百万遍 青の時代〈下〉 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (612ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101013282

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  • 初読

    百万遍青の時代→古都恋情
    の時系列なので、順番間違えたかと思うけど
    こっちは下巻、あっちは上巻しかないからまぁいいや…
    どちらの欠けた上下巻を読む事はあるのだろうか?

    牛乳配達の住み込み仕事から始まる下巻。
    相変わらず?不思議にモテモテの惟朔君が。
    彼を気にいるヤクザとか、組長の奥さんとか
    なんともそれっぽい
    構えるから相手も構える、欲しがらないから欲しがられるとか
    あー、わかるわソレって箇所もあるのだけど
    やはり「自叙伝」感がなんともこっ恥ずかしく。

  • 惟朔の生き方は常人とは言えないし何を求めているのか?人間とは人と人の間、常に他者との交わりを持つもので、人との繋がりを拒否して離れるのが人、孤独が人間を人に戻す。絵画に目覚めたり、喫茶店などで働くこともあったが長続きしない。暴力に捌け口を見つけドラッグに走る。浮草ぶり根無し草ぶりが身に沁み不安に囚われるが、今一生き方を見出だせないでいる。組の姐さんと関係を持ち、再度幸子のもとに身を寄せるが、結局京都に向かう。特急銀河に乗り込む惟朔は「逃げるのではない、旅立ちだ」というが。読んでて痛いなぁと感じる。

  •  養護院育ちで高校中退の惟朔は堅気の仕事に就くのだが、あいかわらず無軌道な生活は変わらない。兄貴分の暴力太郎は事件を起し投獄され、その切っ掛けになった喫茶店の由美子は、同僚の亮子に色目を使う彼に失望し喫茶店を去る。

     そんなある日、組長の妻、夏子が喫茶店に現れることで、それなりに平凡な生活を享受していた彼の周囲は一気に騒がしくなるのだった。結局、夏子に嫉妬した組長の前妻の娘、菊子の脅しを恐れた惟朔は暴力事件をお越し、一時、同棲をしていた幸子のアパートに舞い戻る。過去の罪滅ぼしも済んだころ惟朔は幸子の元を離れるのだが・・惟朔を取り巻く女たちの個性に驚かされる。

  • 威朔が思い悩み成長していく過程が如実に感じられる。誰もが悩む少年期なのか。

  • 上巻に続いて、少しずつ大人になっていく過程の話。面白いんだけど、やっぱりしんどくなって、この続きは読んでません。

  • 物語が一気に進行して行き、非常に
    面白いです。主人公の内面に潜む
    孤独がすごく漂っているなと感じます。

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著者プロフィール

1955年東京都生まれ。89年『ゴッド・ブレイス物語』で第2回小説すばる新人賞を受賞してデビュー。98年『皆月』で第19回吉川英治文学新人賞、「ゲルマニウムの夜」で第119回芥川賞、2017年『日蝕えつきる』で第30回柴田錬三郎賞を受賞。その他の著書に『ブルース』『笑う山崎』『二進法の犬』「武蔵」シリーズ、『浄夜』『ワルツ』『裂』『弾正星』『信長私記』『太閤私記』『対になる人』など。

「2021年 『夜半獣』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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