グッド・バイ (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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レビュー : 196
  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101006086

感想・レビュー・書評

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  • 「春の枯葉」より

    (雪がとけて、その下から去年の秋に積もった枯葉が出てきたシーンで、主人公の男性のセリフ)
    永い冬の間、昼も夜も、雪の下積になって我慢して、いったい何を待っていたのだろう。ぞっとするね。雪が消えて、こんなきたならしい姿を現したところで、生きかえるわけはないんだし、これはこのまま腐っていくだけなんだーーーー

  • 2015/08/08読了

    今回、伊坂幸太郎の「バイバイ・ブラックバード」がグッド・バイに影響されたと言うことで、まず読んでみようと思い手に取った。太宰治の本は有名な作品しか読んだことがなかったが、社会等に対する皮肉、ユーモアや会話のやり取り、文章の構成など、現代の作家が大きく影響を受けたことが伝わってきてどの作品も楽しく読めた。

  • 表題作「グッド・バイ」が良かった。
    ただし、未完…。

  • 定番の私小説は相変わらずだが、純粋な創作が実に面白く、作家として熟成していく時期なのに遺作集になってしまったのが何とももったいない。皮肉たっぷりで痛快な「男女同権」、チェホフ風戯曲形式の「冬の花火」は最後にキレまくる女性主人公、遺作となった未完の「グッド・バイ」の怪力美女など逞しい女性達が面白い。逆に「饗応夫人」のような哀しい女性を描いた作品も。そして「眉山」は太宰の短編で最高傑作。ユーモア小説として書いたかもしれないが、トシちゃんの人柄と生き様を思うとせつない思いが溢れる。

  • 『グッド・バイ』が絶筆なのが残念。
    書き上がってたら、また新しい太宰が見られたのかなと思う。

  • 太宰治と同じ時代に生きてそばにいたら
    私が一緒に
    玉川上水で死にたかった。

    どんな美人をみようが私は諦めないと思うけど。

    あざとい太宰が大好き。

    グッドバイ

  • 太宰治の短編集。亡くなる直前の時期(1945-1948)に書かれた作品が収録されており、本書最後の「グッド・バイ」は未完となっています。

    終戦が太宰に与えた影響がさまざまなところで伺える作品群でした。初期のヤケクソ感溢れる独特の味わいは薄く、中期の完成された作品群ともやや異なるような、いささか虚しい感じの漂う作品が多かったように思います。

    いくつかの風景描写が印象に残っています。下記に引用した二つの文章は、一読して受ける印象はまるでちがうのですが、どちらもその場の情景、雰囲気を端的に伝える美文だと感じました。

    "(…)それから、五月、六月、そろそろ盆地特有のあの炎熱がやって来て、石榴の濃緑の葉が油光りして、そうしてその真紅の花が烈日を受けてかっと咲き、葡萄棚の青い小粒の実も、日ましにふくらみ、少しずつ重たげな長い総を形成しかけていた時に、にわかに甲府市中が騒然となった"「薄明」(P.12)

    "(…)その映画館にはいって、アメリカの写真を見て、そこから出たのは、もう午後の六時頃で、東京の街には夕霧が烟のように白く充満して、その霧のなかを黒衣の人々がいそがしそうに往来し、もう既にまったく師走の巷の気分であった。東京の生活は、やっぱり少しも変っていない"「メリイクリスマス」(P.233)

    正直に申し上げると、必読!と言いたくなるようなインパクトのある作品は、見当たらなかったように思われます。わたし自身、感受性が著しく落ちている時期に読んだため、作品の魅力をうまく吸い上げられなかったのかもしれません。

  • 丁度面白くなりそうな処で……。
    時代背景の知識は必要かも。

  • 「眉山」だけ、読む。

  • 饗応夫人が怖かった。我が身を犠牲にしてまで不作法で利己的な相手をもてなす、過剰なサービス精神。まだ夫人が幸せそうなら割り切れるのに、苦しみながら諦めて饗応するのが悲しい。優しさが食い物にされる社会てイヤだ。

    グッドバイは、キャラクターが面白かった。現代小説になりそうな雰囲気。

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著者プロフィール

1909年6月、青森県生れ。学生時代から小説の創作を始める。東大仏文科入学を機に上京。在学中に非合法運動に従事するもやがて転向し、以降、本格的な執筆活動を開始する。1935年に「逆行」が第1回芥川賞の次席となり、翌年、第一創作集『晩年』を刊行。1939年に結婚し、「富嶽百景」や「女生徒」、「走れメロス」などを発表。戦後には『斜陽』がベストセラーとなり、流行作家となる。「人間失格」を発表した1948年の6月に、玉川上水で入水自殺。織田作之助、坂口安吾らと共に「新戯作派」「無頼派」と呼ばれた。

「2019年 『太宰治 女性小説セレクション 誰も知らぬ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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