- Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101006123
感想・レビュー・書評
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登場人物の、自分自身の行動を逐一言葉に表して発している部分が面白かったです。
特に王がポローニヤスを刺すシーンは印象的でした。
個人的にオフィリヤの王妃に対する愛慕の姿勢が好きです。
また、ハムレットの人に対して懐疑的な態度や自分の信念を貫いている姿は、太宰治自身の投影のような部分があるのではないかと思いました。
流動的かつそれぞれのシーンに重みがあり、読んでいて楽しかったです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ハムレットも太宰治もまったく読んだことがなかったので、舞台観劇前に世界観を知ろうと読んだ。
予習的要素が大きかったので、物語そのものを楽しもうと言うよりは、役者さんがどんなふうに演技するんだろうな……を想像しながら読んだ。
普段馴染みのない文体だったから読みにくいところもあったけれど、総合的には面白い部類かな。
予習のおかげで舞台も思いっきり楽しめた。 -
シェイクスピアのハムレットを読んだことがないので比較は出来ないが、それでも太宰の人生観や恋愛観を登場人物たちが代弁していることは伝わって来た。当時としても斬新な手法だったらしく太宰の気合いを感じる勢いのある作品だった。
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古典風
女の決闘
乞食学生
新ハムレット
待つ
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2018/05/24 読了
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元のハムレットの前にこちらを読んでみました。人と人との考え方のすれ違い、思い違いがクスリと来る人ならば面白く読めるかもしれませんが、台詞がもの凄く長くくどいので私はあまり面白くありませんでしたし、クスリと出来ませんでした。
善悪がはっきり無く、人それぞれ何か理由があると言う部分に考えさせられるものがありました。 -
「僕の帽子は、決して小さいほうでは、ありません。」熊本君はもっぱら自分の品物にばかり、こだわっている。「僕の頭のサイズは、普通です。ソクラテスと同じなんです。」
2014/08/29-09/14 -
「乞食学生」のラストで大笑いした。夢の中とは言え、酔っ払って何してんの?しかも二人逃げてるし。ユーモアたっぷりの作品。表題作は登場人物の心の底が、まさに太宰という感じで深められている。一人一人、エゴを持っていて、誰が悪人なのか、いや、皆悪いところを持っている。