面白いけど
    別の書物の引用部分がとにかく眠たくなってしまい
    なかなか読み終わりませんでした;

    私が読むには早すぎたと思いました

    もっと色々な作品を読んで太宰治とはどんな人物だったのか?と言う事をもう少し理解してからでないと
    この作品の本当の素晴らしさは分からないのだと思います

  • 太宰さんが戦時中の昭和19年5月12日から6月5日にかけて生まれ故郷の津軽地方を旅したときのエッセイです。
    小説ではないし、津軽の歴史について書かれた過去の文献の引用が多いので、ダメな人にはダメかも。
    反対にこれが太宰さんの作品で一番好きって言う人も多いみたいだよ。
    ゆっくり読むと味があるかも

  • かなり細かく訪れた先の土地の事を調べてる。太宰が旅したルートを追っかけて津軽ツアーしたい。
    人間味がありつつ、けどどこかへんてこな太宰の故郷探訪記。

  • 津軽に生まれながら、津軽の事をよく知らないという筆者の津軽旅行記。
    皆、よく酒を飲む。

  • 太宰36歳のときの作品だそう。自分が今ちょうど36なのでそう考えると何かちょっと不思議な気がする。時代が違うのでなんとも言えないし、作者には失礼だがちょっと太宰の方がおじさんっぽいんじゃないかな(笑)。小説と違って著者がどういう人間なのかがストレートに出てる気がする。かなり周りに気を使い、家族の中ではあまりくつろげない等々。東北の津軽が舞台だが予想していたよりも全然暗い感じではなかった。「人間失格」とか「斜陽」の暗いイメージが自分の中で強かったからかもしれないが・・・

  • 090509(m 100618)
    090922(s 100807)

  • どんなんだっけか
    話し忘れてしまった!!

  • ゆみの卒論予定作品てことで、現在読んでおります!
    読了し次第また更新しようと思うのですが、
    とりあえずの雑感として、
    すんげーーー読みやすい!太宰なのに!
    という印象です。笑

    いや、太宰に読みにくい印象もあんまり無いんだけど、
    それでもやっぱり、文豪の作品ということでちょっと構えてしまう所があったのですよ。
    でもこれ、普通に平成の作家が書いたって言われてもぜんぜん違和感無い!
    それくらいさくさくするする読めてしまいます。

    青森いきたいなーーー。

    はやく読み終わろう!

  • かっ飛ばし飛ばしで読んだけど面白かったです^^

著者プロフィール

1909年6月、青森県生れ。学生時代から小説の創作を始める。東大仏文科入学を機に上京。在学中に非合法運動に従事するもやがて転向し、以降、本格的な執筆活動を開始する。1935年に「逆行」が第1回芥川賞の次席となり、翌年、第一創作集『晩年』を刊行。1939年に結婚し、「富嶽百景」や「女生徒」、「走れメロス」などを発表。戦後には『斜陽』がベストセラーとなり、流行作家となる。「人間失格」を発表した1948年の6月に、玉川上水で入水自殺。織田作之助、坂口安吾らと共に「新戯作派」「無頼派」と呼ばれた。

「2019年 『太宰治 女性小説セレクション 誰も知らぬ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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